ザ・グレート・展開予測ショー

チルドレンとの1年-03_後2 (絶対可憐チルドレン)


投稿者名:進
投稿日時:(05/ 6/ 3)

「お? もうそろそろ時間だな」
 リーダーが顔を上げて時計を見た。チェスの勝負はまだ続いていたが、声明を出していた客船爆破の時間がもうすぐに迫っている。
「政府から何か言ってきてるか?――ああ、まあ、そんなところだろう」
 リーダーは――紫穂が知る限り――交渉らしいことを全くしていなかった。紫穂はテロリストがどんな交渉を政府とするのか、ということは知らなかったが、全く話もしない、というのはおかしいのではないかと思っていた。
「そろそろだ、用意していろ。お嬢ちゃんも残念だが、勝負はお預けだ・・・あれに入ってもらうぜ。」
 部屋にあった大きなトランクを、テロリストのメンバーが開けている。リーダーはそれをアゴで示した。
「あれに入ってもらうぜ。」
「イヤよ」
 あっさりと紫穂が答えたので、リーダーは返事に詰まる。
「・・・イヤでも入ってもらうぜ。もう時間が無いんでな」
 リーダーは紫穂へ近づき捕まえようとする、そして小さなケースから短針の注射器を出した。麻酔薬だ。
「そう、残念。こっちはもう終わったわ。」
 そう言いながら、紫穂は窓に近づく。窓は波の衝撃に耐えるために耐圧ガラスのはめ込み窓になっていた。そこからは逃げられない、とリーダーは紫穂にまた近づく。
「何が?」
「いろいろ。ところでそのチェス、あと5手で私が勝つわ。キャンデー貰う約束だったけど、遠慮しとく。」
 紫穂は窓の脇まで歩くと、そこでしゃがみこんだ。
「知らない人にモノを貰っちゃいけないって、うるさい人が居るから――」
 そのとき、大きな破裂音と共に窓ガラスが吹き飛んだ。テロリスト達はガラスの破片を避けようと、大騒ぎになる。実は窓ガラスは安全ガラスであり、よほどでも大したケガはしないのだが、彼らの知るところではない。リーダーはいち早く平静を取り戻し、拳銃を抜く。そして窓から外へ出ようとしていた紫穂を捕まえようと、彼女に近づいた。ガツン!と何かにぶつかる。見えない壁がある。これは・・・
「サイコキネシスの壁か!」
「そのとーり!」
 窓の外、空中に浮きながら――下は海だ――薫が答えた。隣には葵と皆本もいる。皆本は紫穂を窓から救い出し、抱き上げた。
「特殊部隊の人らはもう助け出したぜ! お前らの仲間もやっつけた!」
「その部屋のドアの向こうは怖いオッチャンでいっぱいや」
「・・・そして、爆弾も撤去済みだ。君たちは失敗したんだ」
 いつに無く皆本の声は硬い。その硬さはテロリストに対する緊張や恐れではない、強い怒りを紫穂は感じとった。
 やけになったテロリストが銃を撃ってくる。しかし、薫のサイコ・シールドを貫くことができない。
「野上君、もう戻してくれ。」
「えー、あたしがカッコヨクやっつけてやるのに」
 薫が口を挟む。しかしテロリストが抵抗を続けるなら、この部屋で射殺されるだろう。彼女達に見せたくなかった。
「十分かっこよかったさ。野上君、頼む。」
「はいな。」
 葵が答えると同時に、皆本とザ・チルドレンはテントのある埠頭にテレポートした。周りでは成功を祝い大歓声が上がる。紫穂は環境の変化にとまどい、呆然とした。
「三宮君、よくやったぞ。怖かったろう。」
 まだ紫穂を抱いたままの――降ろすタイミングが掴めなかった――皆本が声をかけた。
「皆本さんこそ、船内でガチガチに緊張してたくせに。私のほうがよっぽど落ち着いてたわ。」
「そうかい?」
 皆本は紫穂を降ろそうと、身を屈めた。しかし紫穂は皆本の首にしがみついたまま離そうとしない。抱きついた彼女が震えているのがわかった。
「もう大丈夫・・・大丈夫だ。」
 紫穂の目が潤む。忘れそうになるが、彼女達はまだ9歳の少女だ。今日のような体験はその心をずいぶん痛めただろう。紫穂はずっとテロリストと同じ部屋にいて、情報を得るために戦っていたのだ。くぐもった声で泣く紫穂を、皆本は暫く抱きしめていた。



 それから数日の間、皆本は非常に多忙だった。あの事件では責任者の――あの場所では誰が責任者だったのかもわからなかったが――許可を得ずに独断で占拠されている客船に侵入したので、始末書や報告書を山ほど書かねばならなかった。そのため彼は連日徹夜になったが、しかしそれでも非常に甘い処罰だった。部外者であった皆本が現場に侵入するというのは一種の犯罪であり、逮捕されてもおかしくない。他にも桐壺局長に叱られたり、説教されたり、吊るし上げられたりで大変だった。それは当然、勝手な行動を戒めるものだったのだが、一番重要なのは自分を仲間はずれにしたことを責めるためだった。彼だって助けに行きたかったのだ・・・
 しかし皆本の処罰が軽くで済んだのは、桐壺が手を回したからだ。うすうすそれに気がついていたので、皆本は局長に感謝していた。しかし感謝はしていても疲れるものは疲れる。
――そういや、自分の始末書は初めてだったな・・・
 ようやく書類を書き上げた皆本は、そんなことをふと思った。本当に忙しかった。自分の始末書を書かねばならないのに、チルドレン関係のトラブルも発生するのだ。ここ2,3日は特に忙しく、まともに寝ていない。しかし、思えばチルドレンのトラブルは、いつもに比べて少なかったような気がする。気を使ってくれたのだろうか・・・それならいつもおとなしくして欲しい気もする。
 もう夕方で、そろそろチルドレンを宿舎に送ってこなくてはならない。その後は・・・いつもならBABELに戻ってきて仕事の続きをするのだが、今日はもう帰ってしまおう・・・限界だ。
 皆本は――薫がくれた――スタミナドリンクを飲む。と、幾分しゃっきりした。ただ、さすがに効き目が悪くなってきたような気がする。気をつけなければ。事故なんて起こしたら冗談ではない。始末書の枚数が増えるではないか・・・何かズレてるな。
 待機室に居たチルドレンを連れ、ガレージに向う。彼女達は今日も元気だ。自分の身と比べると恨めしく感じなくも無いが、それ以上に微笑ましく思える。無事でよかった。
 無事にチルドレンを宿舎に届け、そのまま社宅として与えられているマンションへ車を向わせる――無事付いた。車を降り、ふらつく足取りで自分の部屋までたどり着く。疲れた。もう寝たいが体が汗ばんで気持ち悪い。さっとシャワーを浴びてこよう・・・
「「「おじゃましてまーす」」」
 バスルームから出てリビングに入った皆本の前に、薫、葵、紫穂が待っていた。テレビを見ながら、どこからか引っ張り出したお菓子とジュースを並べて、リラックスしている。
「ど・・・どうやってここまで来た?」
「車に乗って。」
 平然と答える薫。いったん車を降りた後、葵のテレポートでまた戻り、身を屈めて隠れていたのだった。
「例の散髪さ、今日やってやろうと思って。」
 シャワーも浴びたし、なにか腹に入れたらすぐにも寝たい。彼はげっそりとして答えた。
「・・・今日は勘弁してくれ」
「そう言いないな、皆本はん。なんか紫穂がやる気になってるんや。男やったら素直に刈らしたり」
 見ると椅子と散髪用のビニールマントを用意して、紫穂が待っていた。皆本の髪を切るまで帰りそうに無い。もうどうでも良い、そんな投げやりな気分で椅子に座った。薫に切られるよりはマシだろうし、などとも思う。
「そういや皆本、あの時、どうやって爆弾の場所を調べたんだ?」
 あの時とは、当然テロリストの件だ。紫穂が捕まっている間に、彼は爆弾の位置を調べて桐壺局長に伝えていた。
「ああ、あれは紫穂に教えてもらったんだ。」
 あの時、紫穂は皆本に気が付いていたが、彼女は触れていない人間の思考は読めないので、こちらの意思を伝えることができなかった。しかし彼は、紫穂が数メートルの厚みを持った、鉄の壁の向こうにある視力表を読み取ることができるのを知っていた。では文字も読めるのではないか?そう思い。メモ帳を壁に貼り付けてペンで文字を書いたのだ。「この文字が読めるなら、何か合図を送れないか?」すぐに何か、物音が聞こえた。偶然、他の誰かが出した音かもしれない、しかし皆本はそう思わなかった。
 次に聞いたのは爆弾の位置と敵の人数だった。彼は質問をメモに書いた上で、客船の見取り図を床に広げた。足音がしたので、各部屋をゆっくりとペンで指してみた。
「そのときはまだ分からなかったから、相手に聞いてみたの。爆弾の場所は?全員で何人?って」
 勿論答えなかったが、テロリストのリーダーはそれに関する答えを思考してしまった。サイコメトラーは単なるマインドリーダーやスキャナーでは無い。壁の向こうに書かれた文字も読めるし、地図だってわかる。そしてある思考、人がそれを強く思ったときに持っていた物に触ることで、その内容を知ることができるのだ。――そのために、彼女はリーダーが駒を持った瞬間に質問し、指されたその駒を強引に取った。
「あのリーダーさんは、私が急にそんなことを聞いたから驚いたみたい。しっかりチェスの駒に残るぐらい答えを意識したわ。」
 そして、皆本のペンが爆弾の場所を指したときに足を慣らすことで伝えたのだ。何度も鳴らしたのは、皆本の図面が多方向から書かれた図であり、それぞれの図で場所を示す必要があったからだ。敵の人数も同じようにして教えた。その情報を皆本経由で受け取った桐壺は、スパイの可能性も考慮してBABELのメンバーだけで小チームを作成し、爆弾の撤去――分解できる人間が居なかったので、葵がテレポートで海底に飛ばした――を行った。その後、同行していたスキャナーが捕らえられていた特殊部隊員と、それを見張っていたテロリストの一人を発見した。テロリストは薫が一瞬で押しつぶした。
「後は脱出方法をメモで指示して、僕はみんなと合流した、というわけさ」
 “そんときはうちも大変やったでー”とか“あたしはもっと活躍したかったな”とか、彼女達は話に夢中だが、皆本にはまだ気になることがあった。
――なぜテロリスト達は、最初の進入を知ったのか?
 二回目の進入は知られなかった。ということはやはり超能力感知器などではなく、進入をテロリストに知らせるスパイが居たのだと考えられる。そしてスパイは特殊部隊の進入時ではなく、紫穂が入った時に連絡した。テロリストが居た船長室にも紫穂を入れるためのトランクがあったというし、リーダの言葉から、彼らは紫穂がサイコメトラーであることを知っていた。加えて、彼らは政府の交渉には全く返答しなかったという。最初の命令からしておかしかった。紫穂は確かに強力なサイコメトラーだが、超度が下でも、もっと現場慣れした人材は――例えば2回目の侵入の際のスキャナーなど――居た。なぜ紫穂が指名されたのか・・・それは・・・
――もともと紫穂を狙っていた?
 紫穂は、いや薫や葵も、超度7を持つ稀な超能力者だ。欲しがる国や組織はいくらでもある。そういったものが彼女達を手に入れるためにテロを起こした・・・?
 すべて推論だが、明日にでも桐壺局長に話してみたほうがいいだろう。彼女達の行動をまた締め付けることになるかもしれないが。
「あ、もう一つだ、皆本」
 考え事をしていた皆本は薫に声をかけられて顔を上げた。紫穂に“動かないで”と怒られる。
「なんで散髪キライなんだ?」
「・・・そんな事、言った事あったか?」
「あー、いや、あるよ。うん。」
 紫穂が自分の心を読んで、薫や葵に言ったのだろう。そういえば前はよく、紫穂は自分の思考を読もうとしていた、と思い出した。
「・・・昔、床屋でトラブルに巻き込まれたことがあってね。」
「ウソゆうてもすぐわかるんやで?」
 紫穂が自分の髪に触っている。だから正直に言え、と葵は言いたいらしい。紫穂も散髪の手を止めており、聞きだす気のようだ。紫穂には――もし薫や葵がサイコメトリーだったなら、彼女達にも――その記憶を読んで欲しく無い。ショックが大いだろうから。
「話すから、紫穂、僕の心は読まないでくれ」
 紫穂が皆本の頭から手を離す。暫く考えた後、皆本は口を開いた。
「僕の小さいころの話だ。僕はそのころ、父が大好きだった・・・優しい父で、よく遊んでくれた。父が休みの日はずっと付いて回っていたものだ。」
「その日も父に付いて床屋に行っていた。一緒に並んで散髪して、終わったらキャッチボールをする約束をしていた。」
 ある町で銀行強盗が起きた。犯人は大金を奪ったまでは良かったが、逃走中警官隊に車を撃たれ、運転を誤って電柱に衝突・・・その後犯人はある床屋に逃げ込んだ。そこには皆本少年とその父、その他の客や店員がいた。
「その犯人は、超能力者だった。」
 錯乱した犯人は、周りにあるものを超能力で辺り構わず振り回した。椅子、雑誌、大きなものは動かせないが、小さなものなら高速で動かせるようだった。その超能力の嵐の中にハサミとカミソリが混じり・・・店内に吹き荒れた。
「僕はそこからのことをあまりはっきり覚えていない・・・怖くて気絶していたのだと思う。次に僕が回りを認識したときには、もう犯人は居なかった。」
 テレビでは子供向けのヒーロー番組をやっていたが、もう誰も見てなかった。
「僕は無事だった。ケガ一つなく、というわけじゃなかったけど。でも奇跡が起きたわけでもなんでもなかった――父が、お父さんがかばってくれたから、僕は無事だった。」
 父は体中に刃物が刺さり、既に死んでいた。今でも思い出すことができる。ハサミとカミソリで全身を切り裂かれ、血だるまになった父を。それでも自分を抱きかかえ、守ってくれた父を。紫穂が手を離させていて良かった。心を読んでいたら、このイメージも流れてしまっていただろう。
「・・・だから僕は、床屋とか・・・嫌いなんだ。」
 チルドレンは黙ってしまった。テレビの音が所帯なさげに響く。やはりごまかしたほうが良かったか、と思いつつ、皆本はそれとなく話題を変えようとした。
「今までは母に切ってもらってたんだけど、上京するとそうもいかなくてね。伸び放題になってたってわけさ。紫穂が切ってくれて、良かったかも・・・」
「皆本さんは・・・」
 紫穂が、皆本の後ろでつぶやいた。
「超能力者が嫌いなの?」
 彼が作ったEXPリミッター、あれはやはり超能力者に対抗するためなのかも・・・彼はなんと返事するだろう。“そうだ”と言われたくない。しかし“違う”と言われても信じられない。今の話を聞いた後では。
 皆本には紫穂だけでなく、薫や葵もその返事を待っており、その返答次第では彼女達との関係に悪影響が出るだろうということが分かった。どう答えるのが良いだろうか、考える。
「僕は・・・」
 だが、正直に答える以外の選択肢を考え付かない。
「犯罪を憎む・・・超能力犯罪を憎む。人より優れた力を持ち、それを使ってて犯罪を行う事を、人を、憎む。だから僕は超能力研究の道に進み、BABELに来た。ESPリミッターも作ったし、これからも超能力犯罪に対抗するための研究を続けるつもりだ。」
 チルドレンはまだ答えを待っている。
「・・・だけど、僕は超能力者が嫌いなんじゃない。君たちのことが嫌いじゃない。むしろ好きだ・・・分かってもらえるだろうか?」
 もうこれ以上言えることは無い。耳障りの良い事を都合よく言っていると取られれば、彼女達は皆本を嫌うかもしれない。しかし、これは皆本の間違いない本心だった。薫も、葵も、紫穂も黙ってしまっている。
――彼女達は自分の言葉をどう取っただろうか?
 しばらくしてから、紫穂が散髪を再開した。シャキシャキとハサミの音が鳴る。
「何だよ皆本!」
 急に薫が大声を出したため、皆本はビクっとした。そしてまた紫穂に動くなと怒られる。
「ど・・・どうした?」
「あたしのことが好きだって、なんだよ、バッカ、照れるじゃん!」
 顔を赤らめて机をバンバンと叩く。超能力も加えているのか、机が軋んできた。
「いや、そうい意味じゃ・・・」
「そうやで、皆本はんは、うちにゆうたんや。」
「ええっ?」
「でも私は将来、お金持ちのイケメンと結婚するつもりだから、皆本さんにはよっぽど頑張ってもらわないと、OKは出せないわ。」
 “あー、うちもお金持ちがええなあ”とか“いや、男は筋肉だろ?”とかいう会話が進むにつれ、皆本は、彼女達はからかっているのだと気付いた。
「でも皆本さんってば、3人も一度に告白するなんて、ズルイ人だったのね」
 キャッキャとはしゃぐチルドレン。皆本は怒鳴ってやろうかと思ったが、何かもうガックリ疲れてその気力も無い。せめて方向を変えようと、話しかけた。
「そ・・・そういえば三宮君、チェスが得意だったとは知らなかった。昔からやってるのか?」
 かなり強引な話題の捻じ曲げだが、紫穂は返事をしてくれた。
「ルールぐらいは知ってる。たまーにみんなでやるけど、私はそう強くないわ。葵ちゃんが一番かしら?」
 葵は一番計算高いので、こういったゲームは結構強い。
「え、しかし・・・テロリストのリーダーにチェスで勝ったんだろう?」
 意外そうに言う皆本に、紫穂は答えた。
「あれはチェス版をサイコメトリーで読みながらゲームしてたの。相手が嫌がる手を常に読んで打ってたのよ。」
 チェスの打ち手がチェス版、またはチェスの駒を触るときに何を考えているだろうか? 一番強く考えるのは、ゲームの内容に付いてだろう。次にどう打とう、相手がここに打ってきたら、ここはまずい、そういったものを読んで、紫穂は自分の打ち手としていたのだ。
「それってズル・・・」
「あら、ワルイ人に正々堂々勝負しなくてもいいでしょ?それに・・・」
 紫穂は散髪の手を止め、皆本の前に回りこんで微笑んだ。

「・・・女はズルくても許されるの、よ。」



*****
第3話 後編を投稿します。
前後編に分けたのに今まで以上に無駄に長くなり、30Kを超えてしまったのでさらに分けました。
読んでもらってる方には、見苦しくて毎回申し訳なく思いますが、よろしくお願いします。

今回は紫穂の性格に付いて考えて見ますと
@おとなしく、他の二人に比べて落ち着いている。
 ・チルドレンがそれぞれを呼ぶときは、薫や葵が呼び捨てであることに対し、紫穂は〜ちゃん、と呼ぶ。育ちが良いのか、性格的なものか。
 ・立ち居振る舞いもおとなしい。しかし小指を立てるクセは――今は可愛いが――大きくなる前に止めたほうが・・・
Aファッションや美容に気を使っている。
 ・ファッション雑誌を読んだり、化粧品まで使っている。
Bしかし、他の二人に比べて幼い部分もある。
 ・つい、看護婦さんに手を引いてもらおうと、手を伸ばす。(薫や葵はやりそうにない)
 ・野菜がキライで食べられない。
C人を気遣うことができる。やや心配性気味。
 ・“将来の夢の小説”について皆本が心配していることを知り、書き直そうと言い出す。
 ・トンネルでの事件で、胎児が犠牲にされるのではないかと心配する。(皆本はそんなことはしない、と言っている・・・実は信用ない?)
D薫や葵といるときは、いたずらも人並みにする。
 ・“最近の子は発育良いな”の発言。しかもフォローしない。
 ・薫や葵が皆本をヒドイ目に合わせているのを(風呂に放り込まれたり、海で引きずられたり)特に止めようとはしない。
 一番、いまどきの子供らしい紫穂ですが、とても優しい心を持っていると思われます。(Dのような部分もありますが。)
 それよりも、一番気になるのは“なぜESPリミッターの指輪を、左手の薬指にしているのか”ということですが、本編が始まったら明らかになるのかどうか・・・
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