「謎(2)」 inMISTERジパング
投稿者名:みっちー
投稿日時:(02/ 4/29)
◆謎(2)◆
「お2人さん、随分仲良く何話してんのかな〜と思ったら…また無駄なコト考えてんだな〜。」
五右衛門はくっくっくっと笑った。
その笑い方は、いかにも楽しげで、馴染みやすく、周りの人の好感を誘う。
こうしていると、とても金で動く忍者だとは思えない。
藤吉郎は、しばらく五右衛門に見とれていた…が、ふと思った。
(えっと…今、五右衛門サラッと『無駄なコト』って言わなかったったっけ??
…ってことは、やっぱり話の内容全部聞かれてたんだぁぁッッ!!
しかもさりげに自分には弱点なんて無いみたいな発言しちゃってるしッッッ!!!??)
藤吉郎はそっと信長を盗み見た。
…案の定、その顔は怒りに満ちている。
何がここまで信長を駆り立てているのかは分からないが、この状況がマズイことだけは分かる。
「と、殿…ッッ」
慌てて声をかけたが、信長に『テメエは黙ってろ』という目で睨まれ、すごんだ。
「…おい、ボケスッパ。俺はテメエには色々と借りがある。」
「そりゃどーもvv」
信長から、ビキッ!!という音が聞こえた…ような気がした。
今すぐここから逃げ出したいという思いが、藤吉郎を包む。
「…だから俺はテメエに、借りを返さなきゃいけねぇワケだ。」
「ふ〜ん?それで?」
「だから俺はテメエの弱点を見つけようと思った。」
「で、ど〜だったよ?」
「…どうも思いあたらねえ。せいぜい金ぐらいだ。」
「…でもまさか本気で金が俺の弱点だとは思ってねえんだろ?」
「ああ。テメエも所詮人間だからな。金だけでどーにかなるワケがねえ。」
「…じゃあ、結局弱点とか分かんねえワケ?」
「そうだ」
「…アンタってホントバカ殿だよな〜♪(アッサリ)」
ブチィッッッッ!!!!!
「…テメエにだけは言われたくねぇなッッ、ボケスッパッッッ!!!」
信長がついに大声をあげる。
藤吉郎がその声にはじかれたみたいに止めに入る。
「うぁああああッッ、殿ッッ!!落ち着いてッッッ!!!(泣)」
「うるっせえサルッッ!!テメエは黙ってろッッ!!」
ボカッッ!!!
…あえなく撃沈。(笑)
「八つ当たりはオトナ気ねえぜ〜、信長サマ?」
相変わらず笑いながら、五右衛門が言う。
…おそらく、信長の怒りを真正面から受けても平気なのは、この忍者だけだろう。
こんな状況にもかかわらず、その表情からは笑みが消えない。
「…こーなったらハッキリ決着つけてやる!!来い、ボケスッパッッ!!」
信長がちゃきっと刀を構える。
その様子を見て、ポリポリと頭をかきつつ、困ったように笑いながら、五右衛門がサラリと言う。
「いいけどさー、アンタ、また俺に借りが出来ちまうんでないかい?」
ギンッ!!と、刀の交わる音が辺りに響く。
…そして、それを必死で止めようと泣き叫ぶ、哀れな少年の声も聞こえる。
…ああ、やっぱり、このメンバーは最強かもしれない。(笑)
…え?「五右衛門の弱点は?」って?
それは誰にも分からないのですよ(笑)
だからこのお話のタイトルは「謎」なんです。
(おわり)
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「えッッ、終わっちゃったよッッッ!!!???何この話ッッッ!!??」
…そう思った正直な貴方、そして最後まで読んでくださった貴方は、続きを書いてくださいッッvvよろしくお願い申し上げますッ♪
(…う〜ん、私死んだほうがいいな(笑)\(゜ロ\)(/ロ゜)/
今までの
コメント:
- う〜ん、あらためて読んでみると、とことん内容薄い話やなぁ(笑)
五右衛門の弱点って、一体何なんでしょうね??釜とか熱湯かな?(誤)
どなたか続き書いてくれると、ホント有難いんですが…(無理)
苦情、非難、文句受付はこちらまで→ m(__)m (←誰?) (みっちー)
- や、やられた……
この魚高ァーー! 生まれてこの方、初めて予想もつかない展開というものを味わったッ!!
つーか、続き書ける人、居るんですか、コレ? (魚高)
- ↑私も同様に全くの予想外な展開でしたね(笑)。敢えて「謎」を「謎」のままにするのも一計かもしれません。しかし逆にあの殆ど超人的な働きをする五右衛門が椎名作品らしいヘンな弱点がひとつあっても面白そうですよね(またも笑)。 (kitchensink)
- ↑例えばカエルに弱いとか?(←作品違ッ)
茫漠たる行間、寂寥たる間のとり方が絶みょ………ちょっとやりすぎ…カナ?
あ、もしかして、あの行間に私達が展開を書き込むわけですね?(←長すぎるッ!)
ヘンな見栄を張らずに正直に「分からない」と答えつつも納得は行かずに不機嫌な殿と、あくまでもそんな殿の様子を見て喜ぶ五右衛門の対比がいかにもな感じですね。
難しい五右衛門のキャラクター(とセリフ)が巧く表現されていたと思います。
(斑駒@カエルはいいな〜♪カエルはいいな〜♪♪)
- サル「あっ!?」
割って入る事も、声をかけて止める事も出来ずに、ただオロオロするだけだった藤吉郎が、突然声をあげた。
信長「あんッ!? どうしたッ!?」
五右衛門「た〜いしょっ、よそ見なんてしてて、い〜のかな〜?」
信長「クッ!?」
二人の鼻先で刃が激しく交差し、火花を上げる。
サル「ご、五右衛門の弱いものが分かりましたッ!」
火花にビビりながら、サルが答える。
信長&五右衛門「「なにィッ!?」」
これには二人、手を止めてサルを振り向く。
信長「でッ!? 何なんだッ!? オラッ、もったいぶってねーで早く言えッ!!」
五右衛門「ひょっとして俺達の手を止めるために、あるはずも無い事を口走ったんじゃね―だろーな?」
詰め寄る二人を等分に見渡して、サルがおもむろに口を開く。 (斑駒)
- サル「五右衛門が殿と関わってるのは“面白そうだから”って言う理由からだったじゃないですか?」
これには二人、ただ顔を見合すのみ。信長の顔は険しく、五右衛門は苦笑いだったが。
サル「そこが金以外の狙い目なんですよ。つまり五右衛門は―――」
二人、自然と体を乗り出す。
サル「―――退屈に弱いッ!!」
二人、自然とバランスを崩して、その場にコケる。
サル「ねッ!? きっとそうですよッ! いやー。捜してみれば、案外と在るもんですねー!」
一人、サルだけ舞い上がっているが、二人は倒れた姿勢のまま、顔を見合わせ、同時に溜息をつく。 (斑駒)
- 信長「で……サル……」
五右衛門「……その弱点を、どー衝こうってゆーんだ?」
サル「え………?」
一人、呆然と立ち竦むサルをよそに、二人はのろのろと立ち上がる。
信長「さて……と。妙な水を注されちまったが……」
五右衛門「……さっきの続きと、しゃれこもうぜッ!」
頭を抱えて考え込むサルの目の前で、再び刃が目まぐるしく交わされる。
どうやらここに居る限り、五右衛門が自分の弱点に苦しむ事はなさそうである。
……ってな感じは如何でしょう。『ジパング』の方は単行本を持っていないので連載時に読んだ記憶で書いてみたのですが……どっかおかしくないですかね? (斑駒)
- ↑すげえっ巧いよおおっ班駒さんっかなりすごっ!!!
その文才くださいっ!!!!
面白いなあっはっもちろんみっちーさんのもいい感じでしたよっ!! (hazuki)
- ↑×2 『どっきゅーんッッッ!!!』(心臓に命中)
斑駒さんに惚れたーーーーーーーーーーッッ!!!!!(感涙)
お願いですその文才でジパング書いてくださいッッッ!!!(ドキドキ最高潮)
あああああ〜ッッ五右衛門かっこいいいいいーーーーッッッ!!!!(叫び)
ぜえはあぜえはあ…(荒呼吸)
コメントくださったみなさんも、大変有難うございますッッ愛してますよッッ!!(感涙)
そしてみなさんの新作品も楽しみにしておりますッッ!!!! (みっちー)
- 結局、彼と信長の勝負は決着を見なかった。
籐吉郎が二人の激突を何とかして止めようとした際、苛立った信長の振りまわした、やつあたり気味な一撃が小柄な籐吉郎の後頭部をジャストミート。幸いにして当たったのが峰の方だったから良かったものの、鍛鉄の長物で殴られた籐吉郎はそのまま昏倒。内心焦りまくった信長、サルの身体を引っ担いで医者を探しに行ってしまった。
かくしてここに、ポツンと放って置かれた男がひとり。
「ったく、分かっちゃいねぇよな…」
嘆息する。その吐く息に、様々なものを含めて。
彼は何者にも縛られない。
情にも、恩にも、義にも、欲にも。
ただひたすら自由であり続ける。それが、彼の本質だった。――そう、「だった」のだ。 (黒犬)
- 「なのによぉ…」
気がつけば、すっかり囚われていた。あの二人に。
信長に、でもなく。籐吉郎に、でもなく。
あの、二人に。
拘りはいつか執着となり、執着は死を招く。それが、彼の生きる世界だ。
分かっている。分かっているのだが――
「面白すぎるんだよなぁ、あいつらはよぉ」
見届けたくなってしまったのだ。
あの二人が、何処までやれるのか。
あの二人が、何処まで行けるのか。
「このオレ様が、ザマぁねえや」
自嘲する……晴やかな顔で。後悔の一片も無い表情で。笑いながら。 (黒犬)
- 「しっかし、やっぱ解ってねぇよな、あいつら」
これが。彼ら二人から眼を離せない、この気持ちが。
そのために、命さえも賭してしまいそうなこの沸き立つ感情こそが。
そして、それを呼び覚ます彼ら二人こそが。
「オレ様の……弱点だってのによ…」
誰にも聞かれる事の無い言の葉を小さく零しながら、五右衛門は「にやり」と大きな笑みを浮かべた。 (黒犬)
- おもしろすぎです!!特に最後らへんのだから謎というところに納得してしまいました。(笑い)
みっちーさんの作品は本当におもしろいですね。 (3A)
- 最強!ホントその通りですね♪
殿がきかん坊みたいで可愛いです♪ (猫姫)
- うあああああ…ッッ!!!(感激のあまり言葉が出ない)
黒犬さぁぁんッッ!!!なんて素晴らしい作品なんでしょーかああッッ!!!!
焦ってる信長様と五右衛門の言葉が最高にいいですッッ!!(笑)
はぁ〜、たまりませんね!!!みなさん最高ですよッッ!!!(笑)
3Aさん・猫姫さんもコメント大変有難うございました愛してますよッッ!!!(笑)
みなさんの新作品も楽しみにしてますよッッ!!! (みっちー)
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