ザ・グレート・展開予測ショー

誰がために7


投稿者名:遊び歌
投稿日時:(02/ 2/24)

 横島はカインの下へ歩いた。
「コスモプロセッサーを使えば、もしかしたらルシオラを・・・。しかし、それをしてしまっては・・・」
 己との葛藤を演じていた。
「君の望みは、あの魔族の復活か」
 目の前に金髪の魔族カインが現れる。
「お前が・・・」
 横島はただカインを見つめている。
『何だ、こいつ。今までの敵と明らかに違う。まるで、アシュタロスのような』
「それは違うな。彼は永遠の死を望んでいた。しかし、私が望んでいたのは永遠の戦い。より強い者との戦いだ」
『こ、こいつ、まさか』
「そうだよ、横島クン。私には君の考えていることが解るのだ」
と、何処か悲しげに呟く。
「さあ、始めようか。私はぜひとも君と戦いたかったのだ。それが、魔界で最強とまで呼ばれた私の望みだ」
「一つ聞かせてくれ。何故、コスモプロセッサーを?」
「簡単だよ。永遠に戦いの続く世界を作りたいんだ。そう、昔の神と魔のような飽きることない戦いの日々を」

 伊達はアドンを圧倒していた。
「どうした?その程度か?」
 すでにアドンは3粒の魔界の実を使っていた。それでも、今の伊達は圧倒的に強かった。
「どうやら、横島が言っていたのは嘘ではなかったようだな。俺はいつの間にかこんなにも強くなっていたようだ」
 自分の手を見つめる。アドンがヨロヨロと立ち上がる。
「わ、我輩が人間ごときに・・・!」
 伊達に飛び掛る。 
 しかし、あっさり攻撃をかわす。
「悪いが、俺は横島と違って敵に情けは掛けない主義でな。あばよ」
 冷たく言い放ち霊気の塊をアドンに放つ。 
 アドンは吹き飛び地面に倒れ、動かなくなった。
「さて、横島たちが気になるし」
と、駆け出そうとした瞬間足元に宝玉が落ちていることに気づく。
「何だ、これ?」
 しげしげと眺める。その時、後でアドンが立ち上がる。
「もうよせ。どうやら知らず知らずのうちに横島の情けが移っていたようだ。無意識のうちに手加減をしていたようだ」
 振り返りもせず行こうとするが、
「もう、こうなったらこれを使うしか」
 数粒の魔界の実を飲みこむ。
「もうこれで、俺は・・・」
 一気にアドンの霊力が上る。
「どうやら、自爆覚悟のようだな」
 伊達は構える。
「行くぜ!!」
 しかし、あっさりとアドンは攻撃をかわす。そのまま逆に霊気の衝撃で伊達は吹き飛ぶ。
「おいおい、マジかよ?」
 今のアドンの霊力は伊達を遥かに超えていた。
「かあ!!」
 続いての攻撃を何とかかわす。その時、伊達は宝玉を落としていた。
「しまった!!」
 しかし、宝玉は砕け散った。その中から凄まじい光が生まれ、そしてそこには小竜姫とヒャクメが立っていた。
「え?どういうことだ」
「あの宝玉は一種の発信機です。あれを砕けば我々がこの世界に来れるんです」
「しかし、いいのか?お前達は」
「今はそんな事を言ってる場合ではありません。神と魔の関係より、貴方達人間の方が大事です」
と、小竜姫が剣を構える。
「貴方に直接の恨みはありませんが・・・」
 一気に間を詰め剣を一閃させる。

 美神・西条とジュダとの戦いは明らかに不利であった。ジュダの攻撃は美神たちに決定的なダメージを与えないが、美神たちの攻撃は全く効果がなかった。
「何なのこいつ。ものすごい強い」
「ああ。僕達では・・・」
 しかし、ジュダとて美神たちを殺そうとする気はないのかカウンター攻撃以外は一切してこない。
『美神令子は消してしまうと厄介だからな。もし、間違えば神魔族を敵に回してしまう。それでは、私は面倒だ』
 ジュダはただ時間が過ぎるのを待った。
『しかし、何かいい手はないか?私の計画通りに進めるための・・・』

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