ザ・グレート・展開予測ショー

世界はいつも流れて……(23)


投稿者名:リュート
投稿日時:(03/ 1/10)

 アンギャオオオォオオンン!!
 ……え〜と……小竜姫さまが暴走してます……
「しょ、小竜姫さま……?」
 キシャー!!ゴォォォ!
 俺が聞くと、いきなりブレスを吹いてきました。
「どわーー!!」
「きゃあああーー!!」
 俺とおキヌちゃんは炎から逃げます。
「どうして小竜姫さまがあんなになっちゃったんですか!」
「俺は知らん!!」
 走りながら言うが……多分胸を触ったせいだろうと思うが……だが何故ドラゴン化する!!俺は逆鱗に触っていないぞ!!
「なんとか怒りを鎮めないと……そうだわ!横島さん……私に任せてください!」
「ああ、任せる!何でも良いから頼む!」
 俺が許可を出すと、おキヌちゃんは暴走している小竜姫さまの前に行く。
 そして……
「ガランガランガラン!」
 おキヌちゃんはそう言うと二回ほど礼をして手をパンパンとたたく。
「小竜姫さま、どうかお怒りを、お怒りをお鎮めください!」
 ………で二回礼をする……がその直後に小竜姫さまのボワーっと少し弱いブレスが当たる。
「ほえ〜……」
 そして、燃えながら墜落するおキヌちゃん。
 やっぱり任せたの間違いだったかも……
「だ、大丈夫かおキヌちゃん……俺的には焼きより煮るのがいいんだが……」
 ……俺、少し混乱してる……
「あ……あーびっくりした!幽霊でなければ死んでるところでした」
 おキヌちゃん……意味不明ですよ……
「とにかく、外に出るぞ!」
 俺はガラスの引き戸を開けて外に出る。
 その後ろから小竜姫さまは追って脱衣所の中に入る!
 そして、脱衣場を壊し、暴れていた。


 俺は急いで、門の所に行って門を開け外に出て門を閉める。
「はあはあはあ……つ、疲れた……」
 超加速を使った為にかなり霊力が消費している。文珠もポケットに入っている3つのみ……どうしよう……
「ど、どうしたのだ?」
「な、なんか聞くと不幸になるような気がするが……」
 大当たり……良い推理だよ鬼門達よ……
「えっと、小竜姫さまがドラゴン化して暴れてます」
「な、なんだとっ!?まさかお前たち、小竜姫さまの逆鱗に触れたのか?」 
 おキヌちゃんの言葉に鬼門達は恐怖して言う。
「いや、小竜姫さまの胸に触った……」
「なにーー!!小竜姫さまの胸に触っただとーー!!なんてうらやま……もとい、なんて
ことしてくれる!!」
 ……知るか、あれは事故だし……
「だが、どうしてドラゴン化したんだ?俺は背中の逆鱗には触れてないぞ……」
「多分、肉体的にある逆鱗ではなくて、精神的な逆鱗にふれたのだろう、前にもどっかのバカがお風呂に入っている小竜姫さまに覗きをして小竜姫さまがドラゴン化したことがある」
 マジかよ……
「何とか鎮める方法は?なければ逃げるが……」
「逃げるのは不可能だ!一度あーなった小竜姫さまは、あたり一面焼き尽くすまで元には戻られぬ!山全体が火の海に……!責任をとれーっ!死にとーないーっ!!」
 こいつらって逆境に弱いんだな……
「……っ!そういえば冥子さんは!!」
 あ……しまった!まだ中に!!



「パトラッシュ〜…私〜…疲れちゃった〜〜……」
 ……冥子さん、それはショウトラです……
「もう〜〜……わたしは駄目ね〜〜……」
 冥子さんがこの闇の中に入って1時間、この闇の中では1日ぐらいと錯覚するかもしれない……
 気力も無くなったのか、ショウトラも影に戻る。
「私〜……死ぬのかな〜〜……死んだら天国に行けるかも〜〜……」
 冥子さんの脳裏に今までのことが走馬灯のようによみがえる。
 そして、冥子さんは目を閉じる。
 だがその時……
 ピチャン!ピチャン!
 音が聞こえた、それも水の音が……
「この音は〜〜もしかして〜〜!」
 そして冥子さんは目を開けて、水を感じるように集中する。
 すると、今度ははっきりと聞こえた、いやそれどころか今まで聞こえなかった川のせせらぎや水の流れる音、そして精神が研ぎ澄まされる感覚。
 実は冥子さんはこの音が聞こえるほどの集中力はあったが……式神を使っていた為にそっちの方に集中がいってしまい、今まで聞こえなかったのだ……
「これが〜〜……精神を集中させること〜〜……」
 そして、冥子さんは光に包まれて、ボロボロになった脱衣所の前に姿を現す。
「やっと戻ってこれたわ〜〜太陽が眩しい〜〜」
 そして、視界が戻ると……
 アンギャアアア!!
 ドラゴン状態の小竜姫さまがいました。
「き、きゃあああああ〜〜!!」
 ドゴオオオオオオオンンン!
 結局、集中力が上がっても……性格は変わりませんでした。



「こちらレポーターのおキヌです。ただいま冥子さんと小竜姫さまの暴走対決が始まってます!あ!ただいまシンダラの体当たりが炸裂してます。ですが、小竜姫さまのブレスや体当たりで牽制して、両者互角です!いったんスタジオにお返しします」
 おキヌちゃんは文珠「撮」を持って言う。
「了解、おキヌちゃん何か動きがあったら教えて!……ところで鬼門さん、これからの展開はどうなると予想してますか?」
「うむ、そうだな…多分、最後には小竜姫さまが勝つと思うが……って何やってんだ!」
「いや、だってあんな暴走対決に俺なんて割り込めるわけ無いじゃん。それなら今後がどうなるか予想して、対策を練ろうと……」
 ……とその時おキヌちゃんから連絡が入る。
「両者、最後の構えに入っています。式神達は全部正面に集結して、小竜姫さまは体当たりをしようとしています!」
 そして、文珠「映」に映るのは、全式神と小竜姫さまがぶつかり、大爆発が起こり、煙が晴れ、気絶して元に戻った小竜姫さまと瓦礫が当たって気絶した冥子さんだった。



「はっ!私……いったい……?」
 それから1時間後、小竜姫さまは目を覚ました。その間に俺は冥子さんの怪我を見て、文珠「治」を使ってたんこぶを直しておいた。
「ああっ!?誰がこんなひどいことを……!?」
「あんただよ……」
 冥子さんが暴走した時にはもうほとんど壊れてたし……それにしても、よく壊したな……門以外全部壊れてる……
「こっこんな不祥事が天界に知れたら……!私…私…どうしようっ!?」
「大丈夫よ〜〜!こっそり直せば〜〜バレないわ〜〜」
「でも私建物作る能力なんかないんですものっ!!直すっていったってどうやって……」
 あ……泣いてる小竜姫さまって可愛い……
「50億も出せば1週間で直るでしょう……冥子さん」
「……と言う訳で〜〜私が出してあげるわ〜〜」
「ありがとうっ!!感謝しますううっ!!」
 そして冥子さんに抱きつく小竜姫さま。
 その後、俺に最後のパワーを与え、冥子さんの式神に竜気を与えパワーアップさせた。
 ……また被害が増えそうだな……
 ちなみにこの修業で俺は文珠を4つまで使えるようになり、冥子さんは式神の能力が上がり、おキヌちゃんは応援レベルが上がった。

今までの コメント:
[ 前の展開予想へ ] [ 次の展開予想へ ] [ 戻る ]
管理運営:GTY有志
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa