オリジナル(31)
投稿者名:いたけし
投稿日時:(02/ 3/ 2)
失敗した〜、やっぱり一気に書けば良かった〜
と言う訳で後半・・・・
『人はいずれ死ぬ・・・だからいま人が死ぬのはが早いか遅いかだけの違い』
この言葉はテレビなどでよく聞く、死にゆく人がよく使う言葉だ
僕はこの言葉を疑問に思う
この言葉は、死にゆく人が導き出した答えなのか、それともこれからもまだまだ生きていく人への課題なのか
僕はゆいのお母さんが死んだ時からずっと疑問に思っていた
だけど、僕には答えが出なかった
それでも答えを誰にも教えて貰いたくなかった
答えを知りたくなかった・・・・・・
「姉さん、姉さん姉さん」
どんなに揺らして起きない、逆に血が余計に流れ出てくる
「ちっ、邪魔が入ったか、だが今度は外さん!!」
その声がする方を向くと羽の生えた男が空中からふわりと降りてくるのが見えた
手には銃を持ち、体は黒い毛で覆われ、背中から生えてる皮の羽が人間じゃないと物語っている、魔族か
こいつが殺した、こいつが姉さんを・・・・
「お前は我々神魔にとって邪魔な存在だ、死ね」
男がライフルっぽい銃を構え、トリガーに指を掛け引いた
カチッ、カチカチッ・・・・
どうやら壊れて弾が出ないようだ
「けっ、このポンコツがあ」
その声を聞いた僕は立ち上がりヤツに向かっていった
お前が、お前が・・・・
「お前がぁぁぁ!!」
バシンっ・・・
僕は相手の顔をおもいっきり殴った
姉さんが死んだ悲しみや絶望より殺意が上回っていた
「お前がぁぁ、お前がぁぁ」
いままで殴ったことなのど1回も無い
ケンカをすること自体極力避けていた、あっても口ゲンカ止まりで殴り合いなんてしたことない
「くっ、裏世界の人物とまともにやり合うのは少々危険だ」
そう言うと魔族は羽を広げその場から飛び立つ
飛んで逃げる気か、逃がさない・・・殺してやる、殺してやる
『ダメ!!落ち着いて、そうしないとあなたは・・・』
女の人の声が聞こえたような気がしたがそんなことで僕の殺意が消えるはずは無かった
「うるさい、うるさいうるさいうるさい、お前なんか殺してやる、殺してやる!!」
手に何かを作り出す、意識してではない、無我夢中で何かを作り出し空に飛んでいる奴に投げつけやった
「何!?羽が・・・・」
僕は僕が投げつけたものが魔族の羽の付け根に当った
片羽の失った魔族が地上に落ちてくるのを確認した
僕が飛ばしたのは何であったかはどうでもいい
僕は片羽を失った魔族に近づいていった
片羽を失ってバランスが取れないのか、尻餅をついている魔族の右足に思いっきり何かを刺してやった
「ぎゃああぁぁー!!」
僕が刺したもの、それは剣だった、光ってる剣、僕が作り出した剣
まだだ、姉さんの苦しみはこんなんじゃない・・・
もっと、もっと姉さんの味わった苦しみを味わえ
僕はまた剣を作り出す、剣を作り出すことは容易に出来た、それは昔からずっと出来ていたように
「ぎゃあぁぁぁっ!!」
今度は左足に刺してやった
もっと苦しめ、すぐには殺さない、もっと苦しませてから殺してやる
『もうやめてっ!!憎しみは憎しみを呼ぶだけ、殺意からは何も生まれない、あなたには解っているはずよ』
「くっくっく、そんなんで俺を殺すつもりか、神魔はな〜羽をもぎ取ろうと腕を失おうと生きていけるんだ」
「うるさい、黙れ黙れ黙れ、お前なんか殺してやる殺してやる」
剣を作り出すと今度は左腕に刺してやった
おかしな感覚だ、剣を作り出してるのは僕だがその原料とも言えるエネルギーは僕から出てはいない
周りから集められたエネルギーで僕は剣を作り出しているのか
「くっくっく、バーカ、まだ右手が残ってるんだよっ!!」
魔族が僕の方へ右手の手の平を向ける
瞬時に何をするのかを解ったのと同時に、この後どうすれば良いのか何故か知っていた
「なっなんだ、放てない」
僕も魔族に手の平を向けていた
しかし、何かを放つために向けたのではない
「まっ魔力が、魔力が奪われるっ!!」
自分自身、何故こんなことが出来るのか不思議だが、それを不思議だと思う余裕は今の僕には無かった
「ぎゃあああああっ!!」
僕は奪った魔力で剣を作り出し残っていた右腕に刺してやった
苦しめ、もっと苦しめ、それから殺してやる・・・
「けっ、女ひとり殺したくらいでキレるとは、お前がそんなに小さい奴だったとは思わなかったぜ」
女ひとりだと、女ひとりなんかじゃない、お前はたったひとりの姉さんを殺したんだっ!!
このことで完全にキレたのかもしれない、こいつを完全に消し去りたかった
「お前が、お前が言うことかぁぁぁ!!」
僕は四本の剣に手足を刺され身動きが取れない魔族に、さっき魔族がやったように手の平を向けた
自分自身からではない、周りから大量のエネルギーが手の平に集まる
こんなのを放ったら周囲一帯が吹き飛ぶかもしれない、だがそんなことはどうでも良かった、こいつを消しさえすれば
「死ねっ!!」
その言葉でスイッチを押したように手の平に集まったエネルギーを僕は放つ
「やめろぉ、順一君っ!!」
「う〜、腹一杯だ〜、ジンさんさぁ、もうそろそろ家で料理が出来るくらいの台所用品を揃えようよ」
翔がジンに『いい加減外食は飽きた』との意味を込めて言う
「はぁ〜あっち(裏世界)は良かったなぁ、この歳で結婚もしてないのに大きな子供がいるからって、近所に住むおばさ・・・もといおネエさん方がおかずとかをおすそわけしてくれたのに」
「まだこっち(表世界)に来たばかりで近所付き合いが浅いから、だれもおすそわけしてくれないんだよね」
それは順一がブチキレるちょっと前の時間
その時間、翔とジンは外食を済まし家路ヘと着いているところだった
男二人暮しなので自然と外食が増える
引っ越す前は『おすそわけ』のおかげでご飯を炊くだけで良かったのだが、こちらに来てからはそうもいかなくなったので外食が増えたのだ
ああ、失ってから初めて知るありがたみ・・・
そんなことを考えながら家へ帰っているとジンが何かを感じ取った
「んっ、魔族と神族が近くにいる、ショウ気を付けろ」
合計四人か、ひとりと三人に分かれてる
「なっなんだ、エネルギーがひとつのところに消えずに集まっている、ユウジさんたちとは違うのか」
翔が神魔の存在とは違うものを感じ取る
裏世界の人間は霊力が無い、しかしその代わりに相手のエネルギーを吸収する能力がある
霊力、魔力、神通力、はては電気などあらゆるエネルギーを吸収することが出来る
その能力の持ち主は表世界で言う『霊能力者』ぐらいの数がいてあまり珍しい訳ではない
しかし、その吸収したエネルギーは吸収するのみで集めて放つことはできないのだ、ひとりを除いては・・・
「まさかっ、ショウ早くこの道を真っ直ぐ行ってある人を止めるんだ」
「ある人って?ジンさんはどうするんだよ」
「神魔はひとりじゃない、残りの奴らを倒す、お前は早く行け、彼の力が暴走して周囲に被害が出たらそれこそ問題だ」
「解った、僕がその謎の能力者を止めて見せるよ」
そういうと翔はいままで感じたことの無い感覚へ向かって走っていった
(まさか僕以外にエネルギーを集めて使える人がいるとは・・・まさか、オリジナルと呼ばれた英雄なのか)
ジンは別の道を使い三人の神魔がいる所へ向かった
が、そこには既に氷の刃に刺され事切れた神魔の姿しかなかった
「氷?氷だと、あのバカ、二十年前から考えを変えてないのか」
一応ひとりひとりの首を掴み脈などを計ってみるが誰ひとり脈を打つ者はいなかった
つづく
区切れがいいのでここで分けまふ
字数に余りがあるのでちょっとキャラ紹介でふ
スタン様・・・ラスボス、フルネームはスタン・ルーラァ
神魔神魔言ってるだけに混血種、二十年前にいろいろやったため地位は高く実力も神魔トップレベル、地味に強い神魔(地味だからこそ強い)
名前については初めてちゃんと考えて創った、スタンはイスラムの支配者と言う称号のスルタンからルを取って(サタンからではない)
ルーラァは英語で支配者って言う意味
いろいろ考えましたよ、こいつの名前創るの
と言いつつ世界史の授業中に思い付いたんだけどね
イフリート隊・・・隊長、曹長、軍曹、伍長、なにも考えていなかったため階級で呼び合うことに・・・・
ついでにイフリート隊のイフリートは名前であってイフリートが率いている隊ではない、なので炎は使えない
秘書・・・スタンの秘書っぽい奴、男か女かは不明
と言いつつ本当は何も考えていない、男か女かはお好きな方をどうぞ
今までの
コメント:
- 「そんなに、人が信じられないのか!?憎しみは憎しみを呼ぶだけだって、解れ!!憎しみを生むもの、憎しみを育てる血を吐き出せ!!」(←挨拶)
だんだんと、オリジナルの正体と能力が解ってきましたね…って、もしかして知らなかったのは、私とオリジナル御本人だけですか?
あ、それと良ければ今度から自分のことも『さん』付けでなく別の呼び方でお願いします。 (魚高)
- こ、この回になってもゆかり姉さんが復活してない……(愕然)
絶対、理不尽なまでのタフネスさでひょっこり復活していると思ったのに……(呆然) (黒犬)
- ゆかりさんを撃たれたことで、無意識に近い状態だけど一気に能力を使えるようになりましたね。
そして、翔くんも同じ事ができるようですね。 (G-A-JUN)
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