ザ・グレート・展開予測ショー

温かい想い(その11(B))


投稿者名:ユタ
投稿日時:(02/11/15)










ゆっくりと開いたおキヌの視界に入った光景・・・それは・・・

『な!』

それは驚きという表情のメドーサの顔。
そしてその表情の理由はメドーサ自身が語ってくれた

『?!バカな人間ごときが私の一撃を素手で受け止めるだと!しかもこの霊力は!!』

そう・・・なんと美神はメドーサの矛を避けるどころか、軽々とそれを左手で受け止めていた。

「せっかく再会したとこで悪いんだけど・・・・」

右手に握られた神通棍が今までにない輝きを放つ。

「今度こそ極楽に行かせてあげるわ!!!」

ドカアアア!!

美神の一撃でメドーサの矛が粉砕する。

『そんな!?』

驚愕・・・いや、もはや恐怖で表情が歪むメドーサ。だが、次の瞬間

「これでも喰らえ!このヘビ女ああぁぁぁ!!」




ズバアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァっ!!!!!!!





『ぎゃあああああああああああ!!』

神通鞭の一振りで真っ二つに裂かれたメドーサの思念体が断末魔をあげながら消えていく。
その光景にただ唖然とするばりの横島、おキヌ・・・・そしてソウト。


『な、さ、さっきまでそんな霊力はなかったハズギィ!?・・・くっ!やれギィ!!』

美神の強さの急激な変化に焦りながら、数十体の思念爆弾に支持を出すソウト。
それにしたがい思念爆弾が次々と美神に特攻をしかけいく。


ドガアアアン!!ドゴオオオ!!ズガアアアア!!バゴアアアア!!!


凄まじい爆音、爆炎が巻き起こる。もちろんこれだけの爆弾を喰らえば人間など肉片する残らないだろう・・・だが・・・

「そんなもの効かないわよ!!」

爆煙がサーっと去るとそこには、まるで何もなかったように美神が立っている。

「み、美神さん一体・・・」

横島が「どうなってんだ?」という表情で呟いた。

「多分・・・電力を霊力に変換してるんだと思います・・・」
「マジかよ!?」

おキヌが先程の推測を口に出してみる。その答えに驚く横島。

「美神さんのお母さんも前にやってましたから・・・不可能じゃないと思いますけど・・・」
「土壇場でそんなこと出来んのか・・・さすが美神さん」

「天才GSはママだけの専売特許じゃないんだから!・・・・・横島クン!予備の神通棍を!」

「はい!」


パシっ

横島の投げた神通棍を軽く受け止めると、キっと表情を硬くする。

(時間がない!一気に決める!!)



ズアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!



両手に握られた二つの神通棍が神通鞭へと変化する!
さらに一本の神通鞭から3本の霊力の鞭・・・計6本が現れる。

「いくわよ!!!」




ドガアアアアアアアアアアアアアアっ!!!!!!
ズガアアアアアアアアァァァァっ!!!

美神の一振り(6振り?)で一度に十体以上の思念爆弾が粉砕される。

『お、おのれ!!』

次々とソウトが残留思念をけしかけるがまるで作業のように美神の一撃で葬られる。
そして、美神とソウトの間に残留思念が全くいない空間が出来上がった。
美神の鋭い視線がソウトに向けられる。その隙を美神が逃すハズはない!


「もらったああああああぁぁぁっ!!」


脱兎のごとく地面を駆けると最大霊力でソウトに神通鞭を振りかぶった。

その場にいた誰もがこれで終わりだと思った。だが・・・・













プスンっ・・・






「あ、あれ?」

まるでガソリンが切れた車のような音をたてながら、神通鞭のエネルギーが消えた。

「み、美神さん!?」

「じ、時間切れみたいね・・・」

『ギ、ギギギギギギギギー♪びびらせるんじゃないギィ〜♪とにかくお前らもこれで終わりギィ!』

ソウトがサっと鉄杖を振り上げる。

「美神さん!」

おキヌがスっとネクロマンサーの笛を口に運ぶが・・・

『その笛は吹かせないギィ!』


ドガアアア!!ドゴオオン!

おキヌ達の近くで思念爆弾が破裂し、強烈な爆風が起こる。
その勢いにこらえきれず吹き飛ぶおキヌと横島。

「おキヌちゃん!!」

美神がおキヌの具合を確かめる為に大声で呼びかける。

「だ、大丈夫です」

おキヌはその声にゆっくり起き上がり、自分が無事であることを知らせるように手を挙げて答える。
だが、その言葉とは裏腹に、吹き飛ばされたときに出来たであろう右腕の傷から血がタラタラと流れていた。

「このぉっ!!!」

その傷を見て美神が怒りながら破魔札を取り出すが

「うっ!」

破魔札を炸裂させようとした瞬間、ソウトの鉄杖が美神の喉元に突きつけられていた・・・・

『ここでジ・エンドだギィ・・・』

勝利を確信したソウトの笑み・・・・だがその時






シュン・・・ビュ・・スン
シュ・・・ビュビュ・・・・シャ・・・
シュン・・・ビュ・・スン
シュ・・・ビュビュ・・・・シャ・・・




次々と周りにいた残留思念が消えていく





『な、なんだギィ!一体どうしたギィ!!』

「逆転につぐ、大逆転ってヤツ・・・・ねっ!!!!!」



バシュウウウウウゥゥ!!



ソウトの動揺の隙をつき、美神が懐から出した破魔札が炸裂させる
不意をつかれソウトが派手に吹っ飛ぶ。

「ち、このくらい(500万)の破魔札じゃ仕留め切れないか・・・・・・・」

「み、美神さん!これは??」

横島がおキヌの手当てをしながら美神に何事かと尋ねた。
だが、美神は微笑むだけで答えず、おもむろにリュックの中からトランシーバーらしきモノを取り出しスイッチを入れる。

「ふう、ギリギリ間に合ったわね・・・・あーシロぉ!タマモぉ!聞こえる?」

しばらく「ザー」という音しか流れないが、しだいに何か人の声らしきものが聞こえてきた。

「ガガ・・・ザー・・こち・・・らシロ、順調に・・ガガ・・さ・・どう中・・」

「こ・・ガガ・・ちらタマモ、結界発・・ザー・・動したわ」

ノイズで聞き取りにくいものの、それが何とかシロとタマモの声であり、
会話の内容も理解することが出来た。

「結界?」

右手に包帯を巻きながらおキヌが尋ねた。

「あの水晶玉はね、発動すると残留思念を分解する結界を張ることが出来るのよ」

「ってことは・・・」

「ええ、今のソウトは思念爆弾も、思念体も使役することが出来ないわ」

チラっとソウトを見ながら勝利を確信した笑みを今度は美神が浮かべる。
その表情に悔しげに唇を噛むソウト。

『ギギ・・・300年前と同じ手を食うなんて・・・』

「あんたが残留思念を使役して自分から戦おうとしない理由、それは・・・・・・ズバリ肉弾戦、接近戦に弱いからよ!」

『ギギ!』

まるで正解ですと言わんばかりの声を挙げるソウト。
その声にますます美神の口元がニマーと緩む。

「残留思念の使えないあんたなんて・・・・・呪いの使えないエミ、式神のない冥子みたいなもんよ!!」

ビシっと人差し指を立てながら美神が言うが、横島達からは「何それ?」という視線が出ている。

「んん!ようするに・・・役立たず!存在意義皆無!もう逝ってよし!」

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


「「ヘックシュン!!」」

「どうしたんだい、君ら風邪気味かい?」

「違うけど〜〜」

「何か気分がムカムカするワケー!急に令子がムカツイて来たワケ!」

(美神さんが・・・・また悪口言ってるんだろうなぁ(汗))

大当たりの予測をしながらピートが苦笑いを浮かべた


・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


「さすが美神さん・・・・・追い詰めた相手には容赦ないなぁー(汗)」
「ですね・・・(汗)」

美神の相変わらず非情振りに冷や汗を流す二人。

「とにかく・・・・・・・・・あんたを極楽に行かせてあげるわ!!」

キンっと美神の神通棍が獲物を狩るように伸びた







その12に続く

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あとがき

やっとソウト追い詰めました・・・・長かった・・・(ホロリ)
今回ラブコメ期待してた方ゴメンなさい!
話はもう少し続いて必ずラブコメ的展開のお話になりますので
若干期待ながら待っていて下さい!(笑)
では、また次回お会いしましょう〜♪

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