ザ・グレート・展開予測ショー

真冬に贈る、真夏の物語 (後編)


投稿者名:BOM
投稿日時:(03/12/20)


美神達が偽物を斬った事に気づき、横島達の所に向かっている時、

「・・・シロ、今何時だ?」
「11時ちょっと前でござる」
「そうか、美神さんの話だとそろそろだな。・・・ところで何でまだその麦わら帽子かぶってんだ?」
「別にいいでござろう?それとも先生、拙者がコレをかぶってるのがイヤなんでござるか?」

満面の笑みで横島に聞き返すシロ。無邪気に笑うその笑顔は、確実に横島の感情をヒートUPさせる。

「いっ、いや、決してイヤと言うことはないがな・・・むしろ可愛いぐらいで・・・ハッ!?」
(ア、アカン!耐えろ、俺っ!いくら可愛くても、シロは、シロは弟子なんだぞ!?)

ついつい本音が出てしまい、思わず「ゴガーン、ゴガーンッ!」と地面に頭を打ちつける横島。
それを見て自分が何か悪いことでも言ったのか?と思うシロ。
と、ここでシロが鼻をヒクヒクさせて何らかの異変に気づく。

「・・・!?・・・」
「ど、どーした?シロ?」
「先生、来たでござるよ!」

そう言ったシロと未だ流血中の横島が見つめる先には、

『にょほほほ〜〜、斬る斬る斬る〜っ!!』
やっぱりさっきと同じような悪霊が刀を振り回していた。やっぱり呆れる2人。

「・・・あ、あれがそうでござるか?」
「どうやらそうらしいな・・・しかしまあ・・・やらんと美神さんにシバかれるしな・・・とりあえず、行くか」
「わ、わかったでござる・・・」

ガサッ

「待ていっ!」
『何奴っ?』
「そんだけ刀振り回して人に迷惑かけよーたぁふてえ野郎だ!
 この“愛”に燃えるGS、横島忠夫が貴様を地獄に送ってやるぜ!」

(カッ・・・カックイーッ!これや!このフレーズがやりたかったんや!)

ビシイッ!っとカッコつける横島。何かシロは後ろで呆れかえっている。

『にょほほほほっ!どんな者でもこの「サバミソ丸」には斬れんものはなぁいっ!いざ忠臣蔵ーっ!』

そう言って突っ込んでくるサバミソ丸(自称)。
横島はそれを迎え撃つべく文珠に『滅』と入れて投げつける!

「くらえーっ!てめえなんかこれ一発でお終いじゃっ!大人しく成仏せんかいっ!ワハハハハッ!」
『にょほほほほ!たわけが!』

キィィィィィン・・・文珠が発動する、正にその瞬間!

ズバキャッ!

「えっ?何で文珠が作動しないんだ?っていうか何で壊れたの!?」
「せんせー、あやつ文珠を斬ったんでござるよ!」
「何だとーっ!?んなバカな・・・」
『修行を積んだこのサバミソ丸に斬れんものなどないっ!死合中に視線を逸らすな、愚か者めっ!』

サバミソ丸(自称)の刀が横島に迫る。だが横島はハンズ・オブ・グローリーでその太刀を防ぐ。
しかしサバミソ丸(自称)の方がパワーが大きいらしい。だんだんと押され気味になる横島。そして、

「う、うわあっ!!?」

ズガンッ!
弾き飛ばされて壁に叩きつけられる。ぐったりとする横島。どうやら後頭部を打ったようだ。

「先生っ!?おのれ、よくも先生を・・・!」
『にょほほほほ、戦場では隙を見せることが死を呼ぶのだ!』
「黙るでござるよ!ミソサバ丸!先生を傷つけた罪、重いでござる!」
『私は「サバミソ丸」だっ!そいつを傷つけたからといって、どうするというのだ?』
「無論、斬り捨てるだけでござる!・・・犬塚シロ、参る!」

ダッ!
一気に間合いを詰めるシロ。右手に霊波刀を出現させ、斬りかかる!・・・が、

『にょほほほほ!遅い、遅い遅い!これしきでこのサバミソ丸を倒せると思うなっ!』

ガギンッ!
あっさりと弾き返される。空中で回転して着地するシロ。そして再び斬りかかる。

「はーっ!!」

ガンッギンッガンッガンッギンッ
激しい攻防が繰り広げられる。だがしばらくすると徐々にシロに疲れが見え始めた。
やはり日射病の影響であろうか?動きにキレが無くなっていく。無論それを見逃すサバミソ丸ではなかった。

『太刀筋が・・・甘いっ!』

ズバッ
左腕を斬られるシロ。致命傷は免れたものの、傷は深い。

「ぐぅっ・・・」

左腕を押さえて苦しむシロ。だがそれに追い打ちをかけるかの如く刀を突きつけるサバミソ丸。

『たったこれしきの腕で戦いを挑んでくるとはな・・・まともに剣も使えぬ小娘がっ!』
「・・・ハァ、ハァ、拙者は武士でござる!小娘じゃないでござるよ!」

ドカッ
非情にもシロを踏みつけるサバミソ丸。

『弱い、弱いぞ小娘!それほどの腕でお前は武士を名乗るつもりかっ!?』
「うぐ・・・かはぁ・・・」
『弱き者に武士の名を語ることは許されん・・・おとなしく散るがいい!』

そう言ってシロに刀を振るサバミソ丸。今しもシロが斬られる・・・その時!

「シロっ!!」

ドカッ!
先ほど復活した横島がシロを助ける為にサバミソ丸に突っ込んでシロをかばう。
そのおかげでシロは斬られずにすんだ。が・・・

ズバァッ・・・

「うぐぁっ!・・・シ、シロ、大丈夫か?」
「拙者は大丈夫でござる。それより先生の方が・・・」
「気にすんな、これくらいの傷、美神さんの折檻よりはマシだしな」
「そ、そうでござるか・・・あれ?先生・・・?




 ・・・拙者の麦わら帽子・・・どこでござるか?」
「何?」
「先生に買ってもらった麦わら帽子が・・・一体どこに?・・・ああっ!!」

シロの視線の先にはあるのは麦わら帽子。
今日横島に買ってもらった麦わら帽子。
だけど今は―――真っ二つに斬られている―――麦わら帽子。

『うぬぬ、おのれ人間め。ふざけたマネをしくさって・・・ん?何だこれは?』

そう言ってひょいっと麦わら帽子を掴むサバミソ丸。しばし眺めた後、

『ふん、くだらん・・・』

そう呟き、その麦わら帽子をぽいっと投げ捨てた。

「・・・・・・っ!?・・・・・・」
『ふん、そこにいたか。今カタをつけてくれるっ!』

シロにゆっくりと近づくサバミソ丸。だが、シロの様子がどうもおかしい。なにやら肩が震えている。

「お、おいシロ?」
「・・・くも・・・よくも・・・よくもよくもよくもーーーーっ!!」
『な、何っ!?』
「よくも先生に買ってもらった麦わら帽子をーーっ!」
「お、おい!シロ!?」

ダッ!
右手に霊波刀を再び出現させ、サバミソ丸に突っ込むシロ。
そのスピードは先ほどとは比べものにならないくらい速い。
まるでそう、戦場を駆け抜ける一陣の疾風の如く。

『予測外の速さで向かってきたとはいえ、こう太刀筋が単純では・・・こうなるっ!』

ギィンッ!
ガチガチガチガチ!・・・
激しい鍔迫り合い。力と力のぶつかり合い。しかしシロは全然退かない。むしろ押している。
ふと、シロが呟く。

「・・・でござる・・・」
『何っ?』
「・・・絶対に・・・許さんでござるよ・・・
 先生を傷つけた罪、先生が買ってくれた麦わら帽子を斬った罪、絶対に許さんでござるーっ!!」

元々霊力というのは感情やイメージ、つまり精神力が一番大事なものである。
精神が研ぎ澄まされる、あるいはある事に集中することで霊力は上がり、結果パワーUPへと繋がる。
そして今のシロは正にその状態にあった。麦わら帽子を斬られたことへの怒りと悲しみがシロの力を増大させる。

グオオオッ!
シロの霊波刀がだんだん大きくなっていく。ただ大きくなるというよりはより鋭くなっているようにも見える。

『な、何だこの力はっ?・・・まさかこの私がこのよーな小娘に負けるとでも・・・?!』
「拙者は・・・拙者は・・・絶対に許さんでござるーっ!」

シロの霊波刀がより鋭くなり、

ズバッ!

一刀の下に、サバミソ丸を両断した。

『そ、そんな・・・バカなあああぁぁぁぁっ!』

サバミソ丸が爆発し、除霊は終了。そしてそこにちょうど良く、

「横島クン、シロっ!?大丈夫!?」

息を切らして現れた美神、おキヌ、タマモ。彼女らの目に飛び込んだのは、傷だらけの横島とシロ。慌てて横島とシロに駆け寄る3人。

「・・・大切な物を奪う者にはそれを奪われた者の気持ちなんてわからないんでござる!
 そんな奴に、拙者が負けるわけないでござろう・・・?」

そう言って霊波刀を消すシロ。自分の足下の近くに落ちてあったそれ―真っ二つになった麦わら帽子―を手に取り、辛そうに、そして悔しそうにそれを抱きしめる。仇は取ったとしても、失った物はとても大きくて・・・

ぽたっぽたっ
水滴が地面の色を変える。それはシロの目からとめどなく溢れた涙。

「・・・うっ・・・うっ・・・うわあーーーーーーーーんっ!!
 先生に、先生にせっかく買ってもらったのに!初めて先生に買ってもらった帽子なのにーーーーーーっ!」
「・・・シロ・・・」

麦わら帽子を抱きしめつつ泣き叫ぶシロを、横島達はただ見つめることしかできなかった・・・

―― そして、冬 ――

空から雪が降ってくる。空から降る小さな天使は人の肌に触れ、すぐに消える。
そして・・・降りしきる雪の中、駅の前には麦わら帽子をかぶっている少女が一人。
シロだった。

あの除霊の次の日、シロはまるで何とも無かったかのように振る舞っていた。
「昨日あんな事があったばかりだから・・・」といった皆の心配とは全く逆に。
一番驚いたのは横島だった。昨日あんなに泣いてはずがいつもと変わらず、

「せんせ!散歩行こ!」

と腕を引っ張っていくのだから。そりゃあ確かに違和感は感じたが悲しんでいるシロよりは明るいシロの方が横島も好きだ。だから横島はそんなシロといつも通りに散歩に行ったのだった。

それから2,3日後。横島はタマモに呼び止められた。

「ねえ横島、ちょっといい?」
「ん、何だ?タマモ?」
「アンタ・・・何も気づいてないの?」
「何かって、何だよ?まさかシロの事か?アイツは全然元気で・・・」

バシイッ!
乾いた音。左頬を伝わる激しい痛み。タマモにぶたれた音。

「・・・アンタ、まだ気づいてないの!?シロは全然元気じゃないわ!寧ろ悲しんでするのよ!」
「ど、どーゆーことだ?」
「シロがいつもと同じように私たちに接するのは元気になったからじゃない!
 アンタに余計な心配かけたくないからよっ!」
「俺に・・・心配?」
「あのバカ犬のことだから、あんたの前で悲しい顔してたら余計な心配かけるんじゃないかって思ってるのよ!」
「・・・!」
「あのバカ犬、いつも夜中に泣いてるのよ!?布団にくるまって周りに聞こえないようにして!
 ・・・それでも私には聞こえたけど・・・わかる!?
 『先生に買ってもらったのに・・・初めてのプレゼントなのに・・・』って、鼻水すする音と一緒に
 聞こえてくる泣き声がっ!?」
「・・・・・・」

横島はただ黙るしか出来なかった。自分がいつもそばにいたのに、そんなことも気づかなかったなんて・・・

「黙るのはアンタの勝手だけどね・・・何とかしてやんなきゃダメなんじゃない?」

タマモが部屋を出て行こうとする。すると横島がこう漏らした。

「そうだな・・・何とかしてやらなきゃな・・・サンキュ、タマモ・・・」
「別に・・・ただシロがあんな調子だと張り合いがなくなるだけよ・・・」

パタン
ドアが閉められた部屋の中、左頬を押さえ一人佇む横島はシロに何をしてやるべきかがわかっていた。





雪が降る中、シロが手に「はあっ」と息を吹きかける。目の前に白い塊ができてまたすぐに消える。シロは随分と長いこと待っている。すでに帽子のつばの上には雪が積もり始めていた。と、そこにようやっと少年がやって来る。多分急いで走ってきたのだろう、肩で息をしている。

「はあ・・・はあ・・・悪いシロ、待ったか?」
「先生!全然待ってないでござるよ?たったの30分くらいでござる!」

シロはしっぽをぶんぶん振りながら元気にそう答える。

「お前、素直なのはいいが、そーゆー時はせめて「今来た」ぐらいは言って欲しいもんだな」
「へへ、スマンでござる」
「まあいいさ。ところでまだお前その帽子かぶってんのか?もうクリスマスだってのに?」
「別にいいでござろう?拙者、この帽子好きなんでござるよ」
「好きだからってなあ・・・お、その好きな帽子に、雪積もってるぞ?」

そう言って横島がシロの頭からぽんぽんっと雪をはらう。
それだけで「あうっ」と動きが固まり、顔が赤くなるシロ。でもこれでもまだマシな方なのだ。
あの日、横島がこの麦わら帽子を持ってきたときよりは・・・





― あの日、つまりは横島がタマモにぶたれた次の日 ―

この日、横島は仕事を無断欠勤した。美神も知らない、おキヌも知らない。シロやタマモはもちろん、人工幽霊壱号すら知らなかったのだ。横島の家に電話をかけても全然つながらない。連絡のつけようがないまま時が過ぎた。そして夜も更ける頃シロが美神に聞いた。

「美神殿、まだ先生は来ないんでござるか?」
「だから言ってるでしょ?私だって連絡受けてないんだから」
「そうでござるか・・・」

一気に沈んだ表情になるシロ。横島と一緒にいることで寂しさを紛らわしていたが、横島がいなければ寂しさはどっと押し寄せてくる。と、その時

「ちーっす!」
「横島さん、何処行ってたんですか?連絡無しに?」
「そうよ横島クン?何処行ってたのよ、出勤もしないで?」
「すんません、おキヌちゃん、美神さん。それは後からお願いします、シロちょっと来い」
「何でござるか?先生?」
「・・・んーとな、何て言ったら良いか分からんが、スマンな、お前の気持ち分かってやれなくて・・・」
「何のことでござる?」
「俺達の前じゃ笑ってたけど、本当は悲しかったんだろ?麦わら帽子・・・」

その言葉を聞いてシロの表情がまた曇る。そしてうつむきながら静かにそしてゆっくりコクリと頷く。

「だからな・・・ホレ」
「せ、先生!これは・・・?」

横島が背中から出して見せたのは麦わら帽子。それは確かに先日の除霊で斬られた帽子そのものだった。

「こないだ斬られたやつだよ、これ買ったところ行って直して貰ったんだ。それに・・・アレだろ?」
「・・・?」
「新しいの買ってやったところで・・・それは初めてのプレゼントにはならんからな・・・」
「・・・!」

シロは麦わら帽子で顔を隠しつつ、ただ静かにコクリと頷くだけ。
顔は見せないけれど横から見える耳は真っ赤に染まっていて、しっぽをぶんぶんと振っていて、それだけで嬉しいのだということがわかる。麦わら帽子から流れ落ちる雫は嬉し涙であることが誰の目にも明らかだ。
と、いきなりシロが屋根裏部屋に走っていった。あっけに取られてキョトンとしている横島。
それでも心の中では、こう思っていた。

(喜んでくれたみたいで何よりだな・・・本当、ゴメンな?シロ・・・)

そんな事は全然知らず、横島を放っておいて屋根裏部屋に戻ったシロは、部屋に入るやいなやベッドにダイブ。
布団をかぶり、枕に顔を押しつけ、麦わら帽子をしっかりと抱きしめ、嬉し涙を流しながら呟いた。

「・・・先生?・・・横島先生?・・・本当にありがとう・・・先生のこと・・・大好きでござる・・・」

この時以来、シロは横島に撫でられたりするだけで赤くなることが多くなった。





シロがその時のことも思い出して赤くなっていると声が掛かる。

「おーい、シロ!何やってんだ、置いてくぞ!」
「へっ?あっ、先生、ちょっと待つでござるよー!」

街に雪が降る中、横島を追いかけるシロ。追いついた時、横島は大画面に映るCMを見ていた。シロがそこを見てみるとサンタルックな犬が走り回っていた。

「せんせー?」
「ん?おお、シロ。行くか?」
「うんっ!」

横島とシロがしばらく歩く。すると横島が唐突に切り出した。

「なあ、シロ?」
「何でござるか?」
「もうクリスマスなんだし、せっかくだからその帽子の代わりにサンタ帽でもかぶってみるか?」
「・・・何ででござるか?」
「だってその・・・なあ?」

横島が答えるのに困るのもムリはない。何せ今は冬、しかもクリスマス。麦わら帽子をかぶっている人なんてどこにもいるわけがない。よって周囲からの視線は結構キツイものがあった。

「そんなんじゃわかんないでござるよ!それに拙者、帽子が好きって訳じゃないんでござる!この麦わら帽子が
 好きなんでござるよ?」
「いくら好きでもなあ・・・」
「それとも先生は拙者がコレをかぶってるのがイヤなんでござるか?」
「そう言う訳じゃない。寧ろ可愛くていいと思うぞ、俺は」
「じゃ問題ないでござる!早く行こう!」
「だからそこが問題じゃないっての!・・・もういいわい!」

横島がちょっと苦笑しながら突っ込むのだが、シロは全然気にしない。
それどころかどんどんシロが横島を引っ張っていく。

「ちょっと待てっての、シロ!もうちょっとゆっくり歩け!」
「何ででござるか?」
「早すぎるんだよ。ったく、俺がついて行けねえだろ?」

そう言って一緒に並んで歩く2人。だけどもここでシロがこんな行動に・・・

ぎゅっ・・・

「へ?シ、シロ?」
「せんせ、腕組んで歩くでござる」
「あのなー、う〜ん・・・ま、たまにはいいか」
「さすが先生でござる!」

腕を組んで歩く横島とシロ。その後ろ姿はとても幸せそうで、それでいて温かい。

「・・・ねえ、先生?」
「ん、何だ?シロ?」
「・・・拙者が何でこれを冬にも好んでかぶってるか、聞きたいでござるか?」
「そりゃあ聞きたいよな。何でなんだ?」
「それは・・・」


・・・だってこれは、先生から初めてもらった大切な物だから・・・
・・・先生の一生懸命な想いが詰まった、大事な大事な宝物だから・・・
・・・もう絶対に、なくしたくはないから・・・


「だから拙者はずっとこれをかぶってるんでござるよ?先生?」

聖夜に相応しく真っ白な雪が降りしきり、街が白銀に変わる中、腕を組んで幸せそうに歩く男女が一組。
麦わら帽子をかぶった少女と、その娘と腕を組んで歩くバンダナ少年の男女が一組。
これは、真夏の物語。真冬に贈る、淡い真夏の物語・・・

おしまい。

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