バグズライフ その3
投稿者名:通行人A
投稿日時:(02/11/ 2)
ひゅん!
何かが自分の耳元を通り過ぎた。
西条はその音に気づき後ろを振り向く。その視界には小さな動くものを捉える。
ひゅん!ひゅん!
また自分の近くを何かが通り過ぎる。しかも先程より数が増えている。
「危険である」西条の第六感がそう告げていた。
(何者だ?とにかく視界を確保しなくては・・・・)
そう判断し、電灯の明るい方へ駆け出そうとするが、
ズバズバ!
足に強烈な痛みが走った。思わずバランスを崩し、倒れる。
そしてそれを機にとばかりに攻撃が集中する!
西条は絶え間なく続く攻撃の中、ひたすら後悔していた。
(こんなことならいっそ令子ちゃんや魔鈴君、あとシンディーやウェンディにキャサリン、あとは・・・・・もう誰でもいいからこの広大な愛を伝えてたらよかった!!!!)
そんな考えを巡らせているうちに、自分の体に何かが集まっているのが見えた。
これもまた何か小さいものではあったが・・・・それらがなにであるか、
西条はすぐに察知し、そして嘆いた。数千匹のゴキブリの大群である。
(そうさ、これは夢さ・・・僕が目を覚ませばそこは暖かいベッドの中に・・・)
確かにこれはある意味夢であろう、悪夢という名の・・・・
そして人生を走馬燈のように振り返った後、彼が最後に見た物はなにやら手が自分の顔に向かってくるというものであった。
「・・・これでよし、と。ブツは回収できたから・・・」
「よし、あとはコレを・・・して、よし!撤退だ!!」
そうして彼らは闇に消えていった。その手に西条の“命”を持って・・・
朝日が昇る。
西条は未だ起きる気配はない。
そんな彼の周りには女性とのツーショット写真がたくさん散らばっている。
やたら朝日が輝かしく感じるのは朝日に照らされる光輝く“頭”のせいであろうか・・・・・・
嗚呼、この道の向こうから砂埃が見えます。恐らく散歩中のシロちゃんと横島君でしょう。
その後、彼は一体どんな運命をたどるか?
もしかするとこれは自然からの人類に対する警告なのかもしれません・・・・・
ただ写真の中の西条だけは、だらしなく笑っていた・・・・・
後日談
とある巫女は「前から怪しいと思ってましたけど、まさか本当だったなんて・・」と驚愕し、とある神父は「まさか次は自分の番では・・・」と恐怖した。
騒ぎの被害者は奇跡的にも助かり、来週にもパリへ転勤することになったとか。
(完?)
今までの
コメント:
- 無謀にも二回連続投稿とかしてみました。
いつもここに来て、いろんなお話を読んでいますが、
自分で書くとこんなにしんどいものとは・・・・
改めてここの他の作者様たちを尊敬させていただきます!
こんなつまらない文を読んで下さる皆様に感謝の一言であります! (通行人A)
- それで西条は未来ではパリに居るんですね(笑)。何か、ラストでこれでもかとばかりに西条がヒドイ目に遭ってますが、それまでの横島クンでもビックリな女たらし的な発言の数々からそれほど同情する気にもなりません。素直にギャグネタとして笑えましたので賛成です! それにしてもある意味某巫女の「前から怪しいと思ってましたけど」という発言が一番トドメを刺してる気がします(爆)。投稿お疲れ様でした♪ (kitchensink)
- ショーンコネリーもハゲだぜ。
西条。
励ましにならないってか。 (トンプソン)
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