ザ・グレート・展開予測ショー

AFTER DAYS!!(7,5)<俺と狐とそして・・・>


投稿者名:ハルカ
投稿日時:(03/ 1/16)

<俺と狐とそして・・・>


〜しばらくして〜


・・・・・・・・・うん?ここは・・・・・?

そうだ!!
西条に追われて逃げ込んだ森の中だ!!

俺は腕時計で時間を確認した。

午前五時

30分ちょっと仮眠していたのか。
まあ少し頭もすっきりしたし、体も楽になったな。

・・・・・・?
なんか俺の胸の上に温かくて柔らかいモンが乗っかってる・・・

そうか、罠にかかった狐を抱いて寝たんだっけ。
それにしてもコイツ、こんなに重かったっけな?

俺の目の前に金色で九つに分かれたしっぽが見える。

めずらしいな。
金毛白面九尾の狐ってヤツか?まさかな。


・・・・・・・・・マテ。
これは尻尾じゃねえぞ。
ポニーテールっていうのか?髪の毛だ。

・・・・・・ってことは俺の胸の上に乗っかってる
『温かくて柔らかいモン』は・・・・・・

俺はおそるおそる顔を下に向けて
胸の上に乗っかってるモノを確認した。



「・・・・・・・・(声にならない叫び)・・・・・・・!!!!」



なんだーーー!?この娘は!!!!
っていうかどこから出てきたんだ!!??
俺にそんな趣味は無ーーーい!!!!
許してくれーー!!ルシオラーーーーー!!!!


心臓が止まる思いがした・・・・・というか実際ちょっと止まった。

俺の胸の上には中学生くらいだろうか?
それくらいの女の子がすやすやと寝息をたてていたからだ。

俺がパニクってアタフタしているとその女の子が目を覚ました。

「・・・・・・・ん?
 ああ、あなたね。
 傷を治してくれたことには一応礼を言っておくわ。ありがとう。」

「ひょ、ひょっとして
 お前、俺が助けた狐なのか・・・・・・?」

俺はおそるおそる話しかけてみた。
するとその娘は俺を警戒しながらも言葉を返してきた。

「・・・・ええ、そうよ。
 こんな所にいるあなたこそ、いったいナニモノ?
 この国の役人には見えないようだけど・・・・・・・」

「ただのGSだよ。
 ちょっとオカルトGメンに追われているけどな!
 それより、すまなかったな。
 オカルトGメンが俺に仕掛けた罠にひっかかってたみてーだからさ。」

「GS!?!?
 ・・・・・でも追われてるなら私とあんまりかわらない立場みたいね。
 それにオカルトGメンが仕掛けた罠って何の事?
 あなたこそ役人が私に仕掛けた罠で腕をケガしてるみたいだけど・・・・・・」

何かおかしい。微妙に話がかみ合わない。

・・・・そうか!!
だいたい納得がいった。
この森は美神さんの書類仕事を手伝ってるときに見たことがある。

たしか仕事内容は『正体不明の妖怪の捕獲および除礼』。
依頼主は『日本国』。
違約金は高いが妙に羽振りがいいって美神さんが喜んでたっけ。

・・・・・・・・・・おかげで更に分かったことがある。
さっきの銃弾を発射した男達は国に雇われたGSかハンターってとこだろう。
西条のヤツが俺の写真を見せて
『狐はこの男に化けている可能性がある。』って言ったってところか。

ついでに自分達も『九尾の狐を捕まえる』という目的で
重装備をしたままこの森に入り、俺を捕まえる。
そいつ等が仕掛けた罠にこの娘はかかったんだな。

「そっか・・・お前も追われてきたんだな。
 ところで名前は何ていうんだ?」

「・・・・・タマモ。妖孤タマモよ!」

「俺は横島忠夫だ。ヨロシクな。」

俺は手を差し出したがタマモはやっぱり俺を警戒しているのか
なかなかその手を取ろうとしない。
だけどゆっくりとその手を取ろうとした時・・・・・・

「いたぞっ!!!
 九尾の狐だ!!写真の男も一緒だぞ!!!!」

いきなり男の声が聞こえ、銃身をこちらに向けてきた。

クソッ!!!またか!?
いったい西条はこいつ等に俺の写真をなんて言いながら見せたんだ!?

どうする!?逃げるか?
・・・・だめだ!!俺一人ならともかくタマモまで巻き添えになっちまう!!
じゃあ、さっきみたいに新しい霊波刀で地面をふっとばすか?
・・・・それもだめだ!!騒ぎが大きくなって状況が不利になるだけだ!!


「ちょっと下がってて。
 さっきのお礼に私が何とかするわ。」

タマモはそう言って男に向けて身体から光を放つ。
その光を見た男はまるで狐に化かされたかのようにすごすごと去っていった。
向こうで仲間に向かって身間違いだったと叫んでいる。


幻術か・・・・・
ルシオラも幻術が使えたな・・・・・
ルシオラ・・・・・


!!!!


ルシオラの気配がする!!
すぐ近くだ!間違い無い!!
俺があいつのことで間違うはずが無い!!!!
どこだ!?どこなんだーー!?!?



ポウ



突然俺の左手が蛍のような淡い光を放ち出して
左手の上に小さなルシオラの立体映像が現れた。

「ヨコシマ!!よかった・・・・・やっと接続できたわ。」

「ル・・・・ルシオラ?
 ど、どうしたんだ、その姿?
 いや、それよりも無事か!?無事なんだな!?」

突然のルシオラの出現にうろたえる俺。
一瞬、アシュタロス戦の時に俺の体に残ったアイツの最後の残留思念の事が頭をよぎる。

「ええ、無事よ、ヨコシマ。
 この姿は
 横島の体にある魔族の因子は私の物だっていうのは知ってるわよね?
 その魔力の波動に同調してテレパシーを送ってるの。
 だいたい無線のようなものだと思ってくれていいわ。
 それにヨコシマの魔力を借りて映像化してるってわけ。」

「そ、そうか・・・・
 よくわかんねーけど、とにかくルシオラが無事でよかったよ。」

「ヨコシマも大した怪我をしてないみたいでよかったわ。
 ・・・・・・それより、隣にいる年端もいかないその女の子はいったい誰?」

小さいながらも笑顔で凄まじいプレッシャーをかけてくるルシオラだった。

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