ザ・グレート・展開予測ショー

共に歩むヒト〜6


投稿者名:ぴろしき
投稿日時:(02/ 6/19)

ただ歩くにも気を抜けない険しい山道 登りきった先にある場違いな建物

そんな場所に現れた人影

この場所に来るまでに見かけたなら呼び止めてしまうだろう

あまりにも軽装で、あまりにも貧弱に見える姿

幸運なのか不幸なのか、ここに来るまで彼以外の人影は見られなかったが...

疲れで意識が少し飛んでるのか街中だったら職務質問されるような表情

ノロノロと歩みを進め・・・大きな扉の前に立った

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          共に歩むヒト   6
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「「! 小僧なぜここに!」」

「よう!久しぶり・・・って なに焦ってんだ?」

「しょ小竜姫は・・あー、きゅっ急用で・・・今は誰も・・・」

「そっその通り・・・用があるのなら

(バタン!)(ベキッ)

「あっ!ヨコチマ! 久しぶりでちゅ! 早く中に入るでちゅ〜!」

(ぎゅっ!)

「新しいゲームがあるでちゅよ〜〜〜」

ダダダダダダダダダッ

(シ〜〜〜〜〜〜〜ン)
誰もいなくなった場所 加減を知らない力で開け放たれた門

「みっ・・・み・ぎ・の」「ひっ・・・ひ・だり・の」

勢いが良すぎたせいだろう 崩れかけている扉

顔のような模様から静かに破滅の音が聞こえていた。

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「ん?・・・(いきなり門が開いて・・・パピリオだよな・・・)」
鳥になったというには爽快過ぎる浮遊感の中・・・

「パピリオ!」

「あ!やばいでちゅ」
(キキーーーッ)
「ぐえぇ〜〜(グキッ) ガハッ!」

俺の意識は2度目のフライトに出ていった・・・



                ***



「ん?・・・ここは?・・・(キョロキョロ)」
(・・・知らん部屋だな・・・)

「横島さん?」

「・・・首掴まれて・・・どうなったんだ?」

「横島さん、大丈夫ですか?」

「小龍姫様?・・・」

「大丈夫ですか?・・・すみません パピリオがご迷惑をお掛けしたみたいで」

「いや迷惑なんて・・・あれっパピリオは?」

「今は別の部屋に・・・ほんとにすみませんでした(ペコリ)
 久しぶりに横島さんに会えたものですから喜び過ぎたみたいで」

「迷惑なんて全然っスから 小龍姫様に謝ってもらうなんて・・・」

申し訳なさそうにしている小龍姫様を見るとめちゃくちゃ焦ってしまう
(神様のはずなんだから俺みたいなのを相手にそんな・・・)

「いえ、あのコは加減を知らないものですから(ペコペコ)」

用事があって来たから一応はお客になるんだろうが 
人間相手にこんな下出に出る神様というのも
(小龍姫様らしいけど・・・)

「・・・横島さんだったから良いようなものを・・・普通の人だったら・・・」

(俺だったからって・・・)
「えっと・・・小龍姫様?」

とりあえず小竜姫様に何とか落ち着いてもらわない事には話が進まない
(どのくらい寝てたのかわからんが、疲れはないよな・・・首が痛いぐらいか)

「本当にすみませんでした(ペコペコ)
 後でパピリオにもきちんと言っておきますので(ペコペコ)」

「あの ほんと気にしてませんって
 怪我とかしたわけじゃないし なんともないですから」

「でも・・・「それより 鬼門が小竜姫様は出掛けてるとか言ってたんですけど」

「それは済みまして・・・さっき帰ってきたんですよ
 そ、それより横島さんの用件というのは?先日の電話では何かお話があると」

用件が何か気になるがここで聞くのも失礼かと思い、自分の用事を切出す。

布団の上から退き、小龍姫様の前に正座する。畳に手をつけ

「実はGSの免許を協会に返すことにしました。」

・・・俺は額を畳に叩きつけるように頭を下げた

「あの・・・頭を上げてください・・・いきなり謝られても・・・」

「免許取れたのは小龍姫様のおかげなんで・・・それなのに・・・」

「そんな・・・免許を取れたのは横島さんの力です。それより頭を上げ

「いえ、小龍姫様のおかげで免許が取れたんです。
 でもどうしても返さなきゃなんない事情が出来たんで・・・すんません!」

「・・・あの、事情が解らないんですが・・・」

「それは・・・

それから俺は最近考えていた、真面目に高校に行く事、もっとGSの勉強をする事、
その為にバイトの条件を美神さんと話した事を話した。

「・・・で一応は隊長のお陰もあってなんとかなりそうだったんですけど」

「美神さんが契約を破るとかしたんですか?」

「あの人が言うには契約書通りらしいですね」

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「あ、横島君は休憩しててね。ここまで荷物持ってくるのに疲れたでしょ?」

美神さんの口からこんな言葉が出るなんて・・・

「とりあえず休憩中にでも文殊を出しといて」

それくらいなら構わないか・・・

で、そのあと文殊を渡して除霊終了・・・あとは荷物を持って帰るだけ

「休憩は時間に入らないから・・・今日の仕事は1時間分ね(ニッコリ)」

みんなで仕事をする時は行きと帰りの荷物持ちだけが仕事・・・あとは休憩



                ***



一応は俺が仕事を担当する時が何度かあったが・・・

「いちぶって言ったでしょ・・・残りの9割9分は私のもんよ!」

平仮名だったのはその為か・・・1%・・・

「必要経費っていうのは事務所の維持費も含まれてるのよ(ニッコリ)」

必要経費・・・あの公共施設の下にある部屋も事務所の一部らしい・・・

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「隊長に相談しようか迷ったんですけど・・・
 このままあの人の下に居たら・・・」
(これ以上隊長に頼りっぱなしになるのも・・・)

目線を上げて小龍姫様を見ると、なにやら難しい顔をして頭を押さえてる

「隊長には、勉強し直して他の人の下で免許取り直すって言ってきました」

今まで美神さんだって優しい時はあった(美衣さんとケイの時とか・・・)
けど、何時の頃からか優しさが見えなくなった・・・

「はあ・・・」

「なもんで、折角取れたんですけど・・・免許を返す事を許してください」

「・・・顔を上げてください」

ゆっくりと顔を上げると、小龍姫様が真面目な顔で見詰めてくる

「横島さんが自分で選んだ道を進むのに誰も止める権利はありません。」

「・・・俺が選んだ・・・」

「ただし、悪事を為さらなければですよ」

「もちろんです。・・・じゃあ?」

「はい、良いですよ。まあ、別に私が許可を出す必要はないんですけど・・・」

免許を取る時にどれだけ世話になったか・・・美神さんに爪の垢でも飲ませたいよ

「あんな真面目にお話があると言うから・・・
 あ!お茶もお出ししないで・・・入れてきますので 少し失礼しますね」

(スッ)
「話は終わったでちゅね!ヨコチマ ゲームするでちゅ!」
(ギュッ!)(ダダダダダッ)

小龍姫様が障子を開けたらパピリオが待ち構えていた



                ***



(キキッ〜)(バタン)
「ゲームするでちゅよ〜!」

「げほっげほっげほっ・・・パピリオ・・・頼むから落ち着いてくれ」

なんとか意識は持ち堪えたが

「別に逃げた・・・りっ・・・」

苦しさから首を押さえながら顔を上げると

「ぽ ち・・・」

目に入った光景に動けなくなってしまった

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読んで頂き有り難うございますm(_ _)m
小龍姫様との会話・・・端折り過ぎたかな・・・
妙神山の話はまだまだ続きます
次も読んで頂けると嬉しいですm(_ _)m

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