ザ・グレート・展開予測ショー

初恋・・?129


投稿者名:hazuki
投稿日時:(02/ 6/ 8)

歪み―
その言葉にぴくりと美神の眉が吊りあがる。
青年が何をいいたいのか美神にはわかっていた。
だがあえて口には出さずにそっとゆうこを見る。
ゆうこは、そんな青年の口調に反してそれこそ―これでもかっというくらいの笑顔で
「当たり前でしょ」
と言う。
「そおゆうとは想ってたけど―事態は、深刻だということもわかるだろう君のことだから」
口調を戻し、青年。
まっすぐにむけられる視線は強い。
責めるよな光はないが、どこか非難めいた―というか哀しそうなものがある。
するとゆうこのほうがすこしだけ気まずそうに、目を伏せ―そしていった。
彼女にしては珍しい―というかほとんど見られないことである。
そして意を決したように―顔を上げていう
「だけど、それでも私はそうしたいって想ったの。もしこの感情を無視したらもう私は私じゃなくなる―そしたら―私が私でいなくなってまで無事でいたいとは想わないの―。迷惑や、心配ばっかりかけて悪いけど―うん。私のままじゃないと貴方も嫌でしょう?」
その瞳にはまぎれもない強い意思とそして若干の謝罪といったようなものが含まれている
そんな瞳で見られてはもう降参するしかない。
青年は両手を上げ―笑った。
「ま、枷はとれたんだし、一応はいいけど―でも、歪みがもう固定化されてるね」
すっと目を眇め青年。
「このままだと途中で入れ物がついてこれなくなる」
「―うん。」
「―わかってるかい?」
ものすごく不安そうに青年
「―わかってる」
そんな様子にゆうこはなんだかなあと笑う。
「―どうすればいいのかも―ちゃんとわかってる」
なっちゃんには悪いとはおもうんだけどねえ
といささか自嘲気味にゆうこ
「まあなっちゃんには悪いけど、はにーの巻き添えをくらったということで」
一方青年は平気なものである。
つづく

今までの コメント:
[ 前の展開予想へ ] [ 次の展開予想へ ] [ 戻る ]

管理運営:GTY有志
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa