ザ・グレート・展開予測ショー

世界はいつも流れて……(24)


投稿者名:リュート
投稿日時:(03/ 1/13)

プルルルル………
 深夜、冥子の事務所に電話が入った。
「ふぁあ〜〜……は〜い〜〜……どなた〜〜……」
「冥子さん!助けてください!!襲われてるんです!!」
「ピートさん〜〜どうしたんですか〜〜?」
「よ、よるな!!うわあああ!!」
 プツッっと電話が切れた。
「うみゅ〜〜……眠い〜〜……〜お休みなさい〜〜」
 冥子は睡魔に勝てず、そのまま眠ってしまった。



 次の日の朝……
 おキヌちゃんがコンビニでお買い物をしていた。
「夜中でもこんな朝早くでもお買い物が出来るなんて300年前には考えられませんでしたね。本当に便利な世の中になったものですね!あはは〜〜」
 事務所への帰り道、霧の向こうに人影が見えた。
「ん?あ!小笠原エミさん!こんな朝早く、何なさってるんですか……きゃあああ!!」
 エミと思って話しかけてた、それはエミのマネキンだった。



「……でこのマネキンを事務所に持ってきたと……」
「本当に〜〜そっくりね〜〜」
 俺と冥子さんはそのマネキンを見ながら言う。
(あんた達聞こえる?)
 その時、頭に響く声がした。
「え〜〜?何〜〜今の〜〜」
「今のはエミさんの声……」
「声ですか?私は何も聞こえませんでしたけど……」
 どうやら俺と冥子さんだけが聞こえたようだ。
(このマネキンになっているのがあたしなワケ!)
 え!……このマネキンが……
「どうやら霊能力が高い人にしか聞こえないようだな……テレパシーの一種みたいなもんか……」
「だから〜〜私と横島さんに〜〜聞こえたわけね〜〜。ところで〜〜どうして〜〜マネキンになったの〜〜?」
(マネキンにいきなり襲われてマネキンになっちゃったってワケ。お願い!助けて!)
 ……マネキンに襲われてマネキン……ややこしいな……
「いいわよ〜〜エミさんも友達だもの〜〜絶対に助けてあげるわ〜〜」
(……横島……あんた絶対に冥子のサポートするのよ!)
 言われなくてもそのつもりです。



「どこに行くんですか?」
 俺達はインダラに乗って道路を走っているが……これって道路交通法違反じゃないかな?
「教会よ〜〜ピートさんの昨日電話が気になるし〜〜」
 しばらく走ると、教会に着いて中に入る。
 祭壇の前で祈っている唐巣神父を発見した。
「唐巣先生〜〜!無事だったんですね〜〜?」
 そして冥子さんが肩を触ると……唐巣神父は倒れた……
「ああ!!マネキン!!」
「無事じゃなかったみたいですね……この調子じゃピートも……」
 教会の寝室を覗くと、マネキンになったピートがいた。
 その後、唐巣神父とピートのマネキンを式神に乗せて冥子さんの事務所に運び込んだ。
「でも、なんでGSばっかり狙うんですか?」
「多分、相手はGSに恨みがあるんだろうな……」
 俺はおキヌちゃんの質問に答える。
「とにかく〜〜そのマネキンを〜〜捜して来ますわ〜〜」
(冥子君!甘く見てはいかんよ!今度の相手は容易ならざる敵だ!横島君!冥子君のサポートを頼むよ!)
(お願いしますよ、冥子さん、横島さん!)



「……で俺達は民間人がマネキンと化して事件となっているデパートにやってきた。なるほど、こういうふうに漫画に繋がるわけだ……」
「あの〜〜何を言ってるんですか〜〜?」
 おっと……口に出していたか……
「いえ、何でもありません。それにしても、GS免許って警察にも効くんですね。免許見せたら現場にすぐに入れるし……」
「ええ〜〜この免許は〜〜だいたいの場所に有効なんですよ〜〜便利でしょう〜〜」
 そして、俺達は偶然出来た魔法陣を見つけた。
「どうやら、ここにあったマネキンが動き出した犯人みたいだな。このライトの配置が拙かったな……偶然出来た図形が魔法陣になって悪魔を召還したみたいだ……」
「うわああああああ!!」
 俺が説明していた時に、何所からか悲鳴が聞こえた。
 俺達が悲鳴が聞こえた場所に行ってみるとマネキンと化した警察官の姿があった。
「ここはプロのGSに任せて!全員外に出てくれ!」
 俺が言うと、全員全速力で出ていった。
「それで〜〜作戦は〜〜どうしましょうか〜〜?」
「う〜ん……それならこんなのはどうですか?ごにょごにょごにょ……」



「ふ……一階にはGSの小娘一人か……屋上に上がった奴らは後にしてまずはこいつから片付ける!」
 そして、マネキンは冥子さんの前に現れる!
「マネキンになれ!!」
 マネキンの目から光線が出て、冥子に迫る、だが……
「なに!!」
 なんと冥子だと思っていたのは実はマコラで体を伸ばして光線をかわす。
「掛かったな!」
 俺はマネキンの後ろからマネキンに斬りつけ腕を切り裂く。
「ぐああ!!バカな!お前は屋上にいたはずじゃ……」
「ふふふっ!あんたが見たのは俺の文殊「分身」の姿さ!おキヌちゃんは本物だけど……ところで、お前は何故GSを狙う!」
 俺が言うと、マネキンは笑い。
「何故だと……私は昔、唐巣に除霊されたのだ!その恨みを晴らす為、GSをマネキンにしてる訳なのさ!」 
 な〜んだ……結局、唐巣神父が原因か……後で報酬払ってもらおう……
「貴様も唐巣の仲間だ!死ね!!」
 そう言うとマネキンの目から光線を出してくる。
「お前もう少し、力量を考えて攻撃したほうがいいよ!!」
 俺は光線を回避して草薙の剣で今度は左の腕を切り裂く
「がああ……」 
 マネキンは俺とは反対側に逃げるがそっちには……
「一度除霊された悪魔が〜〜戻ってこられたら迷惑よ〜〜このGS六道冥子と式神ちゃん達が極楽へ〜〜!もう一度いかせてあげるわ〜〜!!」
 決め台詞を言った冥子さんは、式神、ビカラ、ハイラ、アンチラを出してマネキンを攻撃する。
「ぐああああ!!バカな……こんなあああああ……」
 バシュウウウウウウウウ!!
 どうやら悪魔をやっつけたらしい。これでマネキンになった人達の元に戻ったと思う。
「やりましたね!冥子さん!」
 どうやらおキヌちゃんも戻ってきたようだ。
「えへへ〜〜式神ちゃん達のおかげよ〜〜ありがとう〜〜」
 ぐおおおおんんん!!
 式神達が咆える。
「そうだ!冥子さん!この後、事務所に残ったみんなを誘って飯食べに行きませんか?もちろん唐巣神父の奢りで……」
 よく考えてみたら極貧の唐巣神父に報酬払えるわけないし、これぐらいで勘弁しますか。
「いいわね〜〜行きましょう〜〜!!」
 その後、今まで軽かった唐巣神父の財布がさらに軽くなり、泣いてる姿が目撃されたそうな……

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