美神SOS!(14)
投稿者名:竹
投稿日時:(05/ 4/25)
「ルシオラ……?」
「る、ルシオラさん!? そんな、どうして――」
玉座へと続く階段のあるホール。そこで立ち塞がった敵陣営と思しき黒髪の女魔族の姿に、横島とおキヌちゃんは唖然として唇を震わせた。
そう、そこに居たのは紛れも無く、嘗ての敵であり横島の恋人だったアシュタロスの眷属、ルシオラだったのだ。
「ルシ……オラ……」
顔貌、スタイル、触覚も付いているし、ご丁寧にコスチュームまでそのままだ。臨戦態勢の怒ったような凛々しい表情も、横島にとっては夢にまで見た懐かしいものだった。
だが、確かに彼女は死んだ筈だ。それなのに、どうして生きている? そして、何故こんなところに?
不審な点は多々あるが、横島はそんな事なんて気にならないくらい、純粋に嬉しかった。
先のアシュタロス戦では、考えなしの行動でルシオラを死に追いやってしまった。そして、どうあれ彼女に結局とどめを刺したのは間違いなく横島だ。彼女の為に何もしてやれなかった事を彼は少なからず気に病んでいたし、そうでなくても初めて出来た恋人である、多感な少年が一年も経たずに忘れられる筈がない。
まさか、また逢えるなんて。
ルシオラの姿を網膜が捉えてからこっち、もはや自分が何をしにここに来たのかすら、横島は忘却しかけていた。
「え……、ウズメさん、横島さん達とお知り合いなんですか?」
まだ横島に抱えられっぱなしのサクヤが、依然として無言のままこちらを睨みつけているルシオラ(ウズメ)に、可愛らしく小首を傾げて尋ねた。そのあどけない仕草は、とても極悪非道な反政府活動家には見えない。こちらの無垢な少女の顔こそが、きっと彼女の本質なのだろう。
そのサクヤの問いに、ルシオラは素っ気なく答えた。だがその返事は、横島の期待していた通りのものではなかった。
「……知らないわ、そんな連中。人違いでしょ」
にべも無い返答に、横島の表情から歓喜の色が消える。うろたえた態度で、懇願するかのようにルシオラに取り付く。
「そ、そんな! 俺だよ、横島忠夫だよ、ルシオラ。俺の事、忘れちまったってのか?」
「煩いわね、あんたの事なんか、知らないったら知らないわよ。私の名前は、ルシオラなんてのじゃない。私には、ボスから頂いた《ウズメ》って名前があるんだからね。誰に似てるか知らないけど、そんな変な名前で私を呼ばないで」
ショックのあまり思わずルシオラに詰め寄る横島だったが、ルシオラの態度は変わらず邪険にしたものだった。まあ、ここで出て来たと言う事は彼女は十中八九ニニギの手下であり、横島たちは自分たちの邪魔をしようとする憎むべき敵なのだから、当然と言えば当然の反応だが。
そんなルシオラに、横島は絶望したかのように愕然とした表情を浮かべた。
「そ、そんな……」
そんな、まさか、信じられない。そんな、そんな――
「それじゃあ、本当にただのそっくりさん?」
「そうよ、やっと納得してくれたの?」
「この世には、そっくりな顔の人が必ず三人は居るって言いますものねー。でも、お召し物のセンスまで似るなんて、こんな事もあるんですね」
「ウズメさんのそっくりさんて、どんな人なんだろう……」
……ボケが四人。
このシチュエーションで、出た結論が四人揃ってそれか。
あまりにも詰まらない話の流れに、今まで別室で彼らの様子を鑑賞していたつっこみ役、もとい黒幕が、ホールに姿を現した。
「そんな訳がないでしょうに……、呑気な子達ね」
「え?」
不意に誰も居なかった筈のところから聞こえてきた声に、四人は一斉に振り向いた。隣室から出て来たのは、白衣のポケットに両手を突っ込み、咥え煙草を吹かしている青髪の女魔族。気怠げな表情が色っぽい結構な美人だったので、横島としてはすぐさま手を取ってお決まりの口説き文句を言ってみたいところだったが、いまさら格好つけるまでもないだろうおキヌちゃんは兎も角、ルシオラの前では流石にそれは憚られた。例え、そっくりさんだとしても、どうしたって意識してしまう。
と言うか、あれ、“そんな事ない”……?
「あ、オモヒカネさん」
「……どうなさったんですか、オモヒカネ殿。ここは私に任せるとボスも仰せになっておられるのですよ」
サクヤとルシオラが、同時に彼女の名を呼ぶ。ルシオラは、心なしか渋面を作っているようにも見えるが。オモヒカネ、それが白衣の女の仲間内での呼称らしい。
「貴方たちの会話があまりにもお馬鹿さんだったから、注釈を付けに来たのよ」
「……?」
オモヒカネの言葉に、嫌そうな表情のまま疑問符を浮かべるルシオラ。どうやら、彼女はオモヒカネにあまり良い感情を持ってはいないらしい。オモヒカネの方は、大して気にしていないようにも見えるが。
「《オオクニヌシ》……文珠使いクン」
「え、俺?」
急に話を振られ、横島は思わず間抜け面で自分を指差した。
「ええ。いい? 文珠使いクン。その子、《ウズメ》ちゃんはね、紛れも無く、貴方の恋人だったルシオラちゃん本人よ」
「! えっ……」
横島は、今度こそ心臓が止まるかと思った。それ程までに驚いた、そして、喜んだ。
「――で、でも、だったら何で俺らの事を知らないなんて……。そりゃあ、確かにルシオラには申し訳ない事しちゃったかも知れないけど、でも俺を無視するなんて酷いじゃないか」
我を忘れて、再びルシオラに詰め寄る横島。肩を掴まれたルシオラは、迷惑そうにそれを振り解きながら言った。
「や、やめてよ! 私は、本当にあんたなんか、これっぽっちも記憶に無いっつってるでしょ?」
「でも……」
「いい加減にしてよ! オモヒカネ殿、貴方も、この馬鹿に適当なこと吹き込まないで下さい!」
ルシオラは、オモヒカネを嫌っている。
同胞の命を平気で弄ぶその根性も、陰惨で性悪なその性格も、自分の知的好奇心を何よりも優先させる彼女の全てが嫌いだった。尤も、それは自分が淡い慕情を抱いているボスの信頼を、仲間の中で最も多く勝ち取っている彼女に対しての嫉妬からではないと言い切る事は出来ないが。坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い。好きな相手には痘痕も笑窪に見えようが、嫌いな奴だとどんな行動もマイナスに移るものだ。無論、オモヒカネの性格の悪さは、誰もが認めるものだったが。
「くす……」
そんなルシオラを見て、オモヒカネは微笑んだ。彼女の嫌いな、意地の悪い笑顔で。
「な、なんですか……」
「ふふ……、分かった、一から説明してあげるわ」
オモヒカネは、サディストである。好みの男の子は、苦しむ様が見たいと思う。そして横島は、彼女のストライクゾーン直球ど真ん中であった。
そんな横島を、最も苦しませる方法……。
嘗て見殺しにした恋人と敵対するような事にもなれば、これ以上なく苦悶するカオが見られる事だろう。
「ウズメちゃん、貴方、自分の生い立ちとか覚えてる?」
「――そ、そんなの、知ってる訳ないでしょう。私は、記憶を失ってこの城の近くで倒れていたところをボスに助けてもらったって、オモヒカネ殿も存じておられましょう」
何故、今そんな事を聞くのか。記憶が無いと言うのは、ルシオラにとって一つのコンプレクスになってしまっいる。アイデンティティを、確立できない。だからこそ、自分を拾い居場所を作ってくれたニニギを妄信しているとも言える。
「記憶喪失……ね」
「? 何ですか」
「それね、嘘、よ」
「嘘……? それは、どう言う――」
嘘。今の彼女を形作っている、全てのものは嘘。仲間も居場所も、嘘で塗り固められたもの。
オモヒカネは、冷酷に真実を告げた。
「貴方が過去の記憶を失って、或いは封じられているのは、一度死んで復活したから。ま、念の為に、“そう言う”クスリも投与しといたけどね」
「え……?」
コイツハ、ナニヲイッテイルノダ……
「貴方の本名は、ルシオラ。神界魔界全土を敵に回して反乱を起こし、人間界を手中に収めんとした、魔神アシュタロスの二の眷属」
歌うように告げるオモヒカネの唇から紡ぎ出されるのは、ルシオラの知らない自分の過去。自分の知らない、自分のコト。
今の自分を足元から崩す、知りたくもなかった真実。
「アシュ……タロス……?」
「けれど、そのとき人間たちのアシュタロス討伐隊のスパイとしてアシュタロス陣営に潜り込んでいた、そこの文珠使いクンと恋仲になり、彼の口車に乗せられて造反。アシュタロスを裏切り敵対したのだけれど、最後は瀕死の文珠使いクンを助ける為に、彼に自らの霊基を間引き渡して敢え無く戦死……」
信じ難い、信じたくない真実に、ルシオラの目が見開かれる。
「そして、それに目を付けたボスは、ボスの“目的”の為の実験として、及び対文珠使いクンのファイナルウェポンとして、ルシオラちゃんを蘇らせたって訳」
知らなかった、知りたくもなかった。
信頼していた、懸想さえしていたボスが、自分に親切だった理由……。
「で、でも!」
考えもしなかった事実に茫然自失のルシオラに代わり、オモヒカネに疑問をぶつけたのは横島だった。彼の表情にも、困惑の色が見える。思いもかけない展開に、どう対処すればいいのか判断がつきかねている様子だ。
「ルシオラの復活は出来ないって、小竜姫様やドグラ達も言ってて……」
そう、忘れもしない。その事を聞いた時の落胆と絶望は、夏子と銀一が付き合っていると勘違いした時の比ではなかった。
「そりゃあ、小竜姫やワルキューレなんかみたいなレベルの神魔じゃ、魂の複製なんて出来ないわね。けれど、魔神クラスの力を持っているならどうかしら。見てくれも能力も好きなように命を作り出せるのなら、下級魔族を生き返らせるくらい簡単でしょう?」
「そ、そうなのか……」
「ま、尤も、ボスの魔力と私の科学力を以てしても、流石に何も無いところからアシュタロスの眷属を復元するなんて事は出来なかったから、“元”となる材料は文珠使いクンからくすねさせてもらったけどね」
「え、それってどう言う……」
ルシオラの、あらゆる“情報”がインプットされているもの――
「ルシオラちゃんの、“魔族一体分とするには足りない霊基”。即ち、貴方が後生大事に保管していた例の蛍よ」
「あっ、あれを!?」
そう言えば、最近は忙しさにかまけて、あれを眺めて郷愁に浸る事も少なかった。思えば、暫くアパートの部屋の使わない勉強机の引き出しに入れっ放しだったけど、知らない間に盗まれていたのか。
「文珠使いクンがお仕事で出てってる間に、こっそりアパートの部屋に忍び込んで貸してもらった訳よ。まあ貸してもらったって言っても、“それ”は見ての通りルシオラちゃんに戻っちゃったから、返す事は出来ないんだけどね」
「それじゃあ……」
目の前の彼女は、本当の本当に“あの”ルシオラなのか。
仮に記憶を失くしているのだとしても、俺は――
「……ルシ」
「煩い!」
再び肩に手を掛けようとしたルシオラに拒絶の反応を見せられ、横島の動きが止まった。熱病に冒されたかのように震えながら、ルシオラの瞳は怒りに満ちている。
「……」
「ルシオラさん……」
何とも言えない表情で固まる横島と、唇を噛んで俯くルシオラ。その痛々しい姿に、サクヤとおキヌちゃんは息を呑む。
「……話は分かったわ」
暫しの沈黙の後、重苦しい雰囲気の中、ルシオラが口を開いた。
「要するに……この男を殺せたら、今度こそ本当に“仲間”として扱ってくれると、そう言う訳ね?」
「――なっ!?」
横島、おキヌちゃん、サクヤの三人が、同時に顔を驚愕に染める。ルシオラはキッと顔を上げると、憎悪の籠もった眼で横島を睨み付けた。
口元を酷薄に歪ませ、オモヒカネがゆっくりと答える。
「……ええ、そうよ」
「……」
それを受けて、ルシオラは拳に魔力を集めた。静かな殺意とやり場の無い怒りが凝縮されたような、凶悪な魔力だった。
「ルシオラ、ちょっと待っ……!」
「黙れッ! 私の名前は、《ウズメ》だ! 記憶に無い男と、再会を喜ぶ気は無いわ。私は、今の自分に満足してる、この居場所を失いたくないの。だから――」
そこまで叫んだところで、ルシオラの姿が幻のように消える。
光で敵を惑わし、獲物に麻酔する。ルシオラお得意の幻術だ。
「あんたを……過去を消す!」
次の瞬間には背後に姿を現したルシオラの攻撃を、横島はその超人的な回避能力を以て、寸でのところで逃れた。
「待って、話を」
「聞く耳持たないわよ!」
容赦なく連発されるルシオラの追撃を、ゴキブリのようにかわす横島。姉妹の中では最も攻撃力に劣るとは言え、人間から見ればルシオラの攻撃は充分脅威だ。一発でも貰ったら、ただでは済むまい。それだけに、横島も必死だった。
「よ、横島さん!」
ルシオラの連撃に晒され、紙一重でかわし続ける横島。見かねた外野のおキヌちゃんが叫ぶ。
――外野?
「……!」
そうだ、私は何の為にここまで付いてきたのだ。こんな時に、彼の助けになる為ではなかったか。
まだまだ子供の私では、二人の間に割って入る事は出来ないのかも知れない。けれど、それでも――彼が傷つけられるのを、黙って見ているつもりは無い。
彼を想う気持ちなら、ルシオラさんにも負けたりしてない。私がやらねば、誰がやる。
私が、私がやらなくては。
「私が――!」
と勢い込んだところで、さてどうすればいいのか。
横島を助ける。とは言っても、あの霊波砲の雨の中にとろいおキヌちゃんが割って入れば、忽ち再びの死が訪れる事だろう。どうすればいいと言うのか。こう言う荒事は、おキヌちゃんの得手ではない。横島をサポートしようにも、自分にはまともな攻撃手段すら無いのだ。神通棍どころか、霊符すらまともに使えない、もちろん媒介なしで霊力に殺傷能力を持たせる事すら出来ないおキヌちゃんに、何が出来ると言うのか。
「ええと、ええと……」
自分が使えるのは、幽体離脱にヒーリング。……どちらにしても、この状況で役に立ちそうなチカラではない。ヒーリングは役に立つかも知れないけど、横島に怪我をして欲しい訳ではないし――
「そ、そうだ! 何か持ってるものはっ」
ネクロマンサーの笛だけ……
「うう……、だから、これでどうしろって―― ……!」
決心をしても、自分の能力が変わる訳ではない。相変わらず戦闘面では情けない自分に、思わず半泣きになってしまうおキヌちゃん。
そんな彼女の脳裏に不意に閃いたのは、六道女学院での授業。
――魔族っちゅうんは、言うてみたら霊体が直接皮被っとるようなもんなんや。ま、この点は神様も同じやな。要するに、幽霊と似たようなもんと覚えといたらええ。ここ、試験に出すからなー。ノートしとけよ――
そう言えば、忘れていた。
おキヌちゃんは勉強大好きな優等生なので、勿論きちんと記憶には残っていたのだが、同時に彼女はアマチュアとは言え歴としたゴーストスイーパーである。しかも、プロの一流スイーパーのアシスタントを勤めているのだ。故に、現場で教えられる事も多いし、実感の伴うそちらの方がより身に付く。何せ、直接生死に関わるのだから。そして、魔族などとは普通にしていれば会う事は滅多に無いし、戦う事などもっと無い。だから、それに対する対処法がすぐには思い出せなくても、とは言えまだまだ新人のおキヌちゃんには当然だろう。
まあ、兎に角、思い出せたのだからいい。
幽霊と似たようなもの……。ならば、ネクロマンサーの笛の音で、ルシオラに何か働き掛ける事が出来るかもしれない。
彼女の魂が、愛した横島を覚えているのなら。封じられてしまった、記憶の扉を抉じ開けて。
「……よし!」
尤も、自分が呼び掛けたところでルシオラが応えてくれるか、心を開いてくれるかは分からない。横島の心を掴み奪っていったルシオラに、醜い妬み嫉みの感情を抱いている自分では。
けれど、だからと言ってルシオラの死を願う程おキヌちゃんは思慮が浅くはないし、記憶が戻らなければと言えるほど肝が太くもない。
今の自分に出来るか分からないけれど、可能性があるならやってみよう。
そう、大切な横島さんの為だ。
「――!」
意を決したおキヌちゃんが、ネクロマンサーの笛を咥える。底知らずの体力でしつこく逃げ回る横島に業を煮やしているルシオラの方を見て、息を吸い込むと同時に霊波を口に集めた。
そして、浄化の念波に変換した霊波を、笛の音に乗せて拡散させようとしたその瞬間――
「ほほほほほ!」
「!?」
突然、足元から何かが生えてきた。
「久しいな、娘。いつぞやの借りは、返させてもらうぞえ」
「死津喪比女!?」
階下から床板を突き破って現れたのは、嘗ておキヌちゃんが身命を賭して封印し、殲滅した地霊・死津喪比女。
地脈からエネルギーを吸収し、地震すら発生させる事の出来る大妖。地脈に深く根を張り、その球根から生やした無数の花や枝葉を自在に操って、日本全国を大混乱に陥れた。花粉を飛ばして東京全体を支配下に置き、世界制服さえ狙った『GS美神』屈指の強敵。……なのだが……。
「……何これ」
死津喪比女が突き破った事で出来た床の穴をおキヌちゃんが覗いてみると、そこには死津喪比女の根っ子に繋がった、一つの小さな植木鉢……。
「う、植木鉢?」
「や、喧しい! 笑うな、コスモ・プロセッサが動いた時に上手く復活させられんで、花一輪だけになってしもうたのじゃ!球根も小さくなってしまって……って、あ……」
「……」
そう言う訳で、見事な自爆っぷりを披露してくれた死津喪比女、花言葉は『悪寒』(by美神)。おキヌちゃんも、思わず呆れ顔である。大して頭が良くないとは知っていたが……。こんな奴の為に、自分は死んだのか。やっぱり、チカラの大小と知能・性格と言うのは、比例する訳じゃないのだなと。
「おキヌちゃん!」
「!」
死津喪比女の間抜けな乱入で停滞していた時間は、おキヌちゃんを呼ぶ横島の声で再び動き出した。
尚も続くルシオラの猛攻を珍妙な動きで泣きながら回避すると、殆ど転がるような走り方でおキヌちゃんの元に駆け付けた。
「花が一輪だけって言うなら、文珠一個でも充分――!」
掌に生成していた文珠を顕して、死津喪比女に押し付けようとする横島。『燃』か『枯』か。より確実なのは、一度見たからイメージのし易い『枯』の方か。
だが、人生そんなに甘くない。攻撃をしようとすれば隙が出来る、文珠に念を込めようと掌に霊力を集中させたその瞬間、ルシオラの一撃を喰らった横島は、ホールの壁に叩き付けられた。スピードなら、ルシオラの方が速い。
「がは……っ!」
「横島さん!」
血を吐いて崩れ落ちる横島に、駆け寄るおキヌちゃん。相当なダメージだ。
おキヌちゃんに先ほど発動させられなかった文珠を渡して、横島は『強』の文字を浮かばせる。『治』と入れて直接治療に使うよりも、こちらの方が効率がいいだろう。横島はそこまで考えていなかったが、効果が持続すればネクロマンサーの笛による浄霊作用も強化されるし。
「オモヒカネ殿の“ペット”か……。丁度いい、私があの男を殺すまで、邪魔が入らないようにあの女の子を止めといて頂戴」
一方、ルシオラはそう言って、死津喪比女に手を翳した。彼女とて殺すを好む訳ではないが、おキヌちゃんも美神を奪い返そうとする、ニニギの敵だ。容赦するつもりは無い。
「ちょちょいのちょい!」
ルシオラが何だか間抜けな呪文を唱えると、死津喪比女の身体が急に発光し始めた。驚き慌てる横島やおキヌちゃんを尻目に、死津喪比女は見る見る内に変態していく。ルシオラの能力、“魔獣製造”である。普通の亀をキャメランに出来るのだったら、雑魚妖怪(一輪だけなので)をベースにしても悪い事は無いだろう。大魔球なんかは、どう見ても普通の生き物が元ネタとは思えないし。
兎も角、際限なく巨大化し、妙なプロテクターを装備した『死津喪比女・改』(暫定命名、ルシオラ)は、横島たちの方を向き……――そのまま死に絶えた。
「あれ?」
何故か、と言えば、至極簡単な話だ。オモヒカネは、彼女を鉢植えで飼っていた。花が巨大化するとなれば、それを支える球根も当然巨大化する。そして、球根が巨大化すれば、植えてあった鉢植えはその質量を収め切れずに壊れてしまう。鉢植えが壊れてしまえば、球根は外に放り出される。ここは、城の最上階近く。下は当然、地面ではない。根付く事が出来ない。地霊とは言え、強化されたとは言えしょせん植物。出来なければ当然――枯れる。
その様を、ここで細かく描写するのは止めておこう。あんまり見たいと思うようなものではなかったと言う事だけを記しておく。
「し、しまった……」
長女としての責任感や内通者としての遠慮からか、真面目で堅実な常識人のイメージが強いルシオラだが(横島が絡むと、暴走する時もあったが)、これで割と抜けているところもある。横島と釣り合いが取れるのだから、推して知るべしと言ったところか。記憶を失っていると言っても、そう言う細かいところは何気にあまり変わっていないらしい。端々の仕草や態度からルシオラだと実感できるからこそ、横島も対処し辛いのである。或いは、これもニニギやオモヒカネの狙い通りなのだろうか。
「ええい、もうっ!」
苛立ちと焦燥を隠そうともせず、気を取り直したルシオラは再び横島への攻撃を開始する。まだヒーリングの最中であった横島に、強力な霊波砲が放たれた。
「げ!?」
「死になさい!」
避け切れない! そう悟った横島は、自分はこの場合どうすればいいのかが分からずに、呆然と事を傍観していたサクヤ(たまたま近くに居た)をひっ掴み、霊波砲に対する盾に差し出した。
「必殺! サクヤちゃんバリアーっ!」
「へ!?」
サクヤがニニギから授かった、『絶対防御』の能力。邇々芸命の子を宿した木花開耶姫が、彼の子との証明に産屋に火を付けさせた(=天孫の子やそれを孕んでいる女なら、燃え盛り崩れ落ちる小屋の中に居ても傷一つ追わない)と言う逸話に基づくと思われるこのチカラは、ありとあらゆる物理的及び霊的攻撃力を無効とする。
サクヤからこの能力を奪う事が出来るのは、それを授けたニニギ本人のみだ。横島たちに捕まり、捕虜になった今もその効力は健在なのである。
少なくとも、ルシオラの霊波砲を弾く事くらい、造作も無い。
「うぇえっ!? ちょ、ちょっと待って下さいよ、横島さん!」
「ごめん、サクヤちゃん! 後で、何か奢るからさ」
「じゃなくて! え、私は、こっち陣営なんですか!? 元々私は、ウズメさんやオモヒカネさん達の方の仲間なんですけどっ」
どう動くべきか決めかねていたサクヤは、突然舞台に上がらせられて混乱していた。蹈鞴を踏むサクヤを、投降兵が敵陣営で働くのは当然でしょ?と、またもや詭弁で混ぜっ返す横島。自他の能力差と自分の身の程は、存外によく把握している男である。何の役にも立ってなくても、元気元気。子供の後ろに隠れる事も、状況から見てそれが是なら恥とも何とも思わない。
「つー訳で、悪い、サクヤちゃん!」
「むご……!?」
更に横島は、もう一つ文珠を顕すとサクヤの口に突っ込んで無理矢理飲み下させた。魔族の感覚ではまだまだ子供のサクヤは、内側からの霊的干渉に極端に弱い。自分の魔力を扱う術の拙いままに、ニニギから『絶対防御』の能力を与えられた彼女は、肉体的にも精神的にも、身を護ると技術を殆ど習得していないのだ。
文珠に刻まれたのは、『操』の文字。サクヤは、あっさりと横島のコントール下に置かれた。
「邪魔しないで、サクヤちゃん! 私は、あの男を殺すのッ」
「そ、そんなこと言われてもっ! 身体が、勝手に動くんです〜」
それから先、横島に対するルシオラの攻撃は、全て彼に操られたサクヤによって防がれた。『蘇』の文字を刻む事で、一度崩壊した霊基構造の組み直しまでやってのける文珠だ。このくらいの事が、出来ない筈もない。
「手口が悪役ですよ、横島さぁ〜ん!」
「何を今更! 俺の師匠は、誰だと思ってるの」
あの師匠にして、この弟子あり。まあ、この場合どっちが正義でどっちが悪とか無い訳だから、別にいいのだろうが。
「あらあら。甘いように見えて、案外したたかね」
その様子を見て、オモヒカネが呟く。煽るだけ煽っておいてあくまで観客に徹している黒幕は、壁に背を預けたまま、興味深そうに、そして少しつまらなそうに横島を観察していた。
「いっ、いい加減にしなさいよ!?」
業を煮やしたルシオラが、我を忘れて怒鳴り声を上げた。その瞬間、その一瞬の隙を突いて、横島がルシオラの背後に回っていた。
「――っ!」
床を蹴って跳び掛かる横島に、ルシオラは――
「ルシオラぁ〜〜〜〜〜!」
「きゃーーーっ!?」
げしィ!
……素手で張り倒した。
「ちくしょー! どーせ俺は、そーゆーキャラなんだっ! 「ぐわー」とか迫って、「いやー」とか言われて! 所詮、セクハラ男じゃー!」
と、何故か、叫びながら壁に頭を叩き付け始める横島。隙だらけのその姿に、つかつかと歩み寄ったルシオラは――
「もぅ……、ばっかね〜! 嫌な訳ないでしょ、ぜんぜん」
……横島にキスをした。セリフの語尾にハートマーク付きで。
・
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・
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「――はっ! えっ、何、今の!? 私、今、キスした? この男と!?」
「え、ええ……」
「やっ、違うのよ、サクヤちゃん! 今のは、無意識の内にでっ! 何か、身体が勝手に!」
二人が唇を離してから数十秒後、我に返って平常心に戻ったらしいルシオラは、話の“流れ”ついていけず、呆然としていたサクヤに必死に言い訳をした。……目の前に敵が居る事も忘れて。
その様子を見て、オモヒカネが口の中だけで呟く。
「女はムードに弱いって言うけど、「無意識の内に」……か。能力や身体だけじゃなくて、やっぱり記憶もあの霊基の欠片から複製できてたのね。それにしても、タイミングを計る以外に文珠使いクンがルシオラちゃんに何かをしてた素振りは無かったし……」
となると、ルシオラの行動は、本当の本当に“無意識”だったと言う事だ。跳んでくる横島の唇をみて、思い出せない記憶が揺さぶられたのか。記憶を取り戻し、思い出す代わりに“そのシーン”を再現。全く、呆れるくらいのバカップル振りである。
「何て言うか――、一途な子ね、本当」
感情の読み取れない顔で小さく笑い声を立てると、オモヒカネは横島に視線を移した。
「何をやってるんですか、横島さんっ! 今、そんな場合じゃないでしょう!」
「せ、せいいっぱい流れを読んだのにっ……!」
横島は、おキヌちゃんに怒鳴られていた。ルシオラにしか分からないボケを言う横島も横島だが、君こそこんな時に嫉妬してる場合じゃないぞ、おキヌちゃん。
「え……?」
ふと見ると、ルシオラが倒れていた。呼吸が乱れ、顔も赤くなっている。四つん這いになった彼女の額には(バイザーは、形見としてパピリオが持っている)、びっしりと汗が浮かんでいた。
「う、ウズメさん! どうしたんですか!?」
何が起こったのか分からないおキヌちゃんが見ていると、サクヤが駆け寄ってルシオラを助け起こす。サクヤに支えられたルシオラは、気合いで顔を上げ、横島を睨むと苦しそうな声で言った。
「な、何を飲ませたのよ、あんた……! さっきのキスの時でしょう、口移しで何か私に……」
そこまで言ったところで、ルシオラは糸が切れたかのように倒れ伏した。サクヤが慌てて確認してみたが、どうやら息はしているらしい。
その様を見て、おキヌちゃんが疑問を呟く。
「一体、何が――」
それに応えたのは、横島だった。右手の親指と人差し指で挟んだ小瓶を振りながら、おキヌちゃんにウインクしてみせる。
「これさっ」
「それは……天狗様から貰った『倍櫓』ですか?」
「うん。ほら、タマモの毛が生え変わった時、結局この薬は使わなかったろ? あの時、使わなかった『倍櫓』を美神さんが厄珍に売りに行ったのに、俺も付いてったんだ」
「えっと……どう言う事ですか?」
「んで、そん時たまたま厄珍堂に居たカオスに聞いたんだよ。……つまり、薬って健康体の時に服用すると逆に身体に悪いでしょ? でさぁ、俺らが薬を貰いに行った時、あの天狗、タマモの病名とかを詳しく聞かないままに、確定しないで薬くれたんだ。そんな、“どんな病気でも治せるような”強力な薬、病気でも無いのに飲んだら、えらい事になっちまうんだってさ」
「えらい事って……あれですか?」
美神の弟子だからしょうがないのかも知れないが、この男も一々やり方が汚い。それでいてその開き直りっぷりと責任転嫁の妙は、おキヌちゃんでも時折人間性を疑ってしまう程だ。
杞憂だと言うのは、おキヌちゃんが一番よく知って、信じている事だが。
「うん……、まあ、死ぬ事は無いだろうって言ってたし……。ただ、情報元が微妙に信用できないカオスだから、念の為に文珠で効果を『低』く『速』くなるようにしておいたけど」
「その二つは、相反するもののような気がしますけど……」
なんて、全く今更だ。文珠が常識を覆すところなど、何度だって見てきたではないか。こんな事で、いちいち驚いていてどうする。
全く、私と言う奴は――
「んじゃあ、サクヤちゃん。ルシオラの事、頼んじゃっていいかな?」
「あ、はい……」
「ありがとう、宜しくね。後、ルシオラが起きたら「ごめん」っつっといて」
最早、自分の立ち位置さえ分からなくなっていたサクヤにルシオラの看病を頼むと、横島は玉座の間へと続く階段に目を向けた。サクヤは、美神がどこに監禁されているか知らないと言った。ならば、直接親玉に尋ねてみるのが一番早いだろう。
「よし、おキヌちゃん。早いとこ、美神さんを助けに――」
そう言って、おキヌちゃんを振り向いた横島の目に飛び込んできたのは、横島には理解不能な光景だった。
「おキヌちゃん……? どしたの、泣いてる……の?」
おキヌちゃんは、泣いていた。大粒の涙を流して、唇を噛み締めて。
「ど、どうしたの! どっか怪我した?」
「ち、違います。違うんです……、そうじゃなくて……」
いきなり目の前で女の子に、しかもおキヌちゃんに泣かれて、うろたえる横島。あたふたと大袈裟な手振りで慰めようとするが、他人の心中や雰囲気を読むのがどうにも苦手な横島には、どうしていいか分からない。
「おキヌちゃん……」
「……私……、ほんとに、役立たずだな……って……」
「え……?」
覗き込む横島の顔を見て張り詰めていた何かが切れたのか、へたり込んで俯いていたおキヌちゃんは、顔を上げて横島を見上げて。泣き声を搾り出して、隠していた心中の思いを吐き出す。
「私……、全然役に立ってない……。決心……したのに……、二人を……助けるって……」
「お、おキヌちゃん」
「美神さんを助ける事も……、横島さんの応援も出来ない……。二人に甘えて……、足手纏いになってるだけ……」
泣きじゃくりながらも湧き出てきたそれは、押し留めていた感情の吐露だった。不甲斐ない自分への、せめてもの償い。認める事しか、出来る事すらない。
「そ、そんな事……っ、おキヌちゃんは役に立ってるって! ネクロマンサーの笛とか、ヒーリングとか幽体離脱とか。俺らに出来ない事を、おキヌちゃんは色々できるじゃないか。寧ろ、助けてもらってるのは、こっちの方だよ。今回だって、おキヌちゃんが居てくれなかったら……」
「でも! でも……もう、嫌なんです……。二人が傷つくのを、黙って見ているのは……。二人が苦しんでいるのに、何も出来ないのは……。私は、美神さんや横島さんに傷ついて欲しくない……! 二人を、護りたいんです……!」
ゴーストスイーパーの卵として、除霊現場でも活躍しているおキヌちゃん。しかしそれでも、何だかんだと言って、横島も、そしてあの美神すらおキヌちゃんには甘い。そして、それを誰も何とも思わない。言うなれば、居るだけで力が湧いて来る、マスコットキャラのような存在なのだ。シロやタマモですら(彼女たちが、妖怪とは言え)頭数に入っていると言うのに。
おキヌちゃんは、それが歯痒かった、悔しかった。大好きな人たちと、大好きな人たちを護る為に、一緒に戦える“力”が……欲しいと思った。
「おキヌちゃん……」
横島には、その気持ちがよく分かった。力を持つ者には、生涯かけても理解し得ないであろう、その衝動。彼がその思いの末に手に入れたのは、文珠と言う万能の力だったけれど……。
「……」
この場合、何とかなる、などと無責任な事は言ってやるべきではないだろう。けれど、才能の方向性の差異だから仕方無い……とは、横島には言えなかった。実際問題として充分に役に立っているし、これまでおキヌちゃんには何度も助けられてきたのだが、そう言われても今の彼女は納得しないだろう。
だと言って、どうしてやれば良いと言うのだろう。
「あー……いや、その、さ、おキヌちゃん」
「……」
「俺は能無しで臆病者のへたれだから、その気持ちは凄い良く分かるけど……、だからってここで蹲ってても何にもならないでしょ?」
「横島さん……」
「美神さんを助けるんだろ? だったら今すべきは――、前に進む事だよ」
どの道、今ここで、それを議論していても仕方が無い。ならば、煙に巻く訳ではないが、まずは動いてみるのが一番だろう。どうせ、答えの出ない問いならば。
「……な〜んて、自分を省みてみると、ちょっと凹むけどねっ。もう、かっこよさげなこと言わさないでよ、おキヌちゃん。柄じゃないんだから」
流石に気恥ずかしくなったのか、頭を掻いて混ぜ返す横島。落としどころがなかなか見付からなかったので、「役に立つと言うなら、身体で!」とか言おうかとも思ったが、今のおキヌちゃんなら本気でその通りにされてしまいかねないので止めておいた。助平な割りに、肝心なところで度胸の無い男である。
「……そう……ですね……」
そして――縋るように横島を見上げていたおキヌちゃんが、涙を拭いて立ち上がった。
「……ありがとうございます、横島さん。私……、頑張ります。絶対に、諦めません!」
あの頃の、情けなかった(今も、充分情けないが)彼を思い出し、更に情けなかった自分を思う。そうだ、置いて行かれたなら、追いかければいいのだ。大好きな、その背中を。
――その背中に、憑いて行きます。
「よしっ、行こう! おキヌちゃん」
「はいっ!」
こうして二人は、階段を上る。美神を救う為に。大切な人の、助けになる為に。
階段を、上る。
「……横島さん」
「ん、なあに?」
「大好きです」
一方、横島とおキヌちゃんの出て行ったホール。
一人残されたサクヤ(文珠の効果は既に切れている)が、膝の上のルシオラの頭を撫でながら思う。
何が何だか分からない。自分の、居るべき場所さえ。
自分の価値観は、よく分からない内にもはや雲散霧消してしまった。これから何がどうなるか分からないけれど、どうなったにしても、私はどうすれば――
「……あれ?」
そこで、“ある事”に気付く。
「そう言えば、オモヒカネさんが居ない……?」
城門を突破して城内に突入するGSチームを見下ろして、オモヒカネは深い溜息をついた。
「やれやれ……、そろそろ潮時かしらね。どうやら、残念ながら私達の負けのようね」
ならば、とっとと逃げるに限る。どうせもうここで得られるものは期待できないとなれば、ボスと心中する気は無い。
「う〜ん、メフィスト・フェレスに文珠使い……。正直言って心残りだけど、まあ、仕方が無いか……。次の機会を待ちましょう」
次の機会があるかどうかなんて分からないが、オモヒカネはあまり深刻に考えてはいなかった。興味のある研究題材は、幾らでもある。そして、研究者の常として、調べ尽くし知り尽くすまでは、その興味は色褪せる事は無い。
「にしても、文珠使い……横島忠夫くん、か……」
嬉しそうに呟いて、舌なめずりをするオモヒカネ。
「実に興味深い……、本気になっちゃいそう」
恍惚の表情で呟く彼女の手には、城で書き集めた研究レポートや資料などと共に、横島とルシオラの戦いを隠し撮りしたビデオのテープが収まっていた。映っているのは、愛する(元)恋人と戦わせられ、苦しむ横島のカオ。これさえあれば、当分オカズには困るまい。
「……ふふっ」
少女のように無邪気な笑みを浮かべて、オモヒカネは城を後にした。
今までの
コメント:
- 時間がありませんので、自評と前回のコメント返しは後程とさせて頂きます。 (竹)
- 本気で何しにきたんだおキヌちゃん…黙ってみてた上に時間稼ぎまでやってのけるとは。次回の挽回のための前フリと期待。最後までこのままだと、ツッコミしか仕事がなかったことにw (MAGIふぁ)
- オモヒカネ姐さんに惚れそうだーー!!なんかこの人敵にはまわしたくないけど味方になってくれたらすげえ頼りになりそう〜〜!!
例えるならメドーサやテロリストみたいなあくどく非常識な敵が来た時美神さんがその上をいってたみたいな。
ルシオラについても面白おかしく楽しませてもらいました。この手の話で横島の苦悩ばかりを描く流れを正直飽きてたんで。こんなギャグ路線が見れて最高に楽しかったです!
いきなりそっくりさんで納得するは攻撃をよけまくってる時もなんだかアンヘルシングの攻撃をかわしてるピートみたいだは。挙句の果てにはなんの小細工もなくノリだけで以前の行動とっちゃうあたりが横島らしさ全開です(笑)。
死津喪もなんだか不憫でしたね〜。ちょちょいのちょいってそのまんま呪文だったんだ〜とか思う間もなく死んじゃってまあ。おキヌちゃんじゃないけどこんなやつに殺された人たちの立場って(汗)。
とにかく!シリアスなんざクソくらえです。ギャグ最高です!! (九尾)
- う〜、巧いなぁ。今書いてるのを終わらせたら『おキヌちゃん成長物語』的なのを書こうとしてたのに――先越された感がベキバキにあって、悔しいはずなのに……賞賛しか浮かびません。
いや、ホント竹様、巧いっす。
……って、オモヒカネ様、『オカズには困るまい』って何?!「オチがそれかい!」と、モニターに裏手で突っ込んでしまいましたよ(マジ)。 (すがたけ)
- 後書きと言うか言い訳と言うか。
っしゃ〜〜〜! これで、敵女性陣と再生怪人は全部消化と。おキヌちゃんも前向きになったし、後はボスに適当な御託言わせて終わりか。次で、漸く三人集合。長かった〜。
と言う訳で……話を短くした影響で、どうにも詰め込み過ぎな今回。ミスも多かったし、やっぱりちょっと無理があったかなー。記憶が無かったら別のキャラだろと言うのは分かるのですけど、「ルシオラを敵幹部として出したい」と言うのがこの話を書き始める切っ掛けの一つだったので、今回はこう言う形をとらせて頂きました。彼女のこの後は、最終回で。 (竹)
- (続き)
そして横島、ちょっとブレちゃってますね。やっぱり難しいわ、この子。色々と説明不足でアレなんですが……、えと、取り敢えず、彼はルシオラを結局一度も殴ってないと言うのは、考慮に入れておいて頂きたいと存じます。
ゴールデンウィークは実家で過ごすので、次の投稿は大分遅れるかも知れません。終盤まで来て何なのですが、どうぞお見捨てにならず、最後までお付き合い頂ける事を心より願っております。 (竹)
- 竹さん、こんにちは。
一話から通して読みましたので、まとめて感想を。
最初はシリアスなバトルものかと思ったのですが(メドーサが味方につくくらいまで)、
その後はどうも、オールキャストのドタバタコメディに変わったような感じがして
います。
オリキャラの敵が、どうみても美神や横島より強いので、そこをどうひっくり返す
かに期待していたのですが、いつのまにかやっつけていたという感じです。
まあ、実力で敵わない相手を、ハメ技等々で勝負をひっくり返すのが原作らしさでも
あるのでこの辺の評価は難しいのですが、もう少し説得力のあるストーリーだったら
なぁと思いました。
まあ、再生怪人(ヲイ)と原作キャラのバトルとかもあったので、バトルものと言え
なくもないのですが、今ひとつスッキリしないなーといったところです。
ただ、自分でも横島最強物ばかり書いてますから、その辺の影響というのも入って
いるかと思います。
さて次の楽しみは、やはりルシオラがどうなるかですね。
ルシオラーな私としては
>『本当にあんたなんか、これっぽっちも記憶に無いっつってるでしょ?』
のセリフはかなり痛かったりするのですが、まだ伏線は残ってそうなので、次に期待
といったところです。
でも、おキヌちゃんの
>『大好きです』
のセリフには、ちょっといいなと思ったりしています。(;^^) (湖畔のスナフキン)
- どうも初めましていもと申します。
それにしてもオモヒカネさんがすごい怖いです。
あとおキヌちゃん、君はもう生き返ったんだから「憑いて行きます」は違うと思うぞ。(笑)
ルシオラが復活したけど記憶が……どうなるのか続きが気になります。 (いも)
- へー、ウズメさんってルシオラさんって人にそっくしですねー。(挨拶)
そうか、今までの原作ギャグ反復ネタは全てこの接吻の為の壮大かつ執拗な伏線であったか(誤読)。でも叫き喚きつつもこっそり倍櫓(アップやカラーの画を見る限り液状か粉末・か粒)を口に含み相手に飲ませるのは自分で飲んじゃう危険も有ってチョイト大変なような気もします。
ここでの倍櫓の効果はここだけの物なのですから、いっそルシオラに飲ませるのは文珠の方にして(これなら飛びかかる段階から口に含んでいてもOK)、サクヤの口には倍櫓の瓶を生やしてやるのはどーでしょ?(ヒデエ)
あっさりとルシオラの正体がバラされたのは意外でした。シヅモ・改のあっけなさとどっちが意外だったかは秘密ですけど(笑)、オモヒカネの想ひは如何や?
ともかく、結果的に倍櫓にお株を奪われた方々(苦笑)の今後の巻き返しに期待!……カナ。 (Iholi)
- 皆様、ありがとうございました! と言う訳で、レス返しをば。
>MAGIふぁさん
いや、おキヌちゃんは戦わなくてもいいんじゃないかなと。戦うだけが強さじゃないよと。原作でもそんな感じでしたし。と言う訳で、おキヌちゃんの巻き返しは無いです(笑)。
>九尾さん
ギャグ……うーん、もうちょい何とかするつもりだったんですけどね〜。やっぱり、どうしても駆け足になってしまいました。
>すがたけさん
おや、これは申し訳ない……。まあ、僕なんぞに気兼ねせず、素敵なおキヌちゃんを書いて下さりませ。 (竹)
- >湖畔のスナフキンさん
う〜ん、まあ、仰せの通り自分的にはそれで原作らしさを出したつもりだったんですけど……。期待外れでしたら、申し訳ありません。
>いもさん
や、申し訳ない。僕はやっぱり「病んだファン」ですので(笑)。
>Iholiさん
呆気ないのは、仕方ありません。次で最終回なんですから! ……う〜ん、やっぱりタメが少な過ぎたましたか……。 (竹)
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