ザ・グレート・展開予測ショー

モンスタースイーパー (その5−4)


投稿者名:TAITAN
投稿日時:(03/ 1/12)

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モンスタースイーパー (その5−4)


シロの叫び声から1時間。
「ひぐっ、ひぐっ・・・。」
シクシク泣きながら、シロが帰ってきた。
「ど、どうしたんだ、シロ!?」
横島クンは、泣いているシロを見て、驚いた。
「うぇ〜ん!!恐かったでござるよ〜!!」
ガバッ!!
そう言って、シロは横島クンに抱きついた。
「うわ!!いきなり何するんじゃい!!」
「皮がぁ!!拙者の抜け殻がぁ!!」
訳の分からない言葉を連発するシロ。
一体、何を見たというの?


「さてと、第3の試練を始めましょうか。」
フレイは、笑顔で言った。
こっちから見ると、不気味に感じてしまうんだけどね・・・。
「さて、誰を出します?」
「そーねぇ・・・・・。横島クン、頼んだわよ。」
「えぇ!?お、俺っスか?」
横島クンは、自分を指差しながら、驚いた。
「よろしい。では、遺書を書いてください。」
ニヤリッ
「ん?フレイさま、今笑ってなかった?」
「え?気のせいですよv」
ニコリと笑うフレイ。
・・・・・・怪しい。


遺書を書き終え、横島クンは、魔法陣の中に入る。
「さてと・・・・。それでは、第3の試練です。ヴィーネ!!」
フレイが、指をパチンッと鳴らす。
すると、ローブを身にまとった、横島クン好みの美女が現れた。
自分で言うのも何だかと思うけど・・・・。
「ねーちゃん!!」
有無を言わさず、横島クンは、ヴィーネに抱きついた。
「あぁ!!」
怒りの叫びをあげるシロ。
「フフッ。イイコねぇ、ぼうや・・・・・。」
妖艶の笑みを浮かべるヴィーネ。

「「「あっ!!」」」

私とおキヌちゃんとシロがそう叫んだとき、ヴィーネは、横島クンにキスをしていた。
「フフッ。おいしかったわ、ぼうや・・・・。」
ブォンッ!!
「へっ?」
ヴィーネは、横島クンの腕を掴み、投げ捨てた。
唖然としていた横島クンは、そのまま、地面に体をぶつけた。
「てて・・・・。」
「フフッ・・・。」
笑うヴィーネ。彼女は、自分の右手から、何かを出した。
「!! 霊波刀!?」
私は驚いた。ヴィーネの右手には、霊波刀が出来ていたのだ。
それを、横島クン目掛けて振り下ろす。
「・・・・・・!!」
突然、横島クンは驚愕し、何とか、ヴィーネの攻撃を避けた。
「何やってんのよ、横島!!」
怒る私に、横島クンは答えた。
「で、出ないんスよ!!霊波刀が!!サイキックソーサーが!!」
「何ですって!?」
キュインッ!!
「!! 文殊!?」
ヴィーネは、左手から、ビー玉サイズの文殊を出した。
ヴィーネは、それに念を込め、横島クンに投げつける。
チュドーーーーン!!
「でーーーーーーーーー!?」
巨大な爆発が、魔法陣の中だけで起こる。
どうやら、魔法陣の外にいる者には、影響が無いみたい。
「横島クン!!お得意の煩悩を使いなさいよ!!」
「ぼ、煩悩!?そうか!!」
目を閉じて、妄想を始める横島クン。
しかし、横島クンは、再び驚愕した。
「だ、ダメっス!!妄想が!!煩悩パワーが出ないっス!!」
「!! どういうことよ!?」
「美神さんの裸を想像しても、ボカシが全身にかかっていて、全然分からないんっス!!」
「!!」
「他の人も想像したんスけど、ダメっス!!想像出来ないっス!!」
信じられなかった。
煩悩の固まりだった横島クンが、煩悩パワーを出せないなんて。
・・・・・・・。
「そ、そうか!!」
私は分かった。あのヴィーネが、何故横島クンにキスしたのかを。
「横島クン!!アンタ、その女にキスされたでしょう!?」
「え、えぇ・・・。」
「キスされた瞬間に、アンタの煩悩が吸われてしまったのよ!!」
「えぇっ!?」
「アンタの霊力、つまり、この世界で言うと魔力の源である煩悩が、そのヴィーネに吸われてしまったのよ!!今のアンタは、タダの人間よ!!」
「ま、マジっスか!?どうすればいいんスか!?」
「逃げるしかないでしょう!!」
「そ、そんなーーーーー!!」
その時だった。
文殊で作ったと思われる、巨大な棒が、横島クンの腹に命中したのは。
「ぶっ!!」
吹き飛ぶ横島クン。
何とか起き上がったものの、意識は朦朧としていた。
「横島クン!!」
「横島さん!!」
「先生!!」
「横島!!」
私たちは、同時に叫んだ。


横島は、暗い空間の中にいた。
「こ、ここは・・・・?」
横島は、首を左右に振り、辺りを見回す。
すると、突如、映像が映し出される。

「事務所前にとりあえず一枚っと!あとは求人情報誌にでも・・・・。」
「・・・!!一生ついていきます、おねーさま!!」
「わぁぁっ!!なにすんのよ、変質者!!」
バキッ!!
「ぶっ!!」

ガスガスガスッ!!
『お願いします!!お願いします!!しかたないです!!私のために死んでください!!』
ムクッ
「わー、ねーちゃんやーーーーー!!」
『キャーーーーーーーッ!!』

「横島先生ーーーー!!美神どのーーーー!!」
「よぉー。元気にして・・・・たか?」
ガバッ!!
「会いたかったでござるよーーー!!」
「やめんかーーーーー!!」

ガブッ!!
「よかった。仲良くなるきっかけが見つかりましたね。」
「わはははは、所詮は動物!!ちょろいもんだ!!」
『な、なめるんじゃないわよ!!このままじゃ妖力がなくなるから、あえて食べてやっただけなんだから!!人間なんて、大嫌いだっ!!』
「ば、化けた!?」

「な、何だ!?」
美神、おキヌ、シロ、タマモの順に、昔の映像が流れ、それを驚きながら見ていた。
そして、ある映像が流された。
「潜在能力だけ・・・・?そ、そうか!!」
横島は立ち上がり、右手を前に出し、目を閉じた。
「煩悩が無くても、潜在能力は発揮できるはず・・・・。」
・・・・心を無に・・・・
ギュインッ!!
「!! ハンズ・オブ・グローリー!!」
横島の右手から現れたハンズ・オブ・グローリー。
それは、徐々に剣の形になる。
そして、1本の剣になった。
その剣が、横島の右手に収まる。
「こ、これは・・・・・・・?」
横島は混乱した。しかし、すぐに立ち直り、言った。
「・・・・これは剣だ。そうソード・オブ・グローリー(栄光の剣)だ!!」
そう言った瞬間、横島の前に、ヴィーネが現れる。
「!!」
横島は、栄光の剣を振り下ろした。

ザシュッ!!
「キャーーーーーーーーーー!!」
「!!」
私は驚いた。
横島クンの前に、突如として剣が現れ、それで、ヴィーネを斬り捨てたのだ。
消滅するヴィーネ。
それと同時に、倒れる横島クン。
「横島クン!!」
私は、横島クンに駆け寄る。
「う〜ん、美神さぁ〜んv」
そう呟きながら、横島クンは、私の胸に寄りかかってきた。
「死ねっ!」
バキッ!!
肘打ちを喰らい、地面に顔をめり込ませる横島クン。
けど・・・・。この剣、何で、横島クンの前に現れたのかしら?

・・・・第3の試練クリア、私たちは、次の試練に進む。

続く・・・・。

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