ザ・グレート・展開予測ショー

タイム・スリッピング・ビューティー―それからのTSB―


投稿者名:ヴァージニア
投稿日時:(03/11/10)


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 ※ネタバレ注意!
  未読の方は急ぎ本屋でアッパーズを探してください。
  期限は次号発売日前日の、11月17日(月)かな?

  今回はかなりネタバレありますので、原作楽しみにしてる方はご注意を。m(_ _)m


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【7月24日】 ‥‥誘拐犯に刺され 芳山悟郎(よしやまごろう)重症
【7月27日】 ‥‥芳山悟郎の意識が回復
【8月14日】 ‥‥退院した悟郎は 過去から戻ってきた時輪(ときわ)コヨミと再会し仲間になる
【9月13日】 ‥‥コヨミ 泥酔トラック運転手による交通事故防止成功
【10月12日】 ‥‥コヨミ無事任務完了  そして―――


【11月4日 11:45AM】

―――とある舞台劇場―――


「 まいどー!! けーすけです!!
「 ゆかりどえーす!!
「 ミ○ミハルオでございま―――
どばきゃっ!
「 違うだろボケがあ―――っ!!!

ゆかりがけーすけのボケにコオクスクリューでつっこむ!

「 そういやこの前銃を持った坊さんのマンガみたんやけどなー
「 おもしろそうじゃない
「 霊柩車がしゃべってんねん
「 変わったマンガね。
「 で 俺はこう思った。
「 何を?
ずごごごごご
「 この車でナンパしたら女にもてる!!
すぱ―――ん!
「 結局ナンパかいっ!! つーか霊柩車でナンパできるかっ!!

どっ! げらげらげらげら

大型ハリセンでつっこむゆかり。 観客はウケている。

「 あはははははっ♪
「 あはは‥‥

その観客の中に、コヨミと悟郎がいた―――






「 あーっ 面白かったねヨシヤマさん!
「 そ そーだね‥‥ ( 意外だ コヨミちゃんがお笑い好きだったなんて‥‥!(汗)

「 ねえ 近くにおいしいって評判のいい喫茶店があるんだけど、よかったらそこでお昼食べてかない?
「 えっ? いいけど‥‥

歌舞伎町を歩くコヨミと悟郎。 ハタから見ればカップルに見えなくもないのだが‥‥

「 ごめんね〜 買い物にもつきあってもらっちゃって。 お昼は私がおごるから。
「 いや 別にいいけど‥‥

( ‥‥おかしい 最近のコヨミちゃんは妙に明るくなった‥‥
  前はあんなにピリピリして難しい顔していたのに‥‥前の事件で過去に飛んだ時
  あの時からコヨミちゃんは何かがふっきれたように明るくなった気がする‥‥しかも―――

ちらっ
横目でコヨミを見ると、彼女は鼻歌まじりで本当に機嫌が良さそうに見えた。

ごくっ‥‥
( この状況 あきらかに“デート”じゃないのか!?



ややこしくなるので 時間改変云々について詳しいことは省くが、
悟郎が幽霊だった時の記憶はこの悟郎にはなくコヨミにはある。 つまりはそういうことである―――

そんなコヨミたちの歩く前方に 人だかりができており、野次馬の話声が聞こえてきた。

  ざわざわっ
   「 なんかの映画の行列か?
   「 ケンカらしいぜ。
   「 若いカップルが襲われて いま救急車で運ばれていった所さ!
   「 相手は変な格好をした女3人組だって話だぜ!


「 ‥‥ケンカが多いところだなあ〜 
「 フフッ そうね。

あたかも他人事のように聞き流す悟郎とコヨミ。
2人にとって “今”起こってる命の関わらない事件には さほど関心がないらしい。
しかしその事件は コヨミの身にも降りかかることになる―――

ぴくっ「 ! 」

「 ? どうした?
「 なにこの気配‥‥ ≪ ギギギーッ!!

コヨミの頭の上に乗っていた、体長40センチぐらいのイモ虫型の妖怪【破時鬼虫(はじきむし)】が急に騒ぎだした。
ちなみに普通の人間には見えないが、過去を2度改変したせいか悟郎には見えていた―――

ヒュンッ
《 で 霊力の強いほうはどっちだって?
《 頭にイモムシのせた女の方でちゅ!
《 ふ〜ん それじゃあとっとと調べちゃいましょ。

「 何!? こいつら!?

空中からフッと現れた女3人組(あえて容姿は省く)は コヨミを囲むようにして地面に降り立った。
そのうちの1人 見た目小学生に見える少女がコヨミに向けてドクロのリングを放り投げ―――

「「「 きゃあああ―――っ!!!!!  「 コヨミ―――っ!!!

どさっ‥‥
リングを体に通されたコヨミは 電撃を浴びたかのようにその場に倒れ、気絶した。

「 おいコヨミちゃんしっかりしろ!
《 あら? こいつも違うみたい
《 変でちゅねー魂の色は似てると思ったのにー
《 時間が惜しいわ とっとと次に行きましょ。

ヒュンッ
一瞬にして姿を消す女3人組。 残された悟郎は少しの間あ然としていた‥‥‥‥






【1:20PM】

『時輪診療所』―――コヨミの父が経営する診療所である。
ベットでよこたわっているコヨミのそばには、コヨミの父とばあちゃん そして悟郎がいる。

「 これはひどいな‥‥全身の気がほとんど奪われたといった感じじゃないか!
「 いったいなにがあったんだい?
「 わからない‥‥いきなり攻撃してきて、体中の力が抜けてくみたいだった‥‥
「 ‥‥で あんたはオロオロしていただけかい?
「 ‥‥いや まあ―――(汗)

悟郎を軽くにらむコヨミのばあちゃん。 とそこに、コヨミの父が中指でメガネを上げながら―――

キランッ
「 悟郎君 一つはっきりさせておきたいんだ。
「 な なんですか?


ぐおおおおおっ!!
「 キサマ歌舞伎町でコヨミと何しとった―――っ!!! デートだなっ!? デートだなっ!?


あせっ
「 い‥‥いやそれは―――(大汗)
かあーっ
「 ちょっとやめてよお父さん!///
ぱこんっ
「 おちつかんかい このバカ婿(ムコ)がっ!! 「 はぐっ!!

いきなり悟郎のむなぐらを掴み、狂乱するコヨミ父に対し一喝入れるばあちゃん。

「 まあそいつらは妖怪の類のようじゃし あんたらの手におえる相手じゃないようだねえ〜
「 うん‥‥そいつらが探していたのは私じゃなかったみたいだし
  彼女達の言い分からして2度と襲ってこないと思う。
「 それより問題なのは 次の満月の時までにあんたの体力が回復するかだよ。
  確か次の事件の最有力候補は 6人死亡3人重傷の“かねぐら銀行強盗殺傷事件”だったね。
  事件を防ぐには犯人と格闘する必要があるわけだが‥‥今の状態じゃそれはムリだろうねえ〜

とそこに悟郎が

「 あの〜
「 なんだい 小僧。
「 俺が破時鬼虫に乗って過去にいくってのはどおっスか?

「 ‥‥‥‥
「 ‥‥‥‥
「 ‥‥‥‥

「 やはりここは安全率の高い 交通事故の未然防止にしとくかねえ〜
「 そんな! 助けられる人数が減っちゃうじゃない!
「 ここは先代のかあさんが過去へ飛んでみては―――

「 無視すんな―――っ!!!(怒)

悟郎の話を聞かなかったことにする時輪家の3人。

「 バカは休み休みにしとき。 ムリに決まってるじゃないか。
「 やってみねえとわからねえだろ。

そういった悟郎はコヨミに近づき、コヨミの頭に乗ってる破時鬼虫(幼虫)に手を出すと―――

「 こうみえても俺にはこいつが見えるんだ。
  てことは俺にもなんか力があるのかも―――<かぷっ>!! いっでぇ〜〜〜!!!(泣)

破時鬼虫は悟郎の指先に噛みついた!
悟郎は指をふり回し、破時鬼虫をふり払う。

「 イタタ‥‥(泣)
「 バカだねえ〜この小僧は。 とにかくもう少し コヨミの回復を待ってからにしとくかねえ。






―――4日後 時輪家。 次の満月まであと3日。

【11月8日 7:30PM】

居間にはコヨミと父・祖母がおり、次の事件の打ち合わせをしていた。
テーブルには数々の新聞や雑誌から切り取ったファイルなどが置かれていた―――

「 ‥‥よし いけるわ!
「 おまえまだ歩くのがやっとの状態じゃないか!
「 大丈夫よお父さん。 次の満月には充分いけるわ!
「 コヨミ‥‥かあさんからも何とか言ってやってくださいよ〜
「 ‥‥それよりあの小僧はいったいなにをしてるんだね?




ばあちゃんが庭に目を向けると、庭石に座った悟郎と破時鬼虫が向かいあい なにやら話をしていた。

「 いいかーハジキムシ、お前のご主人は今 満足に動ける状態じゃないんだ。
  そこでだ。 コヨミの変わりに俺を過去に―――って丸まって寝るんじゃない!!
《 ギギッ

何を言いだすんだこのバカは―――というような視線を送る破時鬼虫。 
悟郎にも破時鬼虫がそう言いたげなのは、何となく理解できていた。

「 ―――ったくおめえがとり憑いている大切なご主人様だろーが。
  ちったあおめえも協力しろよ。
《 ギギッ

もそっ‥‥もそっ‥‥
破時鬼虫は地面を這いながら、コヨミのほうへと戻っていった。

「 協力する気ゼロかよ(汗)




家の中からその様子を見ていたコヨミたちは―――

「 ヨシヤマさん‥‥
「 ‥‥コヨミ。
はっ!
「 え なに? おばあちゃん!?
「 ‥‥次の事件は居眠り運転による交通事故の阻止にするよ。 それでいいかい?
「 うん‥‥

「 ‥‥コヨミ。
「 なに?
「 あたしゃ色恋沙汰にあまり口を挟みたくはないんだけどねー
  オトコに弱みをみせるようなマネはするんじゃないよ。
  あくまでオトコのほうからデートに誘われること。
  そして主導権はコヨミが持つんだ。 自分から誘ったらカン違いするバカが多いからね。
かあっ
「 なによそれ! わたしはヨシヤマさんをそんなつもりで誘ったんじゃ―――
「 あたしゃ別にあの小僧とは言ってないよ。

ばあちゃんは意地悪く笑う。 

かああっ///
コヨミは真っ赤になって黙りこんだ。 だがそれを見て黙っていられない男がここに―――

「 コヨミ―――っ!!!
  誘うっておまえ何をするつもりだったんだ!! 
  まさか口では言えないようなあんなことやこんなこと‥‥!!

モンモンとあらぬ娘の姿を思い浮かべるコヨミ父。

「 いかん! イカンぞコヨミ!! 父は‥‥父は悲しいゾ―――っ!!!!
「 ちょっとなに考えてんのよ―――!!///


妄想暴走気味のコヨミパパ。
渋い男の影には、こんな一面もあったとかなかったとか―――





 

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