ザ・グレート・展開予測ショー

傷ばかりの天使!!(その21)


投稿者名:TAITAN
投稿日時:(03/11/ 8)

ダッ!!
駆け出す横島。
それに向かって、マチュアは扇を振り下ろす。
ヒュッ!ヒュッ!
扇の先から、真空の刃が飛び出て、横島に向かってくる。
「こんにゃろ!!」
横島は霊波刀で、その刃を弾き返す。
「ん!?」
マチュアは一瞬驚いた顔をしたが、すぐに元の表情に戻る。
弾き返され、自分の所へと向かってくる真空の刃を、マチュアは扇で防ぐ。
「なかなかやるわねv」
妖艶な笑みを浮かべるマチュア。
「それじゃ、特別サービスv行くわよv」
マチュアは目を閉じ、一呼吸する。
そして、扇を持った右手を上げ、一気に振り下ろした。
ババババババッ!!!
「げっ!?」
扇から、以前とは比べ物にならないほどの数の刃が、横島に襲い掛かったきた。
「でーーーーーーーー!!」
逃げる横島。
真空の刃の幾つから壁に激突し消滅したが、それでも数多くの刃が横島を追いかけてくる。






「ちっ!!新必殺技、"サイキック・フィールド"!!」
横島の右手に出現していた霊波刀が消え、掌からサイキック・ソーサーが現れる。
横島はそのサイキック・ソーサーを、追いかけてくる多数の真空の刃目掛けて投げつけた。
投げられたサイキック・ソーサーは、突如巨大になり、ゾウと同じくらいの大きさになった。
ドドドドドドッ!!
巨大サイキック・ソーサー"サイキック・フィールド"に、次々と激突していく真空の刃。
数秒後、横島を追っていた全ての刃が激突したサイキック・フィールドは、一瞬にして消滅した。
「面白いモノ、持ってるじゃないv意外だったわ。」
マチュアはクスリと笑う。
「けど、私もこういうコトが出来るのよ。」
そう言ってマチュアは、扇を振り下ろす。
ブォンッ!!
「!!」
扇から、とてつもなく強い風が出る。
横島は、その強風によって、体を壁にぶつけてしまう。
「ぐっ!」
衝撃と痛みに耐え、横島は体勢を立て直す。
「さぁ、もう一回よv」
ブォンッ!!
「文珠ぅ!!」
キーーン・・・・
横島の掌に文珠が現れ、横島は、それをマチュアに向かって投げる。
ブォンッ!!ブォンッ!!
バシューーーーーー!!!
「!?」
突然、強風が無くなったことに驚くマチュア。
しかし、直ぐにその訳が分かった。
キーーーン・・・・
「"風"・・・・。"風"の文珠で私の風を相殺したのね・・・・!」
マチュアの目の前で、役目を終えた文珠が消滅する。
「・・・・・フフフフ。」
突然、マチュアが笑い出す。
「ホホホホホホホホホホホ!!面白いわ、アナタ!」
「アンタには気に入られたくないけどな!!」
横島は再び、霊波刀を出現させ、マチュアに斬りかかる。
ガンッ!キィン!!
刃と扇が交わる音が、部屋中に響く。





「フフッv」
笑みを浮かべるマチュア。
そして、横島の左腕目掛け、投げキッスをした。
マチュアの指先から、小さなハートが出る。
「げっ!」
横島は後ろに下がるも、ハートは左腕に当たってしまう。
ガクッ!!
「ぐっ!」
横島は、その場に膝をつく。
ゆっくりと立ち上がるも、左腕はダランとしていた。
「フフッ。その左腕、重く感じるでしょ?」
マチュアは微笑んだ。
「アナタの左腕の運動神経が機能を停止したの。もちろん、左手に霊力を集中させることは出来ないわよv」
「くっ!!」
「さぁ、今度は避けられる?」
マチュアは扇を振るい、真空の刃を出す。
走りながら避けようとする横島。
しかし、幾つかの刃が、横島の頬や腕に切り傷を作っていく。
(畜生!左腕が重くて、思うように動けねぇ!)
「ふふっ、どうしたの?私に子守唄を歌ってほしいの?」
(どうすればいい!?どうすれば!?)
「別にいいわよ?そのかわり、私のハートで動けなくなってもらうわよv」
(・・・・・ん、待てよ?)
「それじゃ、お・や・す・みv」
(確か、ヤツは・・・・・。)
「チュッv」
(考えているヒマはねぇ!!間に合えーーーーー!!)
キィーーーーーン・・・・
横島は、1個の文珠を作り出し、それを飲み込んだ。
それと同時に、マチュアの出したハートが横島の体に命中した。
ブォーーーーーンッ!!
爆発と同時に煙が上がり、横島の姿が見えなくなった。






「前に、ドクター・カオスから聞いた話だけどな・・・。」
煙の中から、横島の声がする。
「今から500年前、お前と同じ淫乱魔(サキュバス)と戦った・・・・。」
横島の声のトーンが高くなっている。
「どうやって戦ったと思う?」
横島が、姿を現す。
「自分自身を女にしたんだ!!淫乱魔は、男の精気しか吸わないからな!!」
スラリとした脚、絹のように美しい黒の長髪、豊かな胸、細いウエスト、そして、美しい顔・・・・。
「じ、自分自身を"女"にしたの!?」
驚愕するマチュア。
しかし、横島の左腕はダラリとしたままだ。
「さらに!!」
横島はそう叫び、部屋の外に出て行った。
「な、何をする気なの?」
マチュアは言う。
バタンとドアが閉められ、バサバサと、服を脱ぐ音が聞こえてくる。
そして・・・・・、
「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!女の神秘じゃーーーーーー!!」
ズドーーーーーン!!
その場で思い切りズッこけるマチュア。
「ア、アホかーーーーー!!」
ヴォォォォォォォ!!!
「なっ!!?」
部屋の外から、もの凄い霊気が発せられてくる。
「な、何!?こ、この凄まじい霊気は!?」
バタンッ!!
再び部屋に入ってきた横島。
彼の左腕は、すでに機能を取り戻していた。
「煩悩全開で完全復活!!横島忠夫、見参!!」




「ヘックションッ!!」
ヘルメットを被り、サングラスを掛けたドクター・カオスが、バイクに乗って、道路を走っていた。
「大丈夫ですか?ドクター・カオス。」
バイクの助手席に乗ったマリアが聞いてくる。
「大丈夫じゃ、誰かがわしの噂でもしたのじゃろう。」
ニヤリと笑みを浮かべるドクター・カオス。
「ククククク、ワクワクするのぉ。コゾウたちに、派手な遊びを独占されたくはないからのぉ!!」
「イエス、ドクター・カオス!!」
ドクター・カオスが運転するバイクは、激戦が行われている、エードリッヒ城へと向かっていた。


続く

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