エルドラド
投稿者名:弥三郎
投稿日時:(03/ 1/18)
今日は特別な日。
横島にとって非常に大切な日であった。
当本人の横島は緊張していた。
そこにおキヌちゃんがやってきた。
キヌ「…横島さん、かっこいいですよ。」
彼のタキシード姿を見て、おキヌちゃんは思わずつぶやいてしまった。
彼女のその一言で緊張が解けたのか、
横島「ありがとうおキヌちゃん。おキヌちゃんもそのドレス似合ってる。」
キヌ「ありがとうございます。‥‥‥」
おキヌちゃんは何やら言いたげである。
それを察したのか横島は
横島「‥‥ごめんね、おキヌちゃん、迷惑かけちゃって。自分がはっきりしないか
ら‥‥‥」
キヌ「いいえ、横島さん。そんなことないですよ。私のことは気にしないで下さ い。彼女と幸せになることだけを考えてくださいね。」
自分のことをふった男に対してなんとも気丈な女の子だろうか。
ここまではっきりと宣言できる女の子は、今の世の中そう簡単に見つからない。
横島はおキヌちゃんの言葉にただ感謝するのみだった。
???「せんせー!!なぜ、なぜ!拙者をそばに置いて下さらないのでござる
か?!」
ドアを蹴破るように大声で部屋に入ってきたのはシロであった。
その後ろから頭を抱えつつ入ってきたのは
タマモ「まったく、あんた何やってるのよ、馬鹿犬」
タマモであった。
横島「まったく、しょうがない奴だなぁ。また事務所で会えるだろ?」
横島は美神事務所から独立を果たし、横島除霊事務所を立てていた。
最初独立することを美神に話そうと思ったはいいが、どんな折檻が待ち受けている
のか最初はびくびくしていた横島だったが、意外とあっさり承諾したため拍子抜け
したまま今日に至っているのだ。
しかし、たまには事務所に顔を見せることもあり、完全に繋がりを切ったわけでは
ないのだ。
シロ「そうでないでござる!なぜ相手として拙者を選ばなかったのでござるか!」
血走った目でそう横島に詰め寄るシロの形相は般若と言っても
おかしくない状態だった。
横島「あう、そんな事聞くか、お前は‥‥」
タマモ「こら、バカ犬!ヨコシマを困らせるんじゃない!」
タマモはどこから取り出したのだろうか、ハリセンでシロの頭をしたたか叩いた。
スパーン!!
いい音だ‥‥
シロ「きゃいん!拙者は狼でござる!」
タマモ「狼も犬も同じ!あんたの行動は言い訳の聞かないしつけの悪い
犬と同じよ!」
横島「タマモ、それは言いすぎだろ」
横島はいきり立っているシロといがみ合っているタマモをなだめて話し始めた。
横島「彼女とイロイロ経緯があってな。アシュタロスが暴れたときだったよなぁ。
彼女、俺のミスで死にかけたんだ。だから一生守っていこうと思ってな。
別にお前のことを嫌ったわけじゃない。‥‥う〜ん、後はなんて言ったらえ
えんやろなぁ〜。とにかく、そういうことなんだ。」
どう言葉を続けたらいいのか分からなくなった横島は最後を適当にごまかして
しまったがシロに諭すように言った。
シロはまだ不服そうであったが一応納得したみたいだ。
ピート「横島さん、時間ですよ。」
横島「おう、ピート。すぐ行く。」
丁度始まる時間のようだ。
ここは唐巣神父の教会。そう、横島は結婚する事になったのだ。
相手は?そう、ルシオラだ。
5年前のアシュタロス戦で瀕死の重症を負っていたが、懸命な横島の救命活動によ
り霊基崩壊を阻止、復元までに至りこうして今、ここにいるのだ。
結婚が決まったとき美神とひと悶着があったが、何とかそれを乗り切り、今こうし
て式場に立っているのだ。
アナウンサー役のおキヌちゃんが粛々と式を進めていき、ついに新婦入場
となった。
式場内に入ってきたルシオラの姿はなんとも言いがたく素敵なものであった。
女性陣の中からは感嘆とも言える溜息が出、男性陣はその美しさに目を見張ってい
た。ウェディングドレスは比較的シンプルではあったが、さりげない小さなアクセ
サリーがルシオラの美しさを引き立てていた。
横島は美神の事を探していた。
彼女は最初、「絶対行かない」と意地を張っていたのだ。
おキヌちゃんと美智恵が何度も説得した結果「行ってやるわ!」とえらそうに言っ
ていたもんだ。その美神がいるか少し不安だったのだ。
探したらなんと、最前列に座っているではないか!
視線が合った。
美神はウインクしてニヤリと笑った。
そして
「し・あ・わ・せ・に」
声には出さないものの横島は彼女が何を言っているのか分かった。
横島は微笑み返すと丁度祭壇に来たルシオラに顔を向けた。
神父と宣誓の言葉を復唱した後、横島はルシオラのベールを持ち上げた。
そして、祝福のとき。
ルシオラ「ヨコシマ、私のことを幸せにして?」
横島「ああ、当然だ。」
今までの
コメント:
- どうも、初投稿の弥三郎です。ルシオラーと公言したからには
書こうかと思いまして。
つたない文章ですがよろしくお願いします。
いきなりウェディングネタやってしまいましたがいかがでしたか?
なんかこっちがこそばゆくなるような‥‥ (弥三郎)
- あ、ちなみに題名のエルドラドはあんまり意味ないです。
実言うとTHE ALFEEから引っ張ってきています。 (弥三郎)
- わたしもルシオラーなので、すごくよかったです(感涙)
ちょっと壊れかけてるシロが気になりましたが(^_^;)
次回作も期待してます^^ (Hittar)
- 弥三郎さん、初めまして♪(ですよね? 何度かコメント欄でお名前を見た記憶がありますが←爆) こちらはkitchensink(キッチンシンク)と申します。以後よろしくお願いします♪ ルシオラが生きていると言う設定の中での結婚式と言う場面、いいですねぇ(笑)。『GS』の展開「らしく」ドタバタしながらも幸せそうな式を挙げている点が良かったです。シロやタマモ、そしておキヌちゃんに令子がそれぞれに横島クンの結婚に対して「らしい」反応を見せていますね。令子が妙にあっさりと引き下がっている気もしますが、これもきっぱりと自分の中でケジメをつけた結果だからなのでしょうか? 初投稿お疲れ様でした♪ (kitchensink)
- 横島君とルシオラの結婚式・・・かなりいいです
危うく死に別れる所を何とか乗り切り、回りの反対?意見に絶対結婚する、という考えを押し貫いて今ようやく二人が結婚する・・・こんな場面も自分は結構好きです
では次回作も書かれるのでしたら期待していますので頑張って下さいね
(ファントム)
- はじめまして。ふちこまと申します。
いかにもルシオラーらしいIF世界の中での、すてきな結婚式ですね。
特に、純粋に二人の幸せを願ったり司会を務めたりして、けなげに祝福するおキヌちゃんが印象的でした。
シロの反応はまあ、精神的な幼さもあってこんな感じかもしれませんね。『聞き分けの無い犬』という評はさすがにあんまりかと思いますが……(冥笑)
横島くんもルシオラを幸せにする決意は固いようですし、未来は明るそうですね。
唯一。素直じゃない美神さんは最前列よりは式場の隅あたりに居そうなところですが。彼女も成長したのかも……それとも、意表を突いたとか?(恐)
文章的には、セリフの前の名前表示は煩雑になるので不要な気もしました。 (斑駒)
- 皆さん、ありがとうございます!
ちゃちな私の文にコメント下さるとは嬉しい限りです。
・Hittar様
どうも、はじめまして。
おお!Hittar様もルシオラーですか!おお!同志よ!(すみません、電波入ってます)
気に入っていただいて嬉しいです。
自分でもシロ壊しすぎたかな?とちょっと考えています。
今後はどの登場人物にも程よく壊して(?!)行こうかと思います(爆)
・kitchensink様
どうも、いつもお目にかかっております。覚えてくださったのは嬉しいです。
美神さんがあっさりとしているのは何か裏があったりして‥‥(爆)
今のところこの続編を考えているんですが、そこでその理由が明らかになったりして‥‥(でも、理由が語られることはなかったりして) (弥三郎)
- ・ファントム様
どうも、はじめまして。
よかったですか、ありがとうございます。
最初は、美神さんにしばかれる寸前の横島君ごとくどういった票がくるのか?と怯えていました(笑)。
はい!書く機会があれば頑張って書きます!
・斑駒様
どうも、はじめまして。
私の中のイメージではおキヌちゃんは健気な少女と言うのがあります。
それで、アナウンサーと言う役をやらせていただきました。
シロ‥‥むごく扱いすぎましたか?シロタマコンビをどう扱おうかと考えたらこうなってしまったんです。今後気をつけますね。
そうです!横島とルシオラの未来は!!えへへ、えへへ(その後、色々妄想が飛び交う)‥‥はっ!すみません、トリップしてました(汗)
美神さんについては何か裏があると思っていただいてもいいです。
算段無しにこんな行動をとるわけがない‥‥ (弥三郎)
- 初めてのレス返し、緊張しました。
皆さんに満足の言うようなもの書いていきますので
今後ともよろしくお願いします! (弥三郎)
- おおおおぉぉ・・・・同志よ!!
ようこそ、弥三郎さん。ルシオラーの世界へ!!(挨拶)
まさに『幸せの瞬間』ですね。
幾多の障害を乗り越えてついに幸せを掴むルシオラ・・・・
これですよ!!これを見たかったのです!私は!!!!(乱)
なぬ?続編?
是非とも書いてください!!『あまあま』の方向で!! (ハルカ)
- やはり!横島といったらルシオラでしょう!この展開はすごくいい!! (GSファン)
- ・ハルカ様
おお!大御所様!
コメントありがたき幸せ(壊&狂)!!
ルシオラーの重鎮であるハルカ様にコメント頂こうとは思いませんでした。
満足のいただける作品でよかったです。
続編、なるたけ早く書き上げます。あまあま書けるかは私の技量しだいです。
頑張って行きますのでよろしくお願いします!
ハルカ様も一緒に!(拳を振り上げて!)
「称えよ!ルシオラ!!称えよ!横島とのラブコメ!!」
(元ネタ:映画ミニパト第2話、ああ、栄光の九八式!)
・GSファン様
この展開よかったですか。ありがとうございます!
そうですよね!横島にはルシオラしかいませんよね(爆)! (弥三郎)
- これだ!!これを待っていたのだ!!我々は!!ルシオラーは!!(狂)
・・・のっけからブッ壊れててすみません。初めまして、最近ルシオラーが急増しているような気がして嬉しいルシオラー、紫です。
ふふふふふ、結婚式ですか。そおですか結婚ですか。・・・さいこおおおおおです。
そーですよ!!ルシオラはこーなるべきなのですよ!!原作など(以下自主規制)
最高の展開を有り難うございます♪では。 (紫)
- ・紫様
どうどうどう、落ち着いて落ち着いて……(笑)
初めまして、紫様。
喜んでいただいてうれしいです。
原作の方も切なくて良いんですが、やっぱりこうでないとねぇ〜。
感想ありがとうございました! (弥三郎)
[ 前の展開予想へ ] [ 次の展開予想へ ]
[ 戻る ]
管理運営:GTY有志
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa