ザ・グレート・展開予測ショー

愛しき者達の為 2


投稿者名:gosamaru
投稿日時:(03/11/ 9)

薄っすらと光が闇を押しのける様に、朝と夜とが入れ替わる。
上等な絹を思わせるような朝靄が辺りを包み、空では夜の余韻が新しき朝の到来と共に、何とも言えない光と色彩のグラデーションを醸し出している。





窓から光が差し込み、キラキラと光りベットで寝ている横島の顔に降り注いでるようだ。
朝の清冽な空気を震わすかのような盛大な鼾が、ピッタと止まる。
はっ、と目が開いた・・・・・横島は一瞬、今自分が何処にいるのか分からない。
目の前に広がる、風景には見覚えは有るが何処となく違和感を感じる、身体を起こして辺りを見回して、床の上に転がるランドセルやミニ四駆のパーツを見て、昨日からの事を思い出し、ようやく目が覚めてきた。


「夢じゃ無かったんだな。よかったーーーーー!!。」


昨晩は眠気に負け眠ってしまったが、「このまま目が覚めないのでは・・・・」と言う気持ちが横島に危惧させていたが、「そんときゃー、どうしようもないしなーーー」と想ってはいたが、やっぱり多少の不安が心に残っていた。


「イヤー良かった。流石に自分の力で来た訳じゃ無いからな・・・・今日からだな!!」


気合を入れるかのように「う〜〜〜〜〜ん!!」と一つ背伸びをし、パジャマから普段着
に着がえる為タンスを引っくり返す。


「ゲッ!!そうか俺って小学生だったけ・・・・半ズボンか、今思うと意外と恥ずかしい
・・・・まあしょうがないか。その内慣れるだろう。」


横島は何年かぶりに半ズボンを穿く事に、少し恥ずかしい感じが残ったが懐かしい気持ち
で着替えを終えると、今朝一番の戦闘に向けて気持ちを切り替える。

ぱしぃぃぃぃん!!
と両手で頬を叩く。


「良し!!何が何でも説得しちゃる!!」


気合も新たに部屋を後にし、目標にむけて移動を始める。
  





その頃横島が向かっているキッチンでは、母親の百合子が朝食の準備を進めている。
父親の大樹は、新聞を片手に愛妻の朝食を頂いている。

「ん!百合子。今日のコーヒーは、いつもより旨いな〜。」

「でしょうー!!いつもより高いんだからー。」

と振り向きながら百合子は答える。

「何か良いことでも、有ったのか?」

「其れは無いんだけどねー。近くのコーヒーショップで試飲した時に、美味しかったから
思わず買ってしまったのよねー。」

エプロンで手を拭きながら、自分もテーブルの上に置いていたカップに手を伸ばす。
百合子が一息付くと同時に、息子がキッチンへと入ってくる、余りの事に思わず固まってしまう、其れにきずいた大樹も固まっている。

「おはようー」

と息子は何事も無かったように、テーブルにつく。

「「どっどうしたー!!忠夫!!お前がこの時間に起きてるなんて〜〜〜〜!!」」

何時にも無い事に、二人は・・・・。

「天変地異の前触れだー!!」

大樹は、錯乱し無宗教のくせに十字を切っている。

「忠夫!!熱でも有るのかしら!!」

百合子は、横島の額に手を当て熱が無いか測ってたりする。

「俺だって偶には、はやくおきることもあるわぁぁぁぁ!!落ち着かんかいィィィ!!」

横島はあんまりな両親の騒ぎように、少し引きながらも抵抗する。

「そっそうだな・・・すまなかったな。お前が慣れない事をするもんだから・・・・ついな・・・。」

大樹は、額の汗をぬぐいながら席に掛け直す。
百合子も、乱れた髪を直しながら言い訳をする。

「行き成りだったから・・・ね。とりあえず朝食にしましょう。ほっほらぁ、泣かないの
忠夫。」

横島はあんまりな仕打ちに、いじけている。

「どうせ俺は、こんな扱いさ・・・そりゃ・・・・いつもは・・・・起こしてもっらって
るけどよう・・・・・偶には・・・俺だって早起きぐらい・・・するんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」




横島の未来は・・・・・・・前途多難?

今までの コメント:
[ 前の展開予想へ ] [ 次の展開予想へ ] [ 戻る ]
管理運営:GTY有志
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa