ザ・グレート・展開予測ショー

真夏の夜の夢!!その参


投稿者名:プロミス
投稿日時:(02/ 5/ 5)

横島と乙姫がいるところから数十キロ程離れた所。

「ふんふんふんふん・・・・・」

美神愛用のコブラの助手席で、シロが鼻をヒクつかせていた。

「どう?見つかった?」
「待ってくださいでござる。匂いがほとんど風で流されて・・・」

後にシロは、今まで生きていてこの時程怖かったことはなかったと語っている。そりゃそうだろう。いつもは優しくて清らかなおキヌちゃんが、対戦車ライフルに弾丸込めながら、「うふふふふ・・・、乙姫さん、人のダンナ(だから違うと何度言わせたら分かるんじゃ)に手をだしたこと、後悔させてあげるんだから・・・」などと呟いてるのである。おまけに、殺意に満ちた黒オーラも、息が詰まる程吹き出ていちゃったりするのだ。これはシロじゃなくても怖いだろう。

(と、とにかく早く何とかしないと、拙者の身にも危険が・・・)

ぴくんっ。(シロの鼻が何かを嗅ぎ取った音)

追い詰められたシロを見て、幸運の女神が手を差し伸べてくれたのだろうか。奇跡的にも、シロは横島と乙姫の匂いを嗅ぎ取った。

「おキヌ殿!!見つけたでござる!!」
「ホント!?どっち!!」
「南西の方角、かなり離れたところから」

シロの言葉はそこで遮られた。
Q:それは何故か?
A:おキヌちゃんがフルスロットルでアクセル踏んだから。

「●□▲☆TOT@◆◎!!!!」
急加速の拍子に思いっきり舌を噛んだシロの絶叫を残し、コブラは夜の街に消えていった。



所変わって横島と乙姫。
二人は今、東京タワーの展望台の上にいた。

「ここは・・・?」

きょろきょろと辺りを見回す乙姫をよそに、横島は懐かしそうな、その中に少し悲しそうな表情を浮かべていた。

「ここでな、1人の女が死んじまったんた・・・」
「・・・・・・ひょっとして、おまえの・・・」
「・・・いい女だったよ。俺が会った中で、最高の女だった・・・」

そう言いながら、道端で積んできた花を、その一角に置く。

「それで、頼みというのは・・・」

そう言った乙姫に、一枚の写真が渡された。

「その人の写真だ。可愛いだろ?」
「・・・・・」

横島の意図する所を察し、黙り込む乙姫。その体が、光に包まれていく。

「一晩だけさ、いい夢見せてくれや・・・」



その頃コブラの二人組。

「シロちゃん、こっちでいいの!?」
「間違いござらん。匂いがどんどん強くなっているでござる!!」
「OK!!とばすわよ!!」
「ところでおキヌ殿!!このままだと何処に向かうのでござるか!?」
「この先は・・・東京タワー!!」
とか何とか言っている間に、二人の目の前に鉄の塔が見えてきた。
「先生は・・・」
「・・・見えた!!あそこ!!」
暗視スコープをつけたおキヌの瞳が、展望台の上の二人を捕らえた。
「・・・・・・・!!!!!」

ギョガガガガガガガガガガ!!!!!

ものすごい音をたてて、コブラが急停止した。
「ど、どうしたのでござるか!?おキヌ殿!!」
しこたま脳天をぶつけたシロが、おキヌちゃんに尋ねる。が、おキヌちゃんは呆然とした表情で、展望台を見つめていた。

「・・・どうして・・・」

展望台の上に、横島はいた。かつて彼が最も愛し、そして今も愛しつづけている蛍の化身の膝枕に頭を乗せて、眠っていた。

「・・・?どうしたのでござるか?おキヌ殿?」
何も見えないシロは何が起きたのか分からず、おキヌちゃんの顔を見ている。

「・・・帰るわよ。シロちゃん・・・」
「え?どうして・・・」
「いいから!!帰るわよ!!」
「は、はいーーーーーー!!」

東京タワーを背に、コブラは事務所に帰っていった。

(・・・どうして・・・)



「・・・んぁ?」
目が覚めたら、目の前に広がっていたのは、朝靄のかかった都心のビル群。
「・・・そうだ、昨日・・・」
横島は、昨夜のことを思い出した。
「・・・いい夢だったな・・・」
(サンキュー、乙姫。)
ひとり言を呟きながら、地上に降りるための文珠を用意する。

(ヨコシマ・・・)

「・・・ルシオラ?」
名前を呼ばれたような気がして、後ろを振り返る。一瞬だけであったが、横島には確かに彼女が見えた。

「・・・また、会おうな・・・」

そう言って、横島は展望台から飛び降りた。



アパートに戻ると、玄関の前に見慣れた少女が立っていた。
「あれ?おキヌちゃん?」
「おはようございます。横島さん。」
六道の制服姿の彼女に、朝の挨拶も忘れて質問を投げかける。
「どしたの?こんな朝から・・・」
次の瞬間、横島は固まった。

「ん・・・」

何が起きたのか説明しましょう。
おキヌちゃんが、自分の唇を横島の唇の重ねたのだ。
要はキスしたのだ。

「・・・・・ぷはぁ」

少しして唇を離した彼女は、すぅっと息を吸い込むと、こう言った。

「渡しませんから。」

「・・・・・え・・・」(←半分石化した横島、辛うじて発した声)

「美神さんにも、小鳩さんにも、愛子さんにも、シロちゃんにも、渡しませんから。」

「・・・・・・」(←横島この辺で完全石化)

「あなたのこと、誰にも渡しませんから!」

そう言うと、石化した横島を後にして、おキヌちゃんは去っていった。

(ルシオラさん、横島さんは、必ず頂きますからね♪)

朝の光を浴びて、少女の顔はサイコーに輝いていた。

おしまい





〜おまけ〜

朝の横島宅の前で行われた出来事を目の当たりにし、石化するおさげの少女がいたそうだが、それはまた別の話。

どこぞの除霊事務所で、敗れた壁の修理及び、床中に散らばったガトリングガンの空薬莢の片付け及び、未だに寝ている妖狐の介抱に翻弄される人狼の少女がいたらしいが、それもまた別の話。




〜いつ終わっても誰も悲しまない!!プロミスと雪之丞のウキウキ言い訳コーナー〜

雪「・・・・・・・(絶句)」
プ「さてと、そろそろ行くかな。」
雪「待て。」
プ「何。」
雪「こんな訳わかんない強引な終わらせ方して、貴様只で済むとでもおもっているのか・・・(魔装術スタンバイ)」
プ「・・・・・(滝汗)さようなら!!僕は夢のワンダーランドを探す旅にでるよ!!」
雪「待たんかいコラァーーーーーーーーー!!!!!」

だだだだだだだだだだだだだだだ・・・・・・・・(走り去る音×2)

以上!!

PS:雪之丞の言う通り、こんな強引な終わらせ方して本当にごめんなさい。僕は馬鹿です、すいません。文面も目茶苦茶だし。本当にすいません。

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