未来掲示 別編 ラプラスの語り 27
投稿者名:トンプソン
投稿日時:(02/10/14)
其処は一筋の陽光も蛍光灯も無い薄ぐらい部屋である。ある特殊な牢屋だ。
貴方はどうしてもその鬱蒼とした部屋の奥に行かねばならなかった。
=悪魔の檻に入るとは=
悪魔ラプラス確実に未来を映し出す能力を持つ。
待ちなって、未来ってのは無限の可能性がある。それと同等の数の俺がいる訳だがな。
それでも聞きたいのなら、俺が知っている未来を語ろうじゃないか。そう忠告を一つ。
死んだフリぐらい、出来るだろ?
さる山奥でエミと美神、そのた大勢はゴルフ場のラウンジで休憩中さ。
実はねオキヌちゃんがゴルフにはまってね。珍しくダダをこねて実現てな。
特にエミは一度ゴルフ場建設関連の仕事を美神から奪っている。リベンジ意識もあるかもね。
だがしっかりしてるよ。あの女は。
「あっ。キャディーはこちらで用意いたしますから結構ですわ」
だとよ。
誰がキャディーかって今更説明の必要があるかい?
でだ、会員の皆様とキャディーは別室になっちまうシステムでな。
横島はゴルフ場側が用意した弁当で、美人の皆様はラウンジってワケだ。
「まっ。いいか飯をくわしてもらえるだけ・・」
と最初は一人だったのが、他のキャディー連中も戻ってきたら、だ。
「あらっ?あんたは横島さん!」
と驚きを声に表したキャディーさんは誰だと思う?横島も意外だったろぜ。
「みぃさん!」
秋の心地よい一陣の風が昔の恋愛映画のシーンそのもを思い浮かべるぜ。
話を総合するとな。ゴルフ場反対の立場をとっていた母子もエミの説得で
ゴルフ場で働かせてもらえる事になったらしくてな。
それに最近は環境にも優しいゴルフ場だってンで母子の健康面もむしろ向上したってンだ。
人生どう転ぶか判らないよな。いや猫生か。
「どうですか?けいも合いたがっています。どうか我が家へ」
なんて猫でも未亡人に言われりゃクラクラ来ちまうわなぁ。
だからエミVs美神の死闘が終わった後、もう一言も口を聞けない二人だったから、
抜け出せたんだろうけどね。横島もさ。幸運?にもな。
さて、我が家なんていうから以前の昔ながらの家かと思ったのが大間違いでね。
「えっ?こ。ここがみぃさんの家ですか?」
そらそうだろう。立派なマンションの一室なんだぜ。
チャイムを押すと中からけい坊やが出てくるんだ。
「おかえりーママ。あれっ?お連れさん・・・!!」
びっくりするのも当然のけいだがね。家の奥にある物のほうが驚きだぜ。
いままで遊んでいたのかね。大きなテレビ画面にゃゲームがポーズされてるぜ。
PS2が繋がれていてよ。タイトルは・・むすこいじりたぁ、現代っ子だねぇ。
て、むすこいじりってどーゆーゲームなんだい?
時間的に食事になるわけだ。
「・・大丈夫なんだろーな」
なんちゅー心配も何処吹く風よ。横島好物の鳥のから揚げだったからな。
こいつなら人間でも食える。若干薄味なのがきにかかるやもしらんがな。
「あら。そうですか?横島さん。私にはコレでも濃く感じてしまってー」
子供はともかく母親のほうはささやかな幸せってなワケでワインを飲んでるンだ。
本当にこいつ等猫なのか?
何時もは二人でも楽しい食卓に楽しい男の子が一人まじってるんだ。談笑も多くなるさ。
「そういや、けい君はいろいろ持ってるよねー。ゲームとかさ」
「うん!でもね。ボクはもうひとつ欲しいものがあるんだー」
横島よりもずっとブルジョワな生活をしてる癖に何をといっちゃいそうだがね。
「ボク、妹か弟が欲しいよぉ、お兄ちゃん」
みぃさんが飲んでいたワインを拭きこぼしそうになるのも無理はないし、
横島も腰が浮くのは当然かもしらんよな。
「すいません。この子ったら食事中にヘンな事を言って・・・ヒック」
そういったのは漸くけいが寝込んだ後リビングの事でねぇ、
食事の後も横島を離さないたらありゃしない、
「今ボクはこういう学校にいっててねー、こんど運動会でさー」
「そうだ、コレ見てよお兄ちゃんに直してもらった竹とんぼ!」
「うーん。高校生ってそんな勉強してるんだー」
およそ他愛ごともない会話だが、精一杯のもてなしなんだろうぜ。
坊やにとってはな。
そんな二人を見ていた母親のみぃもまんざらではなさそうだったぜ。
「はは、こちらも長丁場しちゃって、・・あっ!」
と時計を見ると終電がでちまったとかざーとらしく驚いてるじゃねーか。
「はは、しょうがありませんわね。横島さん、今夜は泊まっていらっしゃいな」
なんて言葉が酔いが混じって色っぽくなってるじゃねーかよ。
「はっ。はー。じゃあお言葉に甘えて・・」
と、シャワーにはいるンだが、鍵がついてなくてね。
横島が入った後みぃさんも脱衣所に向かってね。
シャワーの水音に会話のほとんどがかき消されてるから良くわからないがね。
「構わないわ、私は連れ合いをもう無くしてるのですから」
横島の理性が吹っ飛ぶ状況もしょうがないちゃ、しょうがないかもな。
ほうほうの体って東京に一度は帰った横島だが、以前の元気は何処吹く風か。
ゴルフ場においてきちまったのかもね。一線を越えたからさ。
たとい、化け猫相手でもな。
でだ。数ヵ月後、珍しく新聞を読んでいた横島が大声を出したのも無理は無い。
『女性ゴルファーオカモト氏の新キャディー、大活躍』
って記事なんだけどな。みぃさんに二人の子供がいるワケだ。
一人は知っての通りでね。あとの一人は女の子、赤ちゃんさ。
「・・・うわっ!」
「横島さんに似ている・・」
ってオキヌちゃんの一言が正に的中よ。
「みぃさん!」
ってとるものもとらず走る横島を追えるオキヌちゃんじゃない。
まして美神は茫然自失よ。
「裏切られたの??」
それとも遅かったの?と口の動きだけはこの俺も見て取れた。
どちらも正解であり、間違いでもあるがね。
新聞に載ったその日の夜だった。
「あらっ?お客様?」
と扉を開けたみぃさんの目の前には覚悟を決めた横島がいたのさ。
年齢的には男の子だがね。その覚悟は一人前の男だったのさ。
だからこそだ。その辺の夜店で買ったであろう玩具の指輪が真実を帯びるのさ。
「馬鹿、化け物と一緒になってくれるなんて・・なんて」
かすれ声から泣き声になっちまってね。
「んー?ママどーしたの?」
と寝ぼけ眼のけいも驚くこと仕切りだな」
「お兄ちゃん!!!」
そういわれてな。
「いや。お兄ちゃんじゃなくて、これからはお父さんだぜ」
だとよ。
−くくくく、忠告したはずだぞ、死んだフリぐらい、出来るか?と-
貴方は何者かに囲まれている気配を察知した。
暗くて当初はわからないがソレが獰猛な動物である事が咆哮で判った。
何故このようなところにいるかは判らないが、本当は獰猛な付き物が付いた故、バチカンの判断か。
助けてくれと懇願する貴方にラプラスは一言。
=あぁ、熊の檻に入るとは=
今までの
コメント:
- 久々に目がさえちまったぜ。
あと三人、犠牲者を語ってやる。
だがな。一度やった奴はやる気がしねーな。新しい奴をリクエストしたら、
やってやるぜ。
ちなみにだ。
オキヌ シロ ルシオラ 小竜姫 ひのめ メドぅーサ 小鳩 鈴女 マリア 織姫
白麗 魔鈴 ハーピー 神無 タマモ 机の愛子 エミ ヒャクメ キャラット
美智恵
冥子 緑先生 パピ グーラー 早苗 ワルキューレ
は終わってるぜ。
(ラプラス)
- え〜っと、新幹線のツクモガミはどうでしょう?(笑←ウソです、スイマセン) まあ有り得なくも無い展開だと思いますので賛成です。子供が出来た以上はちゃんと責任を取ろうとする辺り、妙に律儀な点が横島クン「らしい」ですね。意外に反応が淡白だったおキヌちゃん&令子でしたが(令子は固まってただけかもしれませんが)、これもケイとその新しい妹を気にかけた結果なのでしょう。素直に楽しめました! 投稿お疲れ様です♪ (kitchensink)
- 面白かったっす。ラプラス視点で話が進むのも新鮮でしたが、まさかミイとは…。 (運値)
- らぷらすっ!!!!!うわっうれしーつーからぶっ♪
ああ嬉しいよおお(それだけかい自分 (hazuki)
- 意外と潔いぞ、横島(笑)
再会と一夜の逢瀬。女の健気さと男の決意。ドラマティックな展開に、美神の言葉にならない後悔の呟きがキラリと光っていますね。
流石はトンプソンさん。いぶし銀の貫禄を感じる作品です。 (黒犬)
- VESPA. I want her write her please!
MARI and also YUMI can you? (T.I)
- いや〜面白かったっす♪
リクエストも受け付けつけてくれるんですか・・・え〜と・・・!?・・・織姫!!(轟爆)
どっちの織姫か分からないけど、リクエスト表の中で飛びぬけるてるなぁ(笑) (ユタ)
- 了解!べスパと・・。星の織姫ね。
それに、新幹線かー。
なんとか。やってみまっしょ。 (トンプソン)
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