横島君が逆行するお話です。 -第3.2話-
投稿者名:目玉焼き
投稿日時:(02/10/11)
―済みません、三話を二つに分けた物の後編です。―
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「はあ、そう言う事が有るんですか。」
小竜姫と美神から説明を聞き終えた横島は、いまいち分っていないような感じでそう呟く。
「ええ、それで、横島さんもその試験を受けてみませんか?」
「・・・まあ無駄だとは思うけど、せっかく神様がそう言ってるんだし、記念のつもりで受けてみたら。」
再度小竜姫が先程と同じ質問をし、反対するのに疲れた美神がその後に続いてテキトーな台詞を吐く。
「んー・・・、だけど美神さんは仕事なんですよね、俺が出場なんかしたら邪魔になるんじゃないっすか。」
「ん?、別に私はあんたが何処でのたれ死のうと全然構わないわよ。」
「のたれ死に・・・って?、そっそんなに危ないんっすか?」
さらっと物騒な事を言ってのける美神に、横島が引くのを見て、
「大丈夫ですよ、ここ数年GS試験で死者が出たなんて話は聞いていませんし。」
小竜姫がフォローになっているのか今いち判然としない台詞を吐く。
「・・・こっ、ここ数年って?・・・。」
「ねっ、ですから横島さんも出場してみましょうよ。」
「そ、そうは言っても・・・。」
「あーっ、もう、鬱陶しいわね、この私が出ろっつてんだからあんたは黙って出れば良いのよ。」
ついさきほどまで反対していた事は既に忘却の彼方なのか、美神が横島の襟首を引っつかみながらそう叫ぶ。
「!!!!ーっ、出ますっ、出ますっ、出させて頂きますっ!。」
「・・・全く、最初っから素直にそう言えば良いのよ。」
その最初の頃反対していたのは誰なのか、・・・・・・深くは追求するまい。
「まっ、結局はあんたの駄目さ加減が衆人観衆の前でまた一つ明らかになるだけだろうけどね。」
半ば脅迫のような手口で無理やり出場を承諾させた美神が、間髪入れずにそう辛辣な意見を述べる。
「あっ、・・・あんたが出ろって言うたくせに・・・そこまで言わんでも良いでしょうに・・・。」
「・・・・・・そうだ!、横島さん、横島さんはそのバンダナ、何時も身に付けてますよね。」
ふと、何かに気づいたように小竜姫が話し掛ける。
「え?、ええ、まあ。」
美神の言い様に思いっきりへこんでいた横島だが、急に話かけられて我に帰る。そして、話し掛けた小竜姫が、
「・・・ちょっとじっとしてて下さい。」
そう言いながらその唇を横島の顔に近付けて行き、
「ちょっ!?・・・しょっ!?・・・。」
「えっ!?。」
「なっ!?。」
驚く三人を無視しながら横島の額に口付けし、何かを呟く。
「我、龍神の一族小竜姫の竜気を授けます・・・そなたの主を守り主の力となりてその敵を打ち破らん事を・・・。」
「・・・貴方のバンダナに私の神通力を授けました、貴方に何か眠っている力があればそのバンダナが力を引き出してくれるでしょう、・・・あとは、貴方次第です。」
そう言って横島から離れる。
「・・・・・・。」
一方、小竜姫にキス?された横島の脳内コンピューターはまたしても異常な速さである法則を導き出す。
小竜姫様がキスした→小竜姫様は俺のことが好き→つまりオールオッケー!!
・・・・・・。
がばっ。
「小竜姫さまぁ−−−ーーーっ」
ゴスッ。
グシャッ。
「では、後はよろしくお願いします。」
「ええ、任せて下さい。」
飛んで来る横島を肘打ちで床に叩き落した小竜姫がそう言うと、床に落ちて奇妙な痙攣をしている横島をゲシゲシ蹴りながら美神がそう答える。
「・・・メドーサ、あなたの目論見通りには行かせません。」
小竜姫がそう締めくくって出て行った後、その事務所の中では横島の断末魔の悲鳴が響き渡ったらしい。
「・・・かっ・・・かってに・・・ころすな・・・・・・ぐふっ・・・・・・。」
「ちっ、・・・まだ息があるようね。」
つづ・・・いてもいいんでしょうか?
あとがきです。
目玉焼きです。
・・・ふう、ようやくここまで、・・・って全然進んで無いな、コミックスだったら数ページ分か、・・・すみません、何とかもう少し進行早くしてみます。
あ、後ですね、横島君は未来に何が起きるかなんて全然覚えてないですよ、何せ二万年も前の事ですからね、愛子の事を知ってたのはこの世界のこれまでの横島君の記憶です。・・・本当はこう言う事も物語の中で分かるようにしないと駄目なんですよね、・・・精進致します。
それと、前回感想を書いてくださった、闇の愚者様、黒川様、ブリザード様、本当にありがとう御座いました。
今回の愚作につきましても、なにとぞ宜しくお願い致します。
今までの
コメント:
- 横島クンの中の「神」に関する説明、ありがとうございました。しばらくは(というよりはかなり当分でしょうか?)横島クンが「神」の存在を自覚することは無いということですね。今回は原作と似た感じの展開となりましたが、しっかりと雰囲気が出ていると思います。今後目玉焼きさんが原作とはどういう風に違った展開を見せてくださるのかが楽しみです♪ (kitchensink)
- 「ちっ、…まだ息があるようね」美神さん
貴女って人は…横島クンを殺したつもりかい(▽|||)
横島クン遂にGS試験ですね、次回も期待♪ (ブリザード)
- ブリザード様に同じ…
横島が受けるGS試験能力的には申し分無いですが戦い方はどうなんでしょうか
私的には横島君に十分過ぎるほど苦しい思いをしてもらいたいものです…(ニヤリ) (闇の愚者)
- どうも〜〜!!初めまして!!ハッカと申します。逆行物〜〜〜!!いいですね〜〜〜。ちなみに私も書いているんですけど、今は忙しくて書けません(泣)ぜひよかったらみてください。これからも頑張ってください。応援してます。 (ハッカ)
- なるほど、横島君の精神が上書きされたわけではなく、追加されたと捕らえるべきだったのですね。
これで能力的にUpしているのなら、第一試合の相手、誰になるか楽しみです。
ラプラスのダイスが完全公平な物なら…………一回戦から勘九郎やミカ・レイもあるかと、尤も、マリア次第でカオスは強敵になりますからね〜
楽しみにしています。 (黒川)
- 目玉焼きさん、初めまして。
二万年経ったら別人だよね? 別人同志の精神をまぜこぜしたら、第三の別人にならないかな〜なんて思いますです。逆にどっちかがメインになったとしたら、死んだのはどっちの横島君なんでしょね〜。あ、後で分離が可能とか? (ニヤリー)
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