アシュタロス〜そのたどった道筋と末路(涙)〜冥子とマー君・後編
投稿者名:♪♪♪
投稿日時:(03/10/31)
「ま! 悪霊の心配をする必要はなくなったわね!」
瓦礫の山と化したマンションの前で、令子が殻笑いを浮かべていた。横では、横島とおキヌが呆然とし、鬼道が頭を抱えてうずくまっている。
冥子の助手をしている彼を幸運だと思ってはいけない。冥子の母から説教食らうのは、九割がた彼の役割なのだ。
冥子のプッツン事、式神暴走の結果だった。彼女は、精神が高ぶると式神を制御できなくなり、あたりを見境なく破壊しまくる迷惑きわまる存在となるのである!
友達が出来ないのも、このせい。
「ごめんね〜」
「ごめんですむ問題やない」
灰になっている依頼人をよそ目に、鬼道は幽霊のような動作で冥子の肩をたたいた。その動作に、問答無用で硬直する冥子。
そんな彼女の反応に、鬼道はニタリ笑いすら浮かべて――
「お・し・お・き・や」
物凄ぉぉぉぉぉぉぉく楽しそうに言った。
「ケダモノーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
(ケダモノーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!)
ずぱぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!
ルシオラ印のハリセン突っ込みで、ガードに入った夜叉丸ごとぶち倒される鬼道。説明しよう! 横島とアシュタロスの意思がひとつになった時、彼らは簡易的な合体状態になり霊力体力気力煩悩妄想(最後の二つ余計)が10000倍以上はねあがるのである!
素敵に無意味だ……
「ぐあぁっ!?」
「き、貴様ーっ! 助手の癖に、助手の癖に冥子ちゃんに何をする気やっ!」
(き、貴様ーっ! 助手の癖に、助手の癖に冥子ちゃんに何をする気やっ!)
台詞すら完全シンクロ。
吹っ飛ばされた鬼道をびしぃっ! と指差して、横島は彼の罪に対して弾劾を開始した!
「お仕置きと間とかにかこつけて鞭や蝋燭使って(ピーッ!)や、(ピーッ!)で(ピーッ!)にするつもりなんやなっ!? こんの鬼畜外道変体野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
(お仕置きと間とかにかこつけて鞭や蝋燭使って(ピーッ!)や、(ピーッ!)で(ピーッ!)にするつもりなんやなっ!? こんの鬼畜外道変体野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!)
示し合わせたわけでもないのに、二人とも全く同じ台詞を口にしているのが凄い。
――変態はあんただあんた。
今横島の脳裏には、口にしたシーンの具体的なイメージが踊っているのだろう。鼻血と耳血を滝のように噴出させている横島に対する、一同の感想である。
妄想してて、『今度ルシオラ(べスパ)にやってみよーかなー』などと考えていたのは、秘密だ!
「何をいっとんのや! わいはただ冥子ちゃんの嫌がる顔がみたいだけや!」
好きな子いじめる小学生かおどれわ。
……横島の変態扱いもあながち濡れ衣とはいえないかもしれない。
令子はあきれたため息をついて――おキヌちゃんと一緒に非難を開始した。
「ふ、ふえぇ……」
((へ????))
格好よく決めたと思ったのに、背後から聞こえてきたのはなぜかむせび泣く声。恐る恐る振り返った横島が見たものは。
――今にも泣き出しそうな冥子の姿。
「マー君の事いじめないでーーーーーーーーーーーっ!!!!」
それが、横島とアシュタロスが気を失う前に見た最後の光景だった。
「冥子のプッツンって、鬼道の事手ひどく扱っても発動すんのよねー」
遠くの安全地帯から、死にかける横島を見守る令子であった。
……全く助けようとするそぶりがないのは、あえて書くまでもないだろうけど。
とりあえずその場は生き残った横島とアシュタロスだったが、大きな弊害が残った。のほほんとした冥子はともかくとして、その式神と鬼道に何かと目の敵にされる事になる。
横島は、その度に世の中理不尽だと叫ぶことになるのだが……
何度も言うぞ横島君。
それは、自業自得というものなのだよ。
「あの、美神さん」
「なあに? おキヌちゃん」
「鬼道さん、結局横島さんの言葉否定しませんでしたね。あれって、どういう意味なんですか?」
「……(汗)わ、忘れなさいおキヌちゃん」
鬼道が喜び、冥子が嫌がり、式神達が手を出そうとしない鬼道のおしおき。
その招待は、依然謎に包まれている。
……そういうことにしとけ(爆)
あとがき
がくがくぶるぶる……冥子ちゃんファンの反応がこわいっす。
最初のプロットじゃ、もっと露骨だったしなあ(ナニガ)。いやはや、設定捏造してるし。
あ、初期設定で捏造するのは、これとカオスで終わりですからご心配なく。
今までの
コメント:
- ども、BOMです。
今回も笑わしていただきました。今回のはですね・・・
>説明しよう!〜素敵に無意味だ……までのとこです。おもしろかったです。ではっ!
(BOM)
- ほのぼの(笑)
いえ、冥子ちゃんと鬼道のかっぷるぅ!?―――認めるわけにはいかんっ!!冥子ちゃんは私の(以下略)と、病んだことを考えてたりしていたわけなんですが(笑)
いや、凄く良かったです(笑)―――まさにほのぼの。相思相愛万歳。変態は変体にあらず。誤字万歳(ゑ?)
とりあえず、鬼道は変体、であると。かつ、編隊であって、変態だと。もう、何か凄く面白かったです! (veld)
- 原作に比べると冥子ちゃんも苦労してそうですね、1.05倍くらい(消費税分程度)
壊れアシュ&タダちゃんを止める者はもはやない……止められてるけど。
その影でさりげなく壊れかけのおキヌちゃんがステキです。 (U. Woodfield)
- どうも〜ヒロです〜
もうこれだ、アシュ一筋でいこう!もう僕は他に浮気なんてしないぞ!!これからはアシュだけを追いかけていくさ!!忠夫はまぁ500メーターがんばってということで・・・
であであ、これからも頑張って下さいませ〜 (ヒロ)
- 畜生!反対入れようか?
何にって、そりゃあ鬼道にだす。w
畜生畜生畜生畜生〜〜ぉぉぉぉぉ!!!
別に冥子ちゃんと鬼道のカップルに異論は無いのですが、何故かこの話ではムカついたっす。
多分、鬼道が少年誌では口に出来ないような事をしているからでしょう。(ちが)
あ、作品自体は凄く面白かったです。
シンクロした2人とかね。w
ぶっちゃけ、個人的な好みですので。w
ではでは〜☆ (KAZ23)
- 鞭や蝋燭使って何をする気ですか、このシンクロしている2人は。(笑)
鬼道も何故否定しないのです?
素敵に無意味な合体状態もいい感じでした♪
今回の総論:マー君変態説、浮上。 (ヴァージニア)
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