LONG TIME NO SEE 2 (変化)
投稿者名:人生前向き
投稿日時:(02/ 5/ 1)
「殺さないんか?」
彼らの前で、手も足も出なかった。俺が文殊でだした剣を使い、切りかかろうと振りかぶったとき、辺り全体が闇とかし、その中を捕らえきれない速さで突き進んでくる一線の光が、俺の眉間の中心に命中した。それは俺の体の機能を麻痺させ、身動きひとつとれない状態へ追い込んだ。歴然としていた力の差がここまでのものだとは思わなかった。
「・・・・・・やるせないですね。」
「頭での理解と心での理解は、違うってことやな。」
衰弱感が彼らの沈黙を長く感じさせる。
「こいつのことやけど、まぁ『わかってます。彼に罪を問うつもりはありません』」
「でも彼が羨ましいですよね。」
「そうやな」
俺の記憶はここから無くなっていた。
最初は小竜姫さまやワルキューレたちに見舞いにくるのに対し、罪悪感ににた後ろめたさを感じていたが、結局彼女たちは、俺の愚行を知らないようだ。おキヌちゃんは毎日のように見舞いにきて、俺の世話をしてくれる。美神さんは・・・・・・いつもと変わらず、仕事がこない、なんとかしろやら、仕事に早く復帰しろやら、無茶ともいえる注文ばかり押し付けてくる。
そういえば、パピリオは小竜姫さまのもとで修行をしているようだ、小竜姫さまとパピリオの修行姿を想像すると吹きだしてしまう。あの二人って180度性格が違うと思うのは間違いかな。ペスパは魔族の軍に希望入隊したらしい。パピリオの手紙に書いてあった。
それより美神隊長が生きてた。5年間も美神さんから身を隠しながら生活していて、この前見舞いにきてくれた時には妊娠までしていた。子が守銭奴で、親が詐欺師。恐い家族だとつくづく思う。
みんな動き始めている。アシュタロスの戦乱を乗り越えて。
俺は変わらなきゃいけない、知らなきゃいけない。そして、俺は強くならなければいけない。この考えの源は、使命感ではない、責任感でもない、罪悪感をかくし味にまぜた報酬や恩恵のない義務だった。
俺が目覚めてから一週間がたっていた。外は激しい雨にみまわれて、憂鬱な気分にならざるおえない。安物ベッドで横になっているのも飽きてくる。俺は溜息をひとつし、読んでいた雑誌を丸めてごみ箱へと投げた。
「入るも八卦、入らぬも八卦!」
「横島さん? はいりますよ。」
ノックの音が聞こえたと思うと、ドアが開き、いつもの下界姿の小竜姫さまがはいってきた。
「外れた!」
ごみ箱の角にあたるや、横へと落ちた雑誌。
「はずれたって?」
「すみません。なんでもないっす。 それよりどうしたんですか今日は?ヒャクメと一緒じゃないんですか? まさかデートのお誘い!ってわけでもなさそうですね。」
俺は立ち上がり外れた雑誌を、腰を屈めてごみ箱に捨て、部屋の隅にあるお客様用の古びたパイプ椅子を小竜姫に渡す。雨の中来たのだから、それ相応な用件なのだろう。良い話だろうか、悪い話だろうか、彼女の顔から後者のほうだなぁと予測できる。彼女はゆっくりと椅子に座わった。
「今日は、神族の長の名代としてきました。」
頭の中でそれとなく彼の姿を思い浮かべる。
「横島さんの記憶の一部とかしている『アシュタロスの記憶』を消去せよとのことです。」
小竜姫さまは申し訳なさそうに、うなだれた頭、俺の顔を直視できないでいる。彼女は次の発言を躊躇っていた。
「そして?」
俺は小刻みに震えている彼女に、冷淡な言葉を放ちせかした。
「・・・・・・それと同時に、彼の記憶が関連付けで蘇らぬよう『アシュタロスの戦乱』の記憶をすべて消去せよと・・・・。」
「もし断ったら。」
唇から血が出てる、いつのまにかに噛んでしまってたようだ。
「・・・抵抗するなら殺せと。」
俺は唇からでた血をぬぐった。
赤い血は親指の中、深い色へと変わっていった。
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やっと二作目
すみません〜〜〜 あんまりうまく書けません!!
若葉マークつけて がんばりますので・・・・
今までの
コメント:
- みなさん コメントありがとうございましたーー
わかりずらくてごめんなさーーいぃぃぃ!! (人生前向き)
- ↑いえいえ、分かりやすかったですよ。私もこれだけの作品が書ければなあ(ムリ)。「何の罪も問わない」と言いつつ「殺してでも記憶を消させる」というのはあんまりですよ、キーやん(汗)。横島クンが今後どういった形で抵抗を見せるのかが楽しみです。 (kitchensink)
- デタントの流れからすると、やはりアシュタロスの本心を知ってしまった横島は危険すぎる存在なのでしょうか。
横島の動向、楽しみです。 (ロックンロール)
- 記憶。それは個人が生涯をかけて蓄積する財産にして、個人の人格を形成する根源的な要素。
言い換えれば、記憶はその人の生涯そのものとも言える。
『GS美神’78』に『下着の色やトイレの回数まで……』という件がありましたが、当にそのレベルでの記憶の共有は、記憶を取り込んだ人物の人格に影響を与えずにはいられないでしょう。
『上』の方が懸念しているのは、そんな事なのかもしれません。
しかし、一種罪悪感にすら囚われている横島くんが、記憶を失うなどと言う安易な救いを受け入れるはずも無く……。
って、またなにやら難しい事を……。人生前向きさんの作品には『こんなん』を誘発させる『力』があるんですよね。 (斑駒)
- まじで 初めて書いてみたものっすけど。
いろいろな感想ありがとうございます。感想もらえるのってめちゃめちゃうれしいです!!!!
文章中の注意なんかも おねがいします
やっぱりまだうまくいかなくて〜〜
ははははははははは・・・・・・・・・ (人生前向き)
- >子が守銭奴で、親が詐欺師。恐い家族だとつくづく思う。
死ヌほど笑ってしまいました。
記憶の連鎖を防ぐというなら、『摸』の文殊を使った所辺りからの記憶を「改竄」するだけで良いのでは、とも思えます。「能力と表層意識はコピー出来ても、記憶まではコピーされなかった」とか。
美智恵が生きていたり、パピリオからまた手紙が来たり(小竜姫がストップをかけるかな?)、クラスメートがTVで見ていたり、街が壊れていたりと、全て無かった事にする方が大変だし、矛盾が出てくるのではないでしょうか。 (黒犬)
- 私はこれといって「文章中の注意」することはありませんッッ♪
というか私もこのぐらい書けたらいいのに〜!!!って(誰の作品を見ても)感じます。(笑)
お役に立てなくてすいません。(泣)
…でも感想ならいくらでも言えますよッッ!!(笑)
今回も面白い展開でしたッッ!!横島クンがこの後どーするのかも楽しみですッ♪
(みっちー)
- ダメだァーーーー!! 小竜紀さまァーーー!! 殺したちゃあいけない。殺したらいけないともさ。
確かに、横島は、煩悩の帝王だよ。読みかけていた雑誌ってのも、アッチ関連の本だと思うよ、俺も。
でもね、神様だって、いくら危険な思想を持ってるって言ったて、上から指示されたからって……
え? アンタのことを、『ハズレ』って言った?
……
…
許す (魚高@誤解)
- ぼくも文章中の注意なんてありません。(僕の文は間違いがたくさんありますよ…)
横島がどうするのか楽しみです。 (3A)
- うををを!?
・・・ダーッシュ!!(次が早く読みたいらしい) (けい)
- Kill!the God!! (T.I)
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