ザ・グレート・展開予測ショー

続・高校生日記!!3


投稿者名:sai
投稿日時:(02/ 6/15)

ざわざわざわ・・・・・・・・・・・
横島のクラス。
時ならぬ美少女(?)転入生に、事前に知らされていたピート、タイガー、愛子を除いた生徒達が一様にざわめく。
「コレ、本名かね・・・?」
「あ、はい」
やせたメガネの担任が確認する。
「じ、じゃあ自己紹介を・・・」

「小竜姫と申します。よろしくお願いします」
ショートカットの髪の先をふわっと揺らし。

ぺこっ。

「ぅおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」
クラス中の男子が雄叫びをあげる。

「ひ・・・!?」
突然の大歓声にびくっ、と身構える。

「ほらほら静まれ!あー、小竜姫くんは仙女で俗界に研修に来たそうだ。
ま、みんな仲良くな」

(仙女・・・・・・・?だったっけ?)
愛子が横島にアイコンタクトする。

(それはだな・・・ああっそれにしても小竜姫さまのセーラー服・・・・・!燃えるっ・・・・・・!!)

「美神さんが・・・『神さまって言っちゃうとさすがにちょっと偉すぎちゃって
やりづらいでしょ。ってことで仙女くらいにしといたら?』
・・・・・・・・・ってさ。違いは良く解らんが」
「ふーん。ま、何はともあれよろしくねっ!小竜姫さまっ♪」
「はい、よろしくお願いします!えーと、愛子さんでしたね」
昼休み。除霊委員会ことモノノケ軍団は屋上に集まり昼ご飯をつついていた。

「それにしても、みなさん驚いたり恐がったりしないんですね・・・・・・ほら、私ツノとか
あるのに」
「ええ、まあ・・・みんな慣れてるからね、あはは」
「そーッスよ!それこそモノノケのこいつらとかもー馴染んじゃってるし、貧乏神とか
だってたまに来るし!人間じゃなくっても小竜姫さまみたいな美少女キャラなら
大歓迎っスよ!!取りあえずメシにしましょーか!」
横島が割り込む。
「横島サン、今ワッシの事も数に入れませんでしたカイノー・・・・・」

(あ、この方は人間だったのね・・・だいぶ前から知ってる人だけど気付かなかったわ・・・)
顔を引き攣らせ呟く大男を見てちょっぴり新たな発見をしたが、青い空を見上げため息をついた。

「はー・・・・・・。それにしてもこれからどうすればよいやら・・・」

「まあ焦らず、いろいろな人と仲良くしていけばいいと思いますけど・・・」
「ほれはほっほほはえふひんへふはないは?」
無難な答えのピートに、貰った弁当をめいっぱいほおばりながら箸の先を向ける。
(それはちょっと不親切じゃないか?)と聞こえるのは付き合いの長さからか。
「大丈夫!ベテラン高校生の私が正しい高校生活を教えてあげるわ!」
「本当ですか!」
がしっ!ワラをもすがる思いで愛子の手をとる小竜姫。だが愛子からは青春ドラマの
ように見えている。
「ええ!人界へやってきて青春の甘酸っぱいひとときを過ごす神様・・・・
 ああっ考えただけで超燃える――!!」
どっぱーんと日本海を背負い燃え上がる愛子。

「は、はあ・・・・・・」
(ホントに大丈夫かしら・・・・??)








「・・・・・・・・・・・・・・・・で、コレ、撮ってきたの?小竜姫さま」
美神がソレを手にとり、苦笑いをする。
「はあ・・・・・・・・・・・あの、私何か間違ってるでしょうか・・・・・・・・・・?」
「ううん、別に間違っちゃいないんだけどねぇ・・・・・・・・・・・・・・」

事務所の居間に置かれた、小さな6枚組みのプリクラ。半分は愛子が持って行ったのだろう。

そのなかには百点満点の笑顔の愛子と、微妙に引きつった笑顔の小竜姫が
ピースサインをしていた。

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