ザ・グレート・展開予測ショー

今年の夏は


投稿者名:三遊亭楽栄
投稿日時:(02/ 8/22)

ああああ。
いいいいいい。
うううううううう‥‥

横島クンは、冒頭から頭を抱えて唸っていました。
何があったのかといいますと…


美神 「ホラホラ、夏休みの宿題くらいやったところまで見せなさい!」
おキヌちゃん 「ちょっと非道いですよ、美神さん。」

美神が、横島に制裁的説教を浴びせていたからです。
横で、弓がおキヌちゃんの耳元にコソコソと……

おキヌちゃん 「…あ、ああん、弓さん、耳元に息をかけないで下さ…」
弓 「そーじゃなくって、美神お姉さまって、いつもああなの?」
おキヌちゃん 「え?…あ、ああ、どっちかーーってーーーと…」

答えようとするおキヌちゃんは、鉛筆を三本指でくるくる廻していました。
女学院に通っている間に覚えたのでしょうか。
で、そのままおキヌちゃんは考え込んでいました。
誤解を与えないようにするにはどうしたら良いかと。

弓と、一文字はおキヌちゃんとこで宿題をやっていました。
が、そこへまた乱入してくる人がいました。

横島 「おキヌちゃん、この『シグマベスト 明るい世界征服的数学』のココの問題を…」
一文字 「男禁制って張り紙が見えねーーのかっ!」
弓 「そんな問題集どっから持ってきたのよッ!?」

…横島クンは、男禁制という張り紙を無視して隣に話し掛けたのです。
その天罰を、弓と一文字に突っ込みと共に受け喰らってしまい、頭部にタンコブ、頬に傷が出来ていました。

横島 「少しは、教えてくれても良いのに……」
美神 「だまらっしゃい!そんなモンあたしに聞けば良いでしょうが。」
横島 「……はいはい、流石は大学出と言うことはありますね。いよっ!
    天才、天災、大学祭〜〜〜」


『ブタもおだてりゃ木に登るッ!』
ブウーーウッ!


美神 「なにおだてブタ出してんのよあんたはっ!
    さ、どれが分からないのか、教えて御覧なさい!」
横島 「……これ全部です。」
美神 「全部ぅ……っ!」

美神の顔が一瞬ばかり引き攣りました。
横島の馬鹿正直な答えが、その美神を怒らせる結果となったのです。

美神 「あんた、今の今までここのバイトしかしてこなかったんでしょ!
     んでもって、学校じゃ居眠りばっかして、水泳の時間になりゃー女子更衣室に忍び込んで文殊で隠れて、
     写真まで撮ってクラス中に売りまくったそうじゃないの!」

一度にグジャグジャと言われ、横島は仰け反り何も言えなかったのです。
しかし、美神も一方的に言ってしまった事を反省したのです。
なぜかと言うと……

弓 「あのぅ美神お姉さま、すこし篠塚にしてくださいませんか?」
一文字 「それいうなら、「静か」だろ?」
弓 「洒落よ洒落、そのこともわからないの?」
おキヌちゃん 「さ、寒いよう……」

部屋の中には、ものすごいツンドラ・ブリザードが……
横島と美神も、なぜか防寒具を着込んでいました。
ま、寒さで気を取り戻したのでした。
が、弓と一文字はファイヤーーーしてました。

一文字 「大体な、くだらないこと言い出したのはテメーだろ?」
弓 「テメーってのは誰よ?
   そんなこと言って良いのは雪之丞だけよ!」
一文字 「はん、やっぱりあのツンツン野郎と付き合ってたのかーーー…」

このまま、口同士で炎のファイターを炸裂させていました。
そのうちに、闘争心までホットしてしまって、弓は更に江頭2:50のようにホットしていたのです。

弓 「そんなこと、関係ないでしょ!
   アナタだってあのヌリカベみたいなひととつきあっているんでしょう!」
一文字 「テメーだって、そうやってタイガーの事を見下してじゃねーかっ!
     やるかよオオ!?」

横島 「おおおーーーー、これはまさしく、女同士の戦いに成りそうだーーー。
    タイマンならぬタイマ……」

ドゲ、グワ、ブシ!
いつの間にやらカメラを手にしていた横島を二人は踏みつけました。
横で、おキヌちゃんがその場面を苦笑してみていたのです。

キヌ 「もう横島さんってば……。」
美神 「そのビデオカメラも没収!!
    さ、勉強の続き続き……」
キヌ 「と、おもったら大間違いなんですよ美神さん。ほら…!」

おキヌちゃんの指差した先には、二人が更に険悪になって睨みあう姿がありました。
横では横島が今度は文殊で古館に変身してマイクを握っていました……

横島 「さあ、ついに二人の一戦が始まろうとしています。
    実況はこの私、古館一郎もどきの古館忠夫……」
美神 「よこしまーーーーあ!」

尚も実況を続ける横島が言う前に、眼を逆立てて近づいて来る美神さんです。

横島 「ややっ!美神の仮面を被った弓選手と、エミの仮面を被った一文字選手の前に
    本家本元の美神本人が乱入してきました。
    しかし、一文字選手がエミ似だからこそタイガーを気に入ったのでしょうか?
    これは可笑しいです。そうくると私は……」

美神 「本気で勉強しないとね、百合子おば様の20億分の賄賂をフイにしちゃうのよ!?」
キヌ 「しつこく横島さんに勉強を教えようと思ってたら、やっぱり……」


やはりそうでした。
あの美神が、ただで横島を鍛えようなんて気は起こさないはずだったのです。


横島 「…お、お願い、止め……」
美神 「いまさら何を言っても仕方ないのよ………!!!!」

美神の髪は、怒りと殺気に混じった霊力で靡かせられていました。
天誅とばかりに、一気に神通棍を振りかざしたその時のことでした………

『警告、警告!
 3人分の異常な霊圧が、私の家に大幅な負担を抱えています。
 警告、警告!
 3人分の異常な霊力が、私のキャパシティを越えようとしています。
 速やかに霊力を下げなければ、私は暴発します。』

人工幽霊一号が、取り憑いた『家自体』に限界がきていることを伝えていました。
美神、弓、一文字の過剰な殺気が原因だったのですが、その3人が暴れようとして……

『もう限界です、開放します……』

その場全員 「え?」


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(数行間お待ちください。)


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全員が気が付いた時には、白井総合病院に寝かされていました。
隣の西条さんが気付いて運んでくれたそうです。
しかし、宿題は全て爆発でおじゃんになったのでした。

白井院長 「あ、あの言いにくいんだが………」
横島 「なんです?」
白井院長 「君たち、14日間も気を失っていたんだぞ?もう9月4日だ。」


ピキシ!

美神は固まってしまいました。
なにせ……ねえ?

百合子 「結局、夏休み期間中に息子さんを鍛えられなかったんですね。
     この件はなかったことにします。」
美神 「…あ、……あたしの…20億円がぁ〜〜〜〜(大泣)」
横島 「夏なんか、夏なんか……嫌いだあぁぁ〜〜〜〜(大泣)」


弓 「でも、あたしたちの学校は特に提出する物じゃなかったので……」
キヌ 「えっ、そうだったんですか?」


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