ザ・グレート・展開予測ショー

竜の誓い


投稿者名:誠
投稿日時:(03/11/ 3)

彼の素質を見出したのは私だ。

彼に力をあたえたのも私だ。


たくさんの人間を鍛えたが私の課した修行を乗り越えてここまで強くなったものは少ない。

彼が持つ切り札は神族や魔族とも互角に戦えるほどのものだ。

しかし、ここまで強くなるとはさすがに思わなかった。

彼は強くなった、しかしまだ心の中ではある女性の事を断ち切れていない。

出会わなければよかったのか?

いやだめだそれでは今の彼は存在しないだろう。

二人の出会いは必然だったと思う。

そして彼女の死は確実に彼を成長させたんだと思う。

彼女の死による彼の成長は必要なものだったのだ。

私はそう思うことにした。



しかし、彼は彼女に縛られすぎている。

本当に見ていられないくらい痛々しい。

彼の仲間達もそんな彼をどうすることもできない。

それは私にもできることではない。

彼にとって彼女はそれほどまでに絶対的な存在だったのだろう。

短い時間で人の心にそこまで残ることなど永遠に等しい時を生きる私達にはできるかどうか・・・。



最近の彼の行動は特に痛々しくなってきた。

特に今はもういない彼女を思い出しているときの彼には誰もそばに近寄ることなどできないほどだ。

空を見上げ、叫び声をあげるときもある。

彼の心の隙間を埋める存在が現れない限り彼が彼女を吹っ切ることもできない。

彼女を吹っ切ることができなかったら彼はそれが原因で敗北してしまうかもしれない。



数日後、彼女の不安は現実のものになるよりによって彼女の目の前で。



『横島さーーーーーん』
おキヌの叫び声が聞こえ、その直後彼女の目の前で彼が崩れ落ちる。
















「ママに似てる」

そうつぶやきながら倒れた彼を見て

メドーサは隣にいる小竜姫とともにつぶやいた。

「あの・・・バカ。」

彼女のことを頭に思い浮かべた彼はやはりやられてしまった・・・。

引き分けだったのがせめてもの救いだろう。

ため息をつきながら『ママ、ママ』とつぶやく彼の痛々しい姿を思い出し、メドーサは誓った。



おかまは部下にしてもいいがマザコンは部下にしない!



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