八つ当たり
投稿者名:与作
投稿日時:(02/ 4/21)
平日の午後、横島は何時も通り学校が終わって事務所へと向かっていた。
いつもと変化の無い今日、しかし事務所へ行くと何かが違っていた。
横島「こんちわ〜っす!」
美神「・・・・・・・。」
横島「・・どもっ」
ギロッ!!
横島「ううっ!」
思わず目をそらしてしまう様な鋭い眼光。獲物を狙うかの様な目つき。
横島「あ、あの・・・。」
おキヌ「横島さんっ!」
廊下から覗いていたおキヌがたまらず横島を呼ぶ。
横島「おキヌちゃん。どしたの美神さん?」
おキヌ「なんかよく分からないんです。私もさっき学校から帰って来たばかりで。」
横島「なんなんだろーな・・・。脱税がバレたとか?」
おキヌ「さあ・・・。」
そっと美神に近づく横島。
横島「あの、美神さん?」
美神「・・・・・・・ぶつぶつ・・・。」
横島「ねえ?」
ギ ロ ッ ! ! !
横島「うっ・・・。」
美神「静かにして・・・・・ぶつぶつ・・・。」
まったくもって理解不能だ。なにやら考え事をしている様にも見えるが。
数十分たった後、徐に美神が席を立つ。
美神「ふーーーーーーーー。」
そして自分の部屋へとゆっくりと歩き出す。
横島「み、美神さん?」
おキヌ「あ、あの〜。」
もちろん美神は答えない。静かに、大地のごとくゆっくりと歩く。横島・おキヌは気づかれないように後をつけて行った。
そして自分の部屋に入ると直ぐに、
美神「オリャー!!!」
バシィッ!!
美神「・・・・・・・・・。」
冥子「・・・・・じゃあ、わたしの番ね! はいっ! 王手!!」
美神「!?」
冥子「王手と言うか・・・・積んだんだけど。」
美神「・・・・・・・・・」
冥子「令子ちゃん、三連敗よ。まだまだ甘いわね〜」
美神「・・・。」
冥子「じゃ、私仕事があるから、またね〜」
スタスタスタ〜っと冥子は帰って行った。覗いていた横島・おキヌは開いた口が塞がらない。
美神「・・・・・・。」
横島「あ、あの〜美神さん。」
美神「・・・・・・・・・・・・・・・・・ギロッ!!」
横島「・・・・うっ!」
ドカッ!! バキッ!! ボコッ!! ドガッ!! ×20
美神「なんでー! 私が冥子に負けなきゃならないのよーー!!」
横島「お、俺に・・・あたら・・・・ないで・・・くださ・・・・」
美神「ウォーーーーーー!!」
おキヌはその頃もう買い物に出かけていたのだった。
−−−−終わり−−−−
今までの
コメント:
- タイトル通りの内容でした。
思いつきだけで・・・。 (与作)
- やっぱり〜〜冥子ちゃんは〜〜もっと〜〜間延びした〜〜しゃべりの〜〜方が〜〜いいと〜〜思う〜〜
でもおもしろかったす。短気な美神よりも将棋は強そうですよね。 (yu-san)
- 美神さんは美智恵さんと違って、駒を動かすことより自分が動く事に長けていますからね。
一方で冥子ちゃんは普段から式神を手駒(なんか印象の悪い言葉だなぁ)として扱いなれているので将棋の勝敗もさもあらんと言ったところ。
八つ当たりに使用された横島くんに合掌ッ (斑駒)
- ↑確かにこういう先の先まで読んで駆け引きをしなければならないものに関しては令子の場合、除霊作業以外は苦手ですからね。令子に勝つ役として知略家タイプのキャラではなく、ボケ専門の冥子ちゃんが登場したのが面白かったです。それにしても横島クン、何もしてなくてもしばかれる運命にあるのですね(笑)。 (kitchensink)
- 何かと負けず嫌いな美神の性格が良く出ていて、尚且つそれが面白い、纏まりの良い作品だと思います。不覚にも笑ってしまいました。
相手がエミではなく冥子であるおかげで、ほのぼのした雰囲気も良い感じです。 (ぴくみん)
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