ザ・グレート・展開予測ショー

温かい想い(その11(A))


投稿者名:ユタ
投稿日時:(02/11/15)








美神達がソウトと遭遇する一時間半前・・・・・・・



ブロロロロロロ・・・・・・・・・・・

静岡県某市の県道・・・・

二台の大型トラックがその巨大なボディを少し揺らしながら、追い越し車線をかなりの速度で走り抜ける。
そしてその後ろにマイクロバスがまるでパトカーのようなランプを回しながら追走している。
いや、実際に警察車両であった。トラックとバスのボディの側面には英語で「オカルトGメン」と書かれているのだから・・・
そのマイクロバスの車中・・・前方の席にオカルトGメンの制服を着た美智恵が腰を掛けていた。
美智恵は少し暗い表情で、窓越しに流れる風景を見つめている。


「心配かね・・・?美智恵クン」


そんな表情の美知恵に首からロザリオを下げた男・・・唐巣神父が声をかけた。
唐巣は目で「いいかい?」と尋ねながら、美智恵の隣に腰掛ける。
そんな唐巣に本心を吐露する美智恵。

「先生・・・。心配じゃないと言えば嘘になりますね・・・でも」

美智恵は一呼吸間を開けると・・・はにかむような笑顔で言った。

「私はあの子を・・・いえ、あの子達を信じてますから」
「ふふ・・・そうだね令子クン達ならきっと大丈夫さ・・・」

美智恵の笑顔に少し「ドキ」っとしながらも、冷静を装い唐巣は答える。
唐巣の笑顔に付き合って、美智恵は相槌(あいづち)を打つが少しすると先程と同じ表情で少し俯く。

「・・・私は酷い母親ですね・・・人の為とはいえ娘達を囮に使ったのですから・・・」

「・・・・・・・・・・」

唐巣は無言でそんな美知恵の肩にポンっと軽く手を添えた。

「令子クン達なら分かってくれるさ、君の本心は皆分かってるからこそ彼らも付いてきてくれたんだよ・・・」


唐巣がチラっと後方に目をやる。
今までの話を聞いていたのだろう…

「ダチのピンチを見過ごすわけには行かないからな!」

いいタイミングでバスの座席から顔を出す雪之丞。それだけではない

「横島さん達にはいろいろ借りがありますから」

「ま、私はあんな傲慢女がどうなってもいいんだけど、ピートが行くっていうから来たワケ〜」

「友情ジャノー!」

「令子ちゃんは〜、私の友達だから〜助けるのは当たり前よ〜」

次々と、美智恵を励ますかのように声を掛ける、ピート、エミ、タイガー、冥子。
その言葉に少し感動する美知恵。

「みんな・・・」

「さ、それでは令子クンの手助けを頑張ろうか」

唐巣がみんなの気持ちを代弁するがごとく言った。

「はい!」

(令子・・・今行くわよ!!)

美智恵達を乗せたマイクロバスがスピードを上げた。

  



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


今にも破壊しそうな結界の中、美神を緊張の面持ちで見つける横島とおキヌ。

「二人とも少し下がってなさい」

そんな二人に美神は声をかける。その指示に従い美神から離れる二人。
それを確認する美神はギュっと手に握られた文珠にキーワードをイメージしていく!

キィィンと高い音を鳴らしながら輝きを増す文珠に文字が浮かぶ・・・









『雷』







と。それと同時に美神が雷光に包まれ眩く光る。しだに美神周りの景色がぐにゃりの歪んでいく。
時空震・・・時間移動という美神家の特殊能力発動の前兆・・・だが、おキヌが美神の表情を見る限り
時間移動をしようとしているのではないと感じられた。

(み、美神さんもしかして・・・・・・)

おキヌの中である推測が立てられる。美神のやろうとしていること・・・
それは、かつて美神の母、美智恵がアシュタロス事件の時に見せた・・・

「おキヌちゃん!まさか美神さんは!?」

「はい!多分・・・」

きっと横島さんも自分と同じ事を思いついたのだろうと、おキヌは思い力強く返事をするが・・・

「やっぱり────────!!?時間移動して俺らを見捨てる気なんやぁぁぁぁーーーっ!!(泣)」

横島の情けない叫びに、ガクっとコケるおキヌ

「あんたと一緒にすんな────────っ!!」

ガンっと美神の投げたヒールが横島の額にヒットする。
美神は「ったく!」と一言囁くと再び精神を集中させる。

(くっ!霊力を全体に均等に!時空震を起こさないように制御・・・!
・・・ママに出来て私に出来ないことなんてない!!)

バチバチバチバチっと激しい放電が続く。するとしだいに歪んでいた景色が正常な姿へと戻っていく

『何をするかは知らないけど・・・』

メドーサが矛を天にむけ構え。
そして一気に振り下ろした!

『死ねえぇぇ!美神令子ぉぉぉぉ!!!』



バアアアアアアアアアン!!



けたたましい音と共に結界が破壊される。


「「美神さ────────んっ!!」」

美神に襲い掛かる矛が横島達にはまるでスローモーションのように見えた。
矛が美神を貫く瞬間に目をつむるおキヌ

「み、美神さん」

かすかに聞こえる横島の声におキヌはゆっくりと目を開けた。
そして目に入った光景・・・・・それは






その11(B)に続く

──────────────────────────────────────────────────────
あとがき

今晩は、一日幼稚園児の子守りでグロッキーのユタです(笑)
その11はなかなか書き上げれなかったと思ってたら、何かスラスラと出来てしまいした、しかも油がのり過ぎて長くなってしまったのでまた二つに分けます、すいません(汗)票のほうは(B)のほうへお願いします

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