ザ・グレート・展開予測ショー

オリジナル(29)


投稿者名:いたけし
投稿日時:(02/ 2/24)

今回はストーリー展開です
もうずっと前から考えていたネタなのに
ここまで来るのに時間がかかった〜
と言う訳で(どういうわけ?)
今回のヒロインはゆかりさんです
さぁ、しまってこ〜

『日常の崩壊』


「くっくっく、おもしろい、おもしろいね〜、まさか『オリジナル』がすでに転生してたとは」
「はい、人間界を偵察していた魔族の脳から直接取り出した情報なので間違いないと思われます」
「くっくっく、それにしても表世界にいたとは言え、十七年間も我々神魔にバレずによく生きてこれたもんだ」
「そう考えますと、二十年前のデータよりオリジナルの技量は上がっていると思われます」
「これはかなり期待できそうだ、『アシュタロス動乱』なんかよりずっとな」
「はい、それではスタン様、この件についてご命令を」
「ふっ、イフリート小隊でも向かわせろ」
「はっ、あの魔族と神族が混じってる部隊ですね」
「そうだ、そしてこう伝えろ『オリジナルを殺せ』とな」
「はっ、わたりましたスタン様」
「二十年ぶりに楽しめそうだ、くくくく、くはははははは・・・・」


「が〜ん、今日って六女は休みだったのか」
わざわざ学校から家までの道とは逆の、六女までゆいを迎えにきたのに、GS取得試験の手伝いのため学校が休みだったことをすっかり忘れていた
習慣とは恐いものだな・・・・
よくよく考えると虎吉君も休んでたし、ピート君もいなかった、なんか六女の生徒は見学も兼ねて手伝いに行くとかゆいが言ってたなぁ
はぁ、ここまで来たのも無駄足に終わるのか
いや、無駄足なんかじゃない、むしろ今日はついてるかも
ゆいがいない訳だから、当然食べ物をおごらなくても良い訳だ
そう思うと、なんか今日はラッキーだな〜、あはは・・・・無理やり過ぎるか
最初から、ゆいは今日学校にいないって分かってたんだから、わざわざここまで来る必要はなかったんだ
そう思うと、なんか今日はついてないな〜
「はぁ〜、なんか今日は歩いて帰るのが面倒だ、電車で帰ろ〜」
この街にも電車は通っている、ただ、僕の通って高校は近いため僕は通学には利用しない
ゆいは電車を利用してもいいのだが、なんか登校時に友達と楽しく話しながら学校に行くのが好きらしく、通学には使ってない、友達付き合いのうまい奴だ
そんなことを考えながら歩いていると、いつの間にか駅の近くまで来ていた
「なんか、ひとりだと寂しいなぁ」
前はこんなこと全然気にしなかったのに、最近、人と接する機会が物凄く増えたような気がする
まぁ、楽しいから良いんだけどね
「あ〜〜〜ん、やめて〜〜〜〜、冥子と冥子の式神たちを連れてかないで〜〜〜」
「ふふふ、人様に迷惑をかけるようなペットと飼い主は警察に連れてかなくちゃいけないのよ」
とても聞き覚えのある声が人垣ができている方から聞こえてきた
僕はその人垣に近寄って、その中心にいる人たちを確かめてみる
「え〜〜〜ん、謝りますから〜〜〜、離して〜〜〜〜」
「ふふふ、あなたみたいな危ない人は、ちゃんと保護者同伴で行動してもらわないとね」
そこには、ドレスみたいな服を着た女性といままで見たことない生き物を引きずっている姉さんの姿があった
なんか、たくさんの人が姉さんを見ている
こっ、ここは他人のフリをして見なかったことにするのが賢明だな
そう考えた僕は、そそくさとその場を後にしようとするが・・・・
「あっ順一、ちょうど良かった、ちょっと手伝って」
姉さんが僕に向かってその言葉を放つと、人垣を作っていた人たちの奇異な目がいっせいに僕の方を向く
ちっ違う、僕は関係無い、だからそんな奇妙なものを見る目で僕を見ないでくれ〜
「ちょっと姉さん、これなんの騒ぎなの!?」
「ふぇ〜〜〜ん、ごめんなさ〜〜〜〜い、もう暴れたりしませんから〜〜〜〜〜」
ふぇ〜ん、と女の人が泣くと変わった生き物が姉さんの手から抜け出し、手当たり次第に周囲にある物を次々と破壊しまくっていった
バコォーーン・・・・・
ドカァーーン・・・・
「はぁ〜、今言ったことと違うじゃない、やっぱり警察に連れて行かなくちゃね」
「ふぇ〜〜〜〜ん」
女の人が泣くと女の人のペットがより一層暴れまくる
ああ、通行人にまで馬みたいな生き物が体当りをかましちゃってるよ
「う〜ん、やっぱり〜、こんなことする人は警察に逮捕されてギロチンの刑にでも掛けられるのかしら、ふふふ」
「ふぇ〜〜〜ん、冥子〜〜〜〜、いや〜〜〜〜」
バコオーン・・・・
ドキャアーーーン・・・・
やめろ〜姉さん、その女の人を泣かせると動物たちが暴れて周りの人たちに被害が拡大するのが分からないのか〜
いや、分かっているな、分かっているからこそ、楽しんでいるな姉さん
どうしたらいい〜、どうしたらいいんだ、さっきからこちらを見ている視線が異様に冷たい
そうだ、この女の人を泣き止ませればペットたちも安心して静かになるかもしれない
僕はポケットの中を調べ何かを発見した
「え〜と、あの〜、飴食べます?」
しまった〜、いくらなんでも二十歳を越えていそうな人に「飴食べます?」はないだろ〜、こんなの最近の子供でも泣き止まないって
「うん〜〜〜、ありがとう〜〜〜〜」
女の人はそう言うと泣き止み僕が持ってるアメを受け取った、それと同時にさっきまで暴れていたペットたちは静まっていた
「あ〜あ、やめちゃうの〜、私はそこそこ楽しかったんだけどな」
「いいから、姉さん帰るよ」
「飴〜〜〜〜、ありがとう〜〜〜〜〜」
僕は姉さんの腕を引っ張ってその場から立ち去ろうとするが・・・・・
「じゃあ、みんなに迷惑をかけたから、この馬は預からせていただくわね、ふふふ、今日は新鮮な馬刺しね」
そう言って姉さんは右手で馬の首根っこを掴むとそのままズルズルと引き吊り始めた
おいおい、普通馬って500キロぐらいあるんじゃないの
毎度のことながら姉さんの筋力には驚かせられる、全然普通の体つきなのに一体どこにそんなパワーを秘めてると言うのだ
って、馬なんか持ちかえったら
「ふぇ〜〜〜〜ん、インダラちゃんが食べられる〜〜〜〜、ふぇ〜〜ん」
僕は姉さんの手を叩き、姉さんの手から馬を離させると、僕は姉さんを引っ張って駅へと向かっていった
途中後ろの方でドッカーンと言う音が聞こえたが聞かなかったことにしよう

「ふぅ〜、ところで僕は電車で帰ろうと思うんだけど、姉さんはどうする?」
「じゃあ、私もそうしようかしら」
姉さんがそう言うと。姉さんはキップ販売機のところまで行き僕の分のキップも買ってきてくれた
僕は「あっ、僕の分は自分で買おうと思ったのに」って言ったら「順一は学生なんだから社会人の私に頼りなさいよね」と姉さんが言った
はぁ〜、ここがゆいと姉さんの大きな違いだよな〜、ゆいは払うだけ僕に払わせるのに対し、姉さんは大体僕の分まで何かと理由をつけて払ってくれる「年上だから」とか「たまには女が払うのもありよね」とか言ってね
ぷしゅう〜〜・・・・電車が来たようだ
中に入るとあまり混んではいなかった、そこそこ暗くなってきた時間だがまだ混雑する時間ではないようだ
席はガラガラに空いていたので座ることにした、姉さんは僕の隣に座った
目的の駅まで電車で5・6分なのでぐっすりとは眠れない
「す〜、す〜」
とか考えているそばから柔らかい吐息が聞こえてきた
姉さんが僕の肩に頭を乗せ眠っていった
「順一ぃ、す〜す〜、好き」
姉さんねぇ〜、もちろん嫌いじゃない、好きに決まっているだってこんなに僕のこと好きな人は他にはいない
ただね〜・・・・・
「えへへ、新型爆弾、す〜す〜」
・・・迷惑だけは考えて欲しいなぁ
うう、なんか姉さんの寝顔を見てると僕まで眠くなってきたよ
うう、眠い〜
『プルプルプル、次は・・・・』
おっと、降りる駅だな
ふぅ〜危うく寝てしまうところだった
「姉さん起きて、姉さんもう着いたよ」
僕は姉さんの体を揺らして起こした
「んっ、ああ、もう着いたのね」
んん〜、姉さんが背伸びをして立ち上がる
「う〜ん、もう少し寝てたかったような〜」
「でもこの路線は乗り過ごしたら、山の手線じゃないから戻ってこれないよ」
「ふふふ、そうね、順一ありがとう」
「あっ、うん・・・」
なんだか面と向かって礼を言われると恥ずかしいな
僕と姉さんは電車から降り改札を抜けて家路へとついた

「隊長、目標が動き出しました」
「よしっ、これよりスタン様直令の作戦を開始する」
「はい、もう一度確認します、ターゲットは男、オリジナル、ヤツの能力は危険です、作戦を着実に遂行してください」
「オリジナルか、奴は神魔界でもっとも厄介な人間と言われているが、それがいかほどものか試したいものだ」
そして、神魔の四人の兵士が動き出す、順一の命を奪うため・・・・・・


続く

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