ザ・グレート・展開予測ショー

彷徨う二つの心(5、いつもと違ういつもの生活・前編)


投稿者名:マサ
投稿日時:(02/ 4/30)

前回では『スリーピング・ビューティー!!(その10)』の扉絵を再現してみたつもりなのですが、気づいていただけたでしょうか?今回は第二段、『バッド・ガールズ!!(その7)』の冬服バージョン(設定上の都合により)を再現します。どうぞご覧あれ!




=次の朝・事務所前=
「おはようございます!」
「おはよう!」
笑顔で挨拶をして少年のMB(マウンテンバイク)の後ろのほうに少女が乗り、少年の肩に手を添える。
用は二人乗りだ。
このまま彼女を学校まで送るのである。
元は彼女が頼んだことなのだが、このような頼みは珍しい。
「ん〜〜〜、風が気持ちいい〜〜〜!」
走り始めると、彼女・おキヌは立った状態で風を感じながら無邪気に微笑む。
「前からこーゆーのやってみたかったんです」
「そっか、よかったな《おかげで俺は学校のやつらにどんな目に合わされるかわかったもんじゃね〜ぞ(汗)。…ま、喜んでくれてるからよしとするか。…それに、頭を後ろにもってけば丁度良い場所にあたるこの状況はおいしいかもな。…ぐあ〜〜!俺は何を考えているんだ!飢えとらん、俺はそこまで飢えとらん!》」
彼・横島は苦悩する。

少ししておキヌの通う六道女学院の前に到着した。
「あ、えっと…これお弁当です」
「おお、サンキュー♪助かるよ。それじゃ、またあとでな」
「はい!横島さんも言ってらっしゃ〜い!」
互いに爽やかな笑顔で手を振って横島は去っていった。
「おはよ!記憶戻ったんだってね。(誰から聞いた?) …でも、あの横島ってやつなんだか感じ変わったな〜」
そう言っておキヌの前に現れたのは一文字だ。
「そうかな?」
「だって、ここに現れたのに何もしないで行っちゃったじゃないか。どう見ても変だよ」
流石に友人の指摘は鋭い。
「それに、今日のおキヌちゃんたち良い顔してるしさ」
最後は少し表情が柔らかくなる。
「いろいろあったから、そのせいかしら」
「…そうかもね」

その頃、横島も学校に到着していた。
「本当に俺って鈍感なんだな。あんなこと言われるまで気持ちに気づいてやれないなて…」
自分の席に座りうなだれる横島。
「横島さん、おはようございます」
「おう、ピート!俺、記憶戻ったよ。心配かけたな」
「そうですか、良かったですね〜(ニコッ)」
「まぁな、………なあ、昨日おキヌちゃんに俺のことが…その、なんだ…『好き』…だとか言わてさ。お前はどう思う?あ、ここだけの話だぞ」
少しテレ気味に横島。
「《簡単にこんなことを話す方にも問題があるんじゃ…》横島さん…まさか気づいてなかったとか?あんなに分り易かったのに」
ピートはかなり呆れ気味である。
「いや、別に考えなかったわけでもないんだけどさ、あんなにいいコが俺のこと好きになってくれるなんてあんまりにも虫が良すぎるだろ?」
「横島さんは自分の良さに気づいてないだけですよ」
「そうか?俺なんかだと、何時かおキヌちゃんにまで変なことするような罰当たりなことだってやってしまいそうだし…」
彼にとって『神様』より『おキヌちゃん』の存在のほうが重要なのだ。(断言)
「横島さんにその気持ちがあれば大丈夫ですよ。僕が見た限りではそんなことはできないと思いますから。それに気持ちに答えないことも罰当たりじゃないんですか?」
「ピート…お前っていいやつだな(涙)」
「…横島さんたちはお互いに優し過ぎるんです。相手の事を考え過ぎて自分の気持ちに正直になれていなかっただけじゃないんですか?」
どこか遠い目をしている。
「自分の気持ちに正直に…か。サンキューな、ピート!」
「そうです。その意気です。これで横島さんも良い青春時代が送れますね」
ん?この台詞は。
「お前、何時から愛子のような台詞を…(汗)」
「いや〜、最近青春涙をともに流しているもので」
「結構苦労してるんだな」
「そうなんですよ(溜め息)」

こうして平和に時間は過ぎていくのでありました。


――続く――


いかがでしょうか、この雰囲気は個人的には好きなんですが。

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