ザ・グレート・展開予測ショー

交差そのろく。


投稿者名:hazuki
投稿日時:(02/ 4/26)

―そして本日二回目とばかりに倒れこんだ横島をはあっと―それこそ仕方ないなあとでもいいたげにおきぬが近づき、そして手当て(ヒーリング)をする。
「せ、っせんせー大丈夫でござるか?」
と心配している割に美神に邪魔にならないようにシロ。
「大丈夫でしょ?」
と冷静にというか冷淡にタマモ。
と、いうかこの程度でどうにかなってたらそっちのほうが変である。

藤吉郎は、なにやら異常に迫力のある美人を目の前にしてなにかこう、得たいのしれない重圧を感じていた。
それは―巧く言葉にするのは難しいが、自分の主君―殿や、濃姫と似ている。
(よ、よーするにこのひとも、生きる理不尽なんだろーか)
生きる理不尽…えらいいわれようだが、その意見は的をついていると言えよう。
するとその美人はがしがしっといやそーに髪をかきまわし、ため息をつき―
なんでこんなときに限ってトラブルにぶち当たるのよ―とつぶやいた上で
「―とまず聞きたいんだけど、貴方トキヨミの一族?」
と、その美人こと、美神は言った。
その言葉には、逃れ様もない力がこめられている。
だがまあ、この手の人間に慣れてしまっている(哀しいことに)藤吉郎は、とくに気負った様子もなく
「トキヨミ―ああ、さっきの―横島殿もいってましたけど―俺はトキヨミじゃないですよ…多分はぐれた―友達がトキヨミの末裔だとは思いますけど」
と顎を触りながら思案顔で答えた。
―俺はたんなる一般人ですよ
といい藤吉朗は笑う。
だが、その答えに、美神はうーんと唸りそしてじっとなにかみつめる―というよりは観察するかのように藤吉郎を見て―
「いや、―なんか違う」
と言った。
「へっ?」
と藤吉郎。
「なんか『ずれ』がある―独特っていっていいかわからないけど―これは霊能力じゃない、かといって魔法といった類でもない―だけどちからを感じるの」
とつとつと自分の感覚に言葉を照らし合わせるかのように美神。
「ちから…ですか?」
まったくわからないであろう藤吉郎は首をかしげる。
「そう―なにか、得たいのしれない―もしかしたらまだ表面化してないのかもしれない…だけど、少なくともアンタは私や―ママやいま『此処』にいるトキヨミと同じ『ずれ』がある―時間移動の能力をもしくは『見る』ことをできる―力の持ち主だと少なくとも私は感じるわ」
瞳を覗き込み美神。
「そ、そうですか?」
なにやら自分がおかしいものに感じたのだろう。
藤吉朗は―困惑したかのようにしきりと首を傾げる。
美神は、そんな様子をみて
「ま、私だけじゃなくてママにも合ってみないとわからないだけど―ね」
といいながら肩をすくめる
「まだ子供だから―不安定かもしれないし」
「ちょっと待ってください」
「何?」
―と、藤吉朗が腕を上げすっとぷと言うように、手のひらをばっとあげ―
「俺少なくとも18くらいですけど?」
と言った。
一瞬の空白そして
「「「「えええええええええええええええええ!!!!!!」」」」
絶叫が、菜の花畑に響きわたった。
「ちょっとまつでござるっ!!!てっきり拙者と同じくらいかとっ!!」
「―なにっ下手すりゃ真友くんと同じ年と言われても納得できるわ!!詐欺だわ人間であの外見はっ!!」
「―わたしより年上?」
「………どっからどーみても、中学生―にしか見えねえぞ」
「……二つしかかわらない……」
―えらい言われようだ。
つづく

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