ザ・グレート・展開予測ショー

吟詠公爵と老錬金術師の冒険(セイレーン退治)


投稿者名:アース
投稿日時:(05/ 5/30)

西暦にして約1450年頃。
ヨーロッパ某所の寂れた城。その主が居なくなって久しい城の地下室。数本の松明のみを光源とするその空間に、黒マントに身を包んだ一人の男の姿があった。

「よし、召喚の準備はこれで整ったようじゃな・・・・」
地下室の床に書き込まれた魔方陣に間違いがないことを確認した黒マントの男は、満足げに頷いた。年の頃は30代半ばといったところであろうか。だが、その物腰と立ち振る舞いから更に年を重ねたようにも見え、顔に浮かんだ好奇心からもっと若い―――20代にも見える。何にせよ只者では無さそうである。

実を言えば、彼に関しては実の年齢など無意味になりつつあるのだが。
ここまでくれば読者諸兄にも彼の正体について、察しがつくであろう。

そう、彼こそは-――――――――

「このヨーロッパの魔王、ドクター・カオスの一大儀式・・・・いよいよじゃ!!」

あのパラケルススやフラメルをも超える錬金術師・・・・・・・・・「ヨーロッパの魔王」の異名を持つ男である。

彼は今から初めての試みとして、最上級魔族---魔神を魔界から召喚するのだ。無論、召喚にあたっては呼び出す側には非常な危険が伴う。そのためカオスは呼び出す対象について、厳選に厳選を重ねソロモン七十二柱の中の女公爵を呼び出すことにした。

何故『彼女』を選んだかというと、
一、呼び出すのに人間を含む生贄を必要とせず、かつ比較的こちらの召喚に応じてくれる。
二、召喚者(この場合はカオス)に攻撃を加えず、誠実に応対してくれる。
三、『彼女』の能力が自分の目的に適っている。

そして、彼女をこちら側(人間界)に呼び出すのにふさわしい時刻がやって来たというわけである。



「それにしても・・・・わしの目的や条件に適した相手がおるとはのう・・・・」
感慨深げに溜息をついた後、カオスは『彼女』を呼び出すために詠唱を開始した。カオスの詠唱と共に魔方陣に光が宿り、魔方陣から微かにだが魔界の空気が漏れる。
人界と魔界がこの魔方陣を「門」として、繋がっている証拠だ。

「む・・・もうすぐかの?」
魔界の空気を吸わないように、特殊な材質の布で口元を覆いながらカオスが魔方陣を鋭く見据える。

その視線の先-――――--魔方陣からは小規模の砂嵐が巻き起こる。そして、砂嵐が収まり魔方陣の上には・・・・・・・
鳶色の長い髪を腰まで流した美女が、駱駝に乗って静かに佇んでいた。

「お前が私を召喚した者か?」
「そうじゃ、お前さんは『吟詠公爵』ゴモリーで間違いないようじゃの」
カオスの問いに『吟詠公爵』ゴモリーは頷くと駱駝から飛び降りる。彼女が床に書かれた魔方陣に降り立つと同時に駱駝は消えうせた。

「さてと、お前の名は何と言う?」
「わしの名はカオス、人呼んで『ヨーロッパの魔王』じゃ」

「ふむ、魔王か・・・・その魔王が魔神を呼び出すとは面白い。魔界軍の仕事の休みの合間に召喚された甲斐があったというものだ」
カオスの自己紹介の内容にゴモリーは音楽的で綺麗な声で笑った。ちなみにこの当時、まだ軍属である彼女にとって、魔界軍大佐の仕事が完全に休みの日=人間側の召喚に応じる日である。



(流石に綺麗じゃのう・・・・・)
生来の研究者肌のカオスから見ても、ゴモリーは美しかった。鳶色の長く、艶やかな髪に切れ長の目。豊かな胸に細い腰。人間と違う点は頭の左右に生えている二本の捩れた角と背中の暗褐色の翼くらいだろうか。
ちなみに彼女の服装は全体的に黒い色彩のもので統一されており、軽装備の女剣士といった印象を相手に与える。使う得物は剣だけではないのだが。


(魔術防御が何重にも張られとるな・・・・召喚されて、ある程度は力が制限されてこのレベルか・・・・・)


通常、魔族を召喚で呼び出す場合、彼らは「契約」によって縛られ、かなりの力を抑えられる。それでもゴモリーの力はカオスを驚嘆させるのに十分だった。
ちなみに魔族が自力で人界に来ようと思っても、力を上手く制御できなければ次元の狭間を抜けられず、来ることは不可能である。


「それはそうと、お前の願いは何だ?」
「おお、そうじゃったな。願いというよりも、万が一に備えての助太刀をお願いしたいんじゃが・・・・」

「助太刀? それではこの魔方陣を出る必要があるのか?」
「うむ、わしと契約を交わしてもらう。確か正式な手続きに基づいた「契約」に従えば、魔方陣を離れて、召喚者と行動を共に出来るはずじゃの?」
助太刀という言葉から能動的な響きを感じ取り、目の前の黒マントの男に問う。どうやら、その通りらしく、しかも「召喚」に続く以下契約を飄々とした口調で申し出てきた。

力を抑えているとはいっても魔神を前にして、この態度とは並大抵の器ではない。


そんなカオスの確信を持った問いかけにゴモリーは頷き、「我・・・『吟詠公爵』はこの者と契約を果たさんが為に行動を共にす。よってこの陣より離れることを欲す」
ゴモリーが宣言すると同時に虚空から一枚の材質不明の紙が出現し、カオスの手の中にすっぽりと納まった。


「それが契約書だ。それを持っている限り、私はこの魔方陣を離れて、お前と行動できる。失くしたり、破いたりすれば私は魔界に戻されるがな」
「わかっとるわい」

召喚されている間に休みが終わっても、魔界軍の仕事は免除されるが、その代わりに召喚者から、それなりの「報酬」を貰って、魔界の上層部などに納めないと駄目らしい。例えば人間の魂などである。

もっとも何処ぞの地獄の大公様は、その納めるべき魂を自分の懐に入れて、『究極の〜』を造るために利用していたのだが。

閑話休題。




そうしている内に外が騒がしくなってきた。人の話し声や馬の嘶き、おまけに剣が触れ合う音まで聞こえ、徐々に近づいてくる。
どうみても平和的な連中とは思えない。

所謂「招かれざる客」という奴である。


「一体、何の騒ぎだ?」
「ああ、恐らくは法王庁か領主の手先じゃな。わしの活動が目に余るというんで、捕えに来たんじゃろう。やれやれ、何処かから嗅ぎつけて来たろのかのう・・・・」
そういう二人の声に焦りの色はなかった。この程度のことで、驚くほど軟弱な性格はしていないのだ。



「どうする? 蹴散らすか、それとも穏便に脱出するか?」
「そうじゃの、無駄な殺生は御免じゃ。なるべく穏便に頼むわい。じゃあ行くぞい、マリア!!」


「イエス・ドクター・カオス」
カオスの言葉と同時に、それまで闇に溶け込んでいた少女が進み出てきた。
感情が浮かばない無機質な顔によって、彼女が人ならざる者だということを教えてくれる。

「ほう・・・・聖母の名を冠した自動人形か・・・・大した物だ」
「そうじゃろう、わしの最高傑作マリアじゃ。これ以上の逸品は作れそうにないわい」

「確かにな、私の知り合いにもお前と似たタイプの男が居るぞ。物を作るのが好きな奴でな。センスは可笑しいがな」

彼女の脳裡には「土偶や埴輪こそ、魔道科学の極致」と力説する男の姿が思い浮かぶ。この頃不穏な動きを見せているらしいが・・・・・・

(今頃は何をしているのやら・・・・・)

「ゴモリー、入り口に出た後、マリアのスモークガスで目晦ましをするから、その隙に逃げるぞい!!」
「了解した」
カオスの声にゴモリーは思索を打ち切り、自らと同じ七十二柱の大公のことを頭から追い出し、カオスに続いて入り口まで向かった。



「ドクター・カオス!! 大人しく出て来い!! 法王庁からの使いの者である。速やかに投降せよ」
「我らが神の教えに反し自動人形を作ったことを初めとする罪で、ヴァティカンでの審問を受けねばならぬ!! 抵抗せずに表に出よ!!」
「出てこぬのならば、踏み込むぞ!! 覚悟せよ!!」
寂れた城の前で武装した審問騎士団の一隊が待ち構え、声を張り上げている。当然、カオスが出て来るはずも無い。カトリックの教えに反するというだけで殺されてたまるものか。カオスの場合、不老不死とはいっても拷問で痛い目は御免だし、肉体は徐々に朽ちていくのだ。決して完全なる不死の身ではない。




一方、城の入り口近くの暗がり。
「やれやれ・・・・唯一神が絶対、連中はそればっかりじゃのう」
「盲目的に崇めろとは言わんが、少しは自らの信仰を問い直してほしいものだ。私とて、元は女神だったのだがな」
カオスとゴモリーは彼らの妄信ぶりに溜息をついた。一方、マリアはカオスの後ろでスモーク・ガスを噴射する準備を整えて、静かに待機している。
あとは主たるカオスの合図だけだ。


「よーし、今じゃ。マリア、やれ!!」
「イエス・ドクター・カオス」

プシュ――――――――――!!! もくもくもく・・・・・・

「な、何だ? こ、この煙は!?」
「周りが見えんぞ!! カオスの仕業だな、おのれ!!」
「奴は何処に行った!? 探せ!!」


そんな中、城に突入しようとした矢先に、煙で視界を奪われ、大混乱に陥る彼らを尻目にカオスはマリアに捕まって、ゴモリーは自分の翼で、悠然と夜空を飛び去っていく。

「ヒュ―――――――!! 夜空が綺麗じゃのう・・・」
カオスの言葉通り、時刻はもう真夜中。空は宝石箱をぶちまけたように星々が輝いていた。
「これから何処に向かうのだ?」

「地中海じゃ!! あの辺ではセイレーンが猛威を振るっておるらしいのでな・・・・わしの手で退治してやろうと思ってのう。あの辺には融通の利く領主がおるのでな」

「私を召喚したのはそのためか?」
「うむ、それもあるが、実は研究資金が尽きてのう。財宝探しも手伝って欲しいのじゃ。セイレーン退治はわしがやる。お前さんは保険といったところじゃの」

ちなみにセイレーン退治の動機は三割:世界平和、七割:自らの栄光といった具合である。

「確かに私には財宝の在処を突き止める能力もあるが・・・・・それにしても魔神を保険扱いした男はお前が初めてだ」
「大胆不敵と言ってくれい」


そんなわけで・・・・・

地中海某所。
「見るがいい!! これこそ・・・わしが改良に改良を重ねて造りだした逸品・・・・『カオス・フライヤーネオプラス』じゃ!!」
匿ってくれている領主の屋敷の庭に何を引っ張り出してきたかと思えば、ずんぐりとしたムササビのような代物。カオスは自信満々に言っているが、失敗する気配に満ち満ちている。

(失敗しそうだが・・・・・)

「とう!! わしはこれより鳥になるのだ!!」
離れたところで見ていたゴモリーの内心の呟きなど知る由も無く、カオスは勇ましい掛け声と共に飛び乗った。

ちなみにゴモリーは余りの阿呆らしさ、に領主の屋敷の中に引っ込んでしまった。



「な、何じゃ!? こんな、馬鹿な―――――!!!」

チュド-――――――――――ン!!!
カオス・フライヤーネオプラス飛行時間約五秒。あえなく墜落。


「あの・・・・カオスさん、セイレーン退治は何時になったらやってくれるので・・・・・
?」
不安げな面持ちで領主の館を訪れたのは地中海貿易に携わる商人の一人。セイレーンの歌に惑わされ、積荷を運んで海を行きかう船乗り達が餌食になり、その度に船が沈没してしまい商売にならないのだ。


「む・・・・奴の出現には一定の周期がある。恐らくは三日後の晩じゃな」
先程の失敗から見事に立ち直ったカオスが、威風堂々とした佇まいで、断言する。その姿は実に頼もしく、数百年後には長刀片手に追い回される男とは到底思えない。

「それで・・・・どうやって、奴を倒すんだ?」
屋敷内のカオスに割り当てられた部屋での作戦会議。
人間に姿を変え、質素な服に身を包んだゴモリーがハーブ・ティー片手に尋ねる。

ちなみに表向き彼女はカオスの知り合いの娘ということになっている。カオスの妻だと名乗ることを断固拒否したためである。両者の外見年齢的にもしっくり来ないかもしれないが。彼女は想いを寄せている相手がいるらしい。

「奴を倒すには・・・・・歌じゃ!!」
「成、程歌を競い合って、勝負を決するということか・・・・」
「うむ、そして万が一、わしが負けた時は・・・・・」
カオスの言葉に静かに頷く。聞いてみたところカオスは中々歌が上手い上に霊力も常人に比べ、遥かに高い。

(恐らく、助太刀は必要あるまい・・・・・)
そんなことを考えながらゴモリーは自分の部屋の方へ戻っていった。



そしてやって来た三日後の晩。
『闇を照らす星座の光は-―――貴方を惑し、螺旋に輝き-―――――』
海を漂う小船の上で一人の女が怪しい歌を紡いでいる。
「な、何だ!? この声は? ああ力が抜ける・・・・・・」

「ああ気持ちいい・・・・・」
自らの職務と命を放棄してしまう船乗り達。

『ほほほ・・・・ゆっくりお休み、覚めない眠りにようこそ』
「そこまでじゃ!! 海の妖、セイレーン!!」


(な、何者!?)
驚いて辺りを見渡すセイレーン。

「わしの名はドクター・カオス!! セイレーン、貴様の狼藉見過ごしておけん。覚悟せい!!」
鋭い視線と共にセイレーンに対して、名乗りを上げる。ビシッと人差し指をむけるオマケつき。

(き・・・・決まった・・・・わし、輝いているのう・・・・)
自己陶酔している場合か、一応偉大な錬金術師カオス。

ちなみにカオスとは別の船に乗ったマリアは、マジックハンドで溺れた船乗り達を引っ張り上げ救出作業に当たっている。

『こ・・・小癪な!! お前も沈めてくれる!!』
「受けて立つわい!!」




「始まったらしいな」
カオスとセイレーンの歌合戦という名の死闘をカオスの後ろに控えて、見守りながらゴモリーは静かに呟いた。隠蔽魔術で巧みに姿と気配を遮断しているので、セイレーンに悟られる心配は無い。

今のところ、カオスは乗りに乗っている。時折、「マリア姫に捧ぐ!!」とか「我が愛しの姫君」などのフレーズが混じり、遂には踊り始めた。船の上で。どうでもいいが酔わないのか?

(凄いのか、凄くないのか・・・・よくわからん男だ。マリア姫というのは、マリアのモデルだろうが・・・・・)
後ろで見守り、マリア姫とマリアの関係を的確に見抜くゴモリーもこのテンションには流石について行けないそうにない。
心なしか敵のセイレーンも一歩引いている。
海の妖怪を怯ませ、さらにある意味、魔神さえも超えるとは、流石は「ヨーロッパの魔王」只者ではない。その内容はまあ別として。



『ぜいぜい・・・・・・歌の勝負で、この私がここまで押されるなんて・・・・・』
「ふはははは-――――!!! どうやらわしの勝ちのようじゃのう!! 大人しく、退治されて海に還るがいい!! セイレーンよ!!」
息をつきながら、船の上に片膝をつくセイレーンに勝利宣言をする黒マントの錬金術師。何と言うかどちらが悪者か分からなくなってきた。むしろカオスが悪者に見えてくる。



カオスの勝因はセイレーン退治による報酬―――報奨金や名声の為にハイテンションになり、過去の恋を思い出し、霊波の出力が上がったからだ。
この時代から数百年後に生まれる某守銭奴やバンダナ少年が金銭欲や色欲で、霊力を上げるのと同じ原理である。ついでにカオスの歌の上手さもあるだろう、多分。




『ふざけるな!! そんな阿呆らしい理由で負けてたまるか!!』
セイレーンにしてみれば尤もである。カオスの歌には歌と言えないものがかなり含まれていたのだから。

「まあ、そう言うな。負けは負けだ。大人しく引き下がったほうがいいぞ」
『な、今度は誰!?』

カオスの後ろの空間から突然出現してくる影。
灰褐色の翼と魔力で、宙に浮いているようだ。相手の正体はわからないが、自分よりも遥かに「上」の存在だということはわかる。

『一体、そちらは何者かしら!?』
「何、通りすがりの女公爵だ。それでどうする? 退くか、戦うか」

『・・・・・・どうやら歌で戦っても勝てるわけでもなさそうだし、今日のところは退くわ。しばらくは動けなくなるけど、復活したら別の場所で船を沈めてやるわ』
「そうか、わしとしてはこの場のお前を倒せれば構わん。依頼があれば、退治にいってやるがの」

『あら怖いこと、次は負けないわよ』
その言葉を最後にセイレーンは、自らの船と共に海中に没していった。






セイレーン退治から翌朝。
「さてと・・・・・セイレーンを退治の賞金も貰ったことじゃし、これで当分金に困らんわい」
依頼主の商人達から報酬を貰い、領主の屋敷を出発したカオスとゴモリー、マリアは深い森の入り口まで来ていた。
「さてと・・・・お前さんに渡す報酬じゃがどうするかのう・・・・」
「それについては心配するな。私は魂を寄越せとは言わん。お前が書いた魔術書を何冊かくれ」

天才的な錬金術師や魔術師が書いた魔術書の中には、魔族ですらも思いつかないような術が載っていることが多い。従って、魔族の間ではそういった書物は人間の魂に匹敵するほどの価値を持ったものとされている。ましてや「ヨーロッパの魔王」と呼ばれるほどの男が書いた書物。報酬としては十分な値打ちがある。


「おお、それならお安い御用じゃ。ほれ持っててくれい」
「ふむ、報酬については私の働きぶりで、見合ったものと決めていたので言わなかったのだが、もう一つサービスしておこう。これから少し先の時代にネルソンという男が現れる。その男が隠す軍資金の在り処だ」
魔術書を受け取りながら、ゴモリーは財宝探索の能力で見通した財宝の隠し場所を記した地図を作り出し、それをカオスに手渡した。


「ほう・・・・これはすまんの」
「何、お前の魔術書の価値からすればこれでも安いぐらいだ。私は大したことはやってないしな」

ちなみに地図に記された場所――海賊の財宝が眠る島にカオスとマリアが上陸した時、そこを秘密基地の一つとしていたネルソン提督と一悶着あるのだが、ここでは割愛する。


「それじゃ、さよならじゃのう」
「ああ、また会えればいいな」
カオスが契約書を破ると、それらの破片がゴモリーの足元に魔法陣を構築していく。彼女を魔界に還す装置の役割を果たす代物だ。


ゴモリーが魔方陣に吸い込まれ、陣も跡形も無く、消えうせた後―――――

「さてと・・・・・森の奥に隠れ家でも作って、研究を続けるかのう。行くぞ、マリア」
「イエス・ドクター・カオス」
錬金術師とその従者は森の奥に消え、そして静まり返った森の入り口を一陣の風が吹き抜けていった。



後書き 気分転換の意味も兼ねて投稿。
時代的にはヌルの一件から約120〜150年後です。つまりヌルの一件1292年(原作でのマリアの座標計算より) セイレーン退治が1450年頃(カオスの「大体600年振りか」と言った年から逆算、600年前←正確には約550年前) カオスがぼけて、勘違いした可能性もありますけど。実はかなり前に書いたけど、投稿するタイミングを見失い、お蔵入りになりかけていた作品です。
原作が手元に無いので、うる覚えです。誰か、正確な情報求む。以前から暖めていた「カオスのセイレーン退治」 若き日(?)のカオスの冒険の日々にゴモリーを絡ませてみたらこんな感じに・・・・(GSらしさを失っていると叩かれたらどうしよう。ゴモリー殆ど何もやってないけど) 
実は『吟詠』本編でのフェンリル戦、初めは「フェンリル」じゃなくて、「ベヘモス」を使うつもりでした。あそこで素直にベヘモスを使っておけばよかったのかなあ・・・・(原作キャラを使ったほうがいいかと思ったので) この作品は他の作品と被って無いですよね?(疑心暗鬼) 



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