ザ・グレート・展開予測ショー

CM@ザ・グレート展開サロンショー


投稿者名:天乃 斑駒
投稿日時:(02/ 6/14)

暗転した画面に白ヌキで『CM』のロゴがフェードイン。

数秒でフェードアウトする『CM』にオーバーラップして
『ザ・グレート
   展開サロン
      ショー』
のロゴがフェードイン。端っこの方にちっちゃく『copyright:fukazawa氏』のロゴ。

それらも数秒でフェードアウトし、画面は再び真っ暗に。


それからだんだん画面が明るくなって行き、白い盤面の上で忙しく動き回る5つの小さな人影が目に入るようになる。

盤面には『みにマリ』『展開予想』『組合』などのカラフルな文字が乱雑に並べられており、随所に画像などが転がっている。
どうやら作成中のWEBページの上らしい。
人影はいずれもショートカットに真っ黒なローブを着込んでいるのが特徴的な女の子で、ローブの背中には1〜5の番号がふってある。
彼女達は、どうもWEBページの作成作業をしているところらしい。


                ―――展開予想の新しい時代に向けて―――


 「これは・どっちに・置くん・でちたか?」
背中に「5」と書かれた女の子が、緑色の『展』と言う文字を持って、周りをキョロキョロと見渡す。

 「一番・上の・方でち!」
背中に「2」と――以降は発言内に番号をふっちゃいましょう――書かれた女の子が、
画面下部の方で、広告の描かれたパネルをボンドのようなものでページに貼り付けながら、
顔を上げることなく画面上方を指差して、答える。

 「おっけー・でち!(5)」
指示通りに『展』を画面上部に設置する「5」の女の子。
次に『開』の字を取り上げて、同じように訊く。
 「これは?(5)」

 「同じ場所で・いいんじゃなかった・でちか?(3)」
「3」の女の子が、首を傾げながら自信なさげに答える。

 「同じ……でちか……?(5)」
「5」の女の子は、少し悩んだあと『展』の字の上に『開』の字をを重ねて置く。
ちなみにこの文字、厚さは女の子の身長と同じくらい。縦横の長さはその2倍くらいある。
それだけ重さもあると思うんだけど「5」の女の子はさして大変そうな素振りも見せずに、文字を軽々と扱う。
 「じゃ・次は・これでち(5)」
次に取り出したのは『予』の文字。

周囲を見回す「5」の女の子とちょうど目が合った「4」の女の子は、ちょっと焦ったような様子で、
何も言わずに「5」の女の子の方をまっすぐに指差す。
どうやら、その指は「5」の背後に積まれた『展』『開』の文字を指しているらしい。

 「これも……でちか……??(5)」
さすがに訝しげな表情をしつつも、
手にした巨大な文字を、既に身長の高さを超えた『文字タワー』の上にヒョイと載せてみせる「5」の女の子。
 「……じゃ・最後でち。これは?(5)」
最後に取り出されたのは「想」の文字。

 「全部・同じ場所に・並べるって・斑駒さんに・聞いてるでち!(1)」
「1」の女の子が、元気よく答える。

 「これを・この上に・積む……でちか?(5)」
「5」の女の子は、目の前に積み上げられた身長の3倍はあろうかという『文字タワー』を見上げて、
手にした文字をその上に載せるのをためらう。

 「大丈夫・でち! 斑駒さんが・そう言ったでち!!」
「1」の女の子は立ち往生する「5」の女の子から手から『想』の字を取って、投げ上げる。

投げ上げられた『想』の字は『文字タワー』の真上に……いや、少し外れたところに……!?

 ガコッ!!

『想』の字が『予』の字の角に当たり『文字タワー』もろとも崩れ落ちようとする。
危ないッ! その真下には「5」の女の子が―――



その瞬間、
 ガシィッ!!
『文字タワー』と同じくらいの身長の、これまた黒ずくめの人影が颯爽と現れ、文字タワーを支える。

 「「「「「マリアおねー(ちゃん)(さん)(さま)!!!!!」」」」」
女の子が5人、口を揃えて叫ぶ。
ちなみにカッコ内はそれぞれのコが使った尊称。

 「手伝いに・来ました。……しかし・なぜ・こんな・危険な積み方を・していた・ですか?」
マリアと呼ばれた、これまたショートカットで黒いローブを着た女性は、
『文字タワー』を解体して地上に並べながら、足元の女の子達に問う。

 「1号が――(5)確か――(3)だって斑駒さん――(1)危なかった――(2)でち(4)」
ごちゃごちゃである。

 「わかりました。では・斑駒さんに・問い合わせて・みましょう」
それでもマリアは理解したらしく、まだ何か言おうとして互いに互いの出方を伺っている女の子達を片手で制する。

 「どうやって・訊くん・でちか?(5)」
「5」の女の子が、マリアを大きな目で見上げて質問する。

 「マリアの・アンテナで・通信可能です。チャンネルを・斑駒さんに・合わせます」
マリアは自分の頭につけたカチューシャの端から伸びたアンテナを指差してみせる。

 「面白そうでち! やらせて欲しいでち!(1)」
「1」の女の子は、そう言うが早いかマリアの肩に飛び乗る。

 「端の・ダイヤルを・回して……「こう・でちか?(1)」」
 チキ、チキ、チキッ
マリアの説明を聞く前に、ダイヤルを回す「1」の女の子。
すると……


 『チェックメイト・キング・ツー! こちら・ホワイトロック。現状を・報告せよ!!――ツ・ガ〜・ピッ』
マリアの頭部、カチューシャのブリッジの辺りから、無線機の通信のような音声が流れる。
やけに雑音が多い……というか、男が話をしているバックで『タタタタ』とか『ドカーン』とか、なにやら不穏な音が流れているのは気のせいだろうか。

 「変……でちね。繋がらないでち(1)」
「1」の女の子が首を傾げる。

 「ですから・チャンネルを……「きっと・回し方が・足りないでち!(3)」」
マリアが何か言おうとするのを遮って「3」の女の子が「1」の隣にぶら下がってダイヤルをぐるぐる回す。
すると……


 『各車に告ぐ! ホシは現在『海岸通り』下り車線を『公園』方面に向けて逆走中!! 付近の者は『公園通り』入り口にてバリケードを形成し………』
今度もやはり雑音交じりの無線のような音声。
しかし今度は間違いなくバックで『ファン!ファン!』というパトカーのサイレンが鳴り響いている。

 「ダメ……でちか(3)」
「3」の女の子がガッカリした様子で、マリアの肩から飛び降りる。

 「斑駒さんへの・通信は・『amenofuchikoma@hotmail.com』に・チャンネルを――「斑駒さんが・ダメなら・みんなに・聞いてみれば・いいでち!(2)」」
目を輝かせて、自分がひらめいたことを話す「2」の女の子に、マリアの発言は再三の遮りを受ける。

 「そうでち! その手が・あったでち!(1)」
 「みんななら・このページの・作り方も・きっと教えてくれる・でちね!?(5)」
 「ついでに・みんなと・おしゃべりも・したいでち!!(3)」
他の女の子達も、「2」の意見に賛成の意を示す。

 「できるん……でちか?(4)」
「4」の女の子が小さな声で遠慮がちに、沈黙を強いられた形になっているマリアにお伺いをたてる。



 「…………可能です」
マリアはそれだけ言って、まずは自分の肩から「1」の女の子を降ろし、自らダイヤルを調節し始める。
 チキチキッ チキチキッ

 「まずは・上のダイヤルを・

     http://fuchikoma.fc2web.com/antenna.htm

                     ・に合わせます。
  後は・手元のダイヤルを・用途に応じて・微調整です」
そう言って、マリアは自分のカチューシャのブリッジに手を伸ばす。
ブリッジに付いている丸い出っ張りをひねると中からコードが出て来て、マリアはそのコードの先端に繋がった丸いものを女の子達それぞれに一つずつ渡す。


女の子達は手渡された丸いものに付いたダイヤルを回し、それを耳にあてる。


そして………


「黒犬おにいさん? 斑駒さんの・お手伝い・もう少し・かかりそうでち。晩ご飯・適当に・食べてて・欲しいでち。……え? 猫姫おねえさんが・作って?―――(2)」

「あっ・3号! このチャンネルに・したでちか!?(1)」
「1号こそ!……でも・他に・誰か・いない・でちか?(3)」
「他に・kitchensinkさん・マサさん・魚高さん………色んな人が・繋いでるでち(4)」

「あれっ!? 斑駒さん・でちか?(変でち。繋がったでちよ……?)……あ、コッチの・話でち。実は・斑駒さんの・ページの―――(5)」


                ―――楽しい時間が始まる―――



和気あいあいと通信でおしゃべりする女の子達と、それを後ろでやさしく見守るマリアがアップショットで映っている。
そこからだんだんカメラが退いて行き、おしゃべりの声もだんだんフェードアウトして行く。
ある程度カメラが離れたところで画面が端っこの方から円状に暗転してゆく。


完全に暗くなったところで

『ちゃんねる@ザ・展開予想談議
  おしゃべり用チャンネル  』

『ちゃんねる@ザ・展開予想会議
   話し合い用チャンネル  』

『ちゃんねる@ザ・展開予想提議
    連絡用チャンネル   』

のテロップが順番に現れる。


最後に

『提供:マリアの展開予想組合
 協力:C-WWW 展開予想ショー
 制作:天乃 斑駒  』

『Special Thanks for every Tenkaiyosou user』

が出て、終了。

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