ザ・グレート・展開予測ショー

誰がために6


投稿者名:遊び歌
投稿日時:(02/ 2/21)

「で、ここで俺達はどうしたらいいんだ?」
 指定された時間に四人は着いていた。
「あ・・・」
 西条が口を開こうとしたとき、周りの空間が輝く。一瞬の光の後彼らは周りの風景が激変しているのに気づく。
「何だここは?」
「ようこそ」
 背後には坊主頭の魔族、アドンが立っていた。
「君は誰かは知らんが、コスモプロセッサーを返してもらおう」
 アドンは壬生の方向を指差す。そこには塔が立っていた。
「あそこにある。勿論、警護にカインとジュダがいるが?」
と、笑みを浮かべる。
「横島、お前はコスモプロセッサーを頼む。俺はこいつの相手をしておく」
「いいのか?」
「何を心配している。一人で十分だ。俺も強い奴と戦いたい主義でね」
 それ以上は言わないでも横島にはわかった。
「それじゃあ、行くぞ」
 横島達は塔に向かい走り出した。
「さて・・・」
 伊達が魔装術に身を包む。
「ふふ。我輩もお前との決着をつけたかったんだ」
 一気に魔界の実を二粒飲み込む。
「行くぞ」
 しかし、その時横島が小竜姫からもらった宝玉を落としていった事には誰も気づかなかった。

「いいの、横島クン。雪之丞のやつかなり苦戦するわよ。はっきり言って、あの魔族強いわよ。私ですら・・・」
と、その時、西条が口を開く。
「いや、彼の選択は正しいよ。おそらく僕達がいても彼の助けには成れない。もしかしたら足手まといに成るかもしれない」
「何でよ?!私はかつては魔族とも・・・」
「美神さん・・・」
 横島が口を開こうとするのを西条が制する。
「令子ちゃん。こんなことを言うのもなんだが、今の君ではおそらく伊達君には敵わないだろう。君は霊能力者としてのピークはとっくに過ぎている。それに対し今の伊達君はまさに絶頂期だ。残念だが、これが現実のようだ」
と、肩にさり気なく手を回そうとしたとき、辺りに無数の気配が生じる。
「来たようですね。次の刺客が」
 周りにはゾンビの群れが生まれていた。
「死者を蘇らせる魔族ジュダが。どこにいる?」
 西条が周りを見渡すが、気配はない。
「この程度の敵なら相手ではないけど、時間が食われるのは面倒ね。横島クン、文殊よ!!」
「はい!!」
 『浄』の文字を刻み地面に投げる。その瞬間、周りのゾンビが跡形も無く崩れる。
『凄い。また腕を上げたようね』
 美神はいつの間にか霊力で限りなく横島に負けていることを実感した。
「なるほど。お前が横島忠夫か」
 空中で声がする。
「ジュダ」
「・・・」
 ジュダは横島の顔を眺める。
『まさか、これほどの強さとはな。さすがにこいつが相手ではカインも苦しむだろう。しかし、私が相手をして私がやられてしまっては意味がない。さて、どうしたものか』
 その時、声が響く。
「横島クンだったな。君は次の部屋に入りたまえ。少し、話がしたい」
「あの声は、カイン」
「かまわんだろう?ジュダ?彼とは私が戦いのだ」
「ああ。全然OKさ」
『ふふ。勝手に同士討ちでもしてろ。むしろそのほうが都合がいい』
「さあ、横島クン。通りたまえ」 
 ジュダが手を扉の方に向ける。
「美神さん」
「行きなさい。私達もGSよ。こんな魔族くらいどうにでもなるわ」
「それに、今この空間は君のおかげでかなり浄化されている。ゾンビは簡単には呼べないだろう」
「それじゃあ」
 横島は扉に向かう。そして、扉を開き中に入る。その瞬間扉が消えうせた。
「さーて。お前らをゆっくり血祭りに上げるとするか」
「ふざけんじゃないわよ。私が極楽にいかせてあげるわ」
「誰に向かって口を開いてるんだ。はっきり言っておいてやろう。お前達では到底、役不足だ。暇つぶしに遊んでやろう。あの二人が戦い終えるまでな」
『そう。生き残った方を始末すればいいだけだ』

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