ザ・グレート・展開予測ショー

おべんとー


投稿者名:hazuki
投稿日時:(02/ 7/ 9)

ゆったりと、唇を吊り上げ、目尻を下げ―ほほえむ。
艶やかに。
鮮やかに―ほほえむ。
真っ黒な髪をたらし机に腰をおろし、ぶらぶらと足を動かしながらそのひとをみつめる。
雲ひとつない空。
どこまでも、続く蒼い空の真上に太陽がいっこ。
(まあ、二個も三個もあったらおかしいんだけどね…)
そんなどうでもいいことを想いながら―またわらう。
傍からみたらおかしいことこの上ないだろう。
学校幽霊の自分がにへらにへら―と空をみて笑っているのだから。
「愛子ちゃーんっおベントたべよー」
友達の呼ぶ声
「ん―なあにっ?」
振り返る自分。
彼女達の手のひらには、小さなお弁当箱の包みがある。
いつもなら―自分にはない。
妖怪である自分は人間のように、食事をとる必要はない。
なかには、食べなければいけないものもいるが―少なくとも自分はその範疇ではない。
だから、みんなが言う食欲というものはわからない。
憧れの先輩にちょこれーとやら弁当を作るというものに憧れたりはするがそれを自分が食べたいとは想わない。
だがその『誰かに自分の手作りの食べ物』を送るということもやってみたい
もちろんその憧れの行動は、まあ、なんというかあたりまえというか―予想どうりというか除霊委員会の横島くんに犠牲になってもらったりしている。
なにしろ―愛子には食欲もなければ、味覚もないのだ。
そんなひとがものなんぞ食べたいとははっきしいっておもえない―。
謹んで遠慮されること間違いなしである。
(ある一部の例外=幽霊時代のおきぬを残して。)
だが、毎度毎度―ある意味いやがらせ(?)を受けているようなものであるが。
それでも―愛子は一生懸命なのだし―最近はなんとか食べれるようになってきたのだ。
元々妙に人のよいところのある(女性限定だが)横島は今日弁当をもってきてやると約束したのだ。
もちろん―味なんて愛子にはわからない。
だけど―うれしかったのだ。
渡された小さな箱が―おきぬがつくってくれたといっていた。
自分のために―
横島が頼んでくれたおきぬがつくってくれた―そしてもってきてくれた。
それだけのことがとっても―うれしいのだ。
そっと―机のなかから小さなお弁当箱をだす。
この年頃の女の子が使いそうな―かわいらしいものだ。
ぎゅっと愛子はそのお弁当箱を握り締め―
「うんっおべんと食べ様っ♪」
といった

今日の空も青く天気がいい♪
風もきもちいいし―きっとお弁当もおいしいだろう。
おわり
……けらないでっ(涙)
ほんとうになにも考えなかったんです(駄目)
ああっ魚高さんっ!!おこらんといてー

今までの コメント:
[ 前の展開予想へ ] [ 次の展開予想へ ] [ 戻る ]

管理運営:GTY有志
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa