悲劇に血塗られし魔王 5-おキヌ(リニューアル)編
投稿者名:DIVINITY
投稿日時:(03/10/26)
〈おキヌ編〉
私と横島さんは長年の夢がかなって、晴れて恋人同士♪
きっかけは、やっぱりあれかな・・・・・?
どうかな・・・・?
まあ兎にも角にも恋人には変わりありません。
そして今、甲斐甲斐しくも私は彼氏のためにお料理を作りに行く途中なのです。
ああ、未来の旦那様の為なら私、粉骨砕身誠意を持って世話してあげます。
妻となる身として当然のことです。
・・・・婚約はまだしてません。
でもでも、キスだってしたし、手だって繋いだし、デートだってしました。
これで同棲なんかしちゃえば、それは婚約したも同然。
そうです。
今の私達の関係は婚約一歩手前なんです。
ええ、そうなんです。
婚約も時間の問題なんです。
ん〜、幸せだな〜。
横島さんに告白して、付き合いだしてもうどれだけの月日がたったでしょう。
その間、私は幸福の絶頂でした。
何をやっても楽しくて、何をやっても上手くいって・・・
でも、やっぱり告白してOKをもらった時の幸せ感は格別だったなぁ。
幸福すぎて気絶しちゃいましたもん、私。
テヘッ♪
あっと、幸福感に浸ってたらいつの間にか横島さんのアパートに着いちゃいました。
もう、最近こんなのばっかし。
はあ、こんなに幸せでよいんでしょうか。
いつか、その幸せが奪われてしまうんじゃないかって不安です。
ううん、いけないわ、おキヌ。
せっかくその幸せを与えてくれてる横島さんに申し訳ないわ。
ファイトよ、おキヌ。
この幸せをいかに持続させるかは、あなたにかかってるわ!!
はいっ、頑張ります。
よし、その意気込みをかけごえにだすのよ。
せーの
えいえいえおー!!
私は掛声と共に横島さんの部屋に入りました。
どうやら、横島さんはまだ寝ているようです。
仕事で疲れているのでしょう。
横島さんは何に対しても一生懸命ですから・・・
そんな疲れている横島さんにいかにして活気を与えるか。
それは、朝食にかかっているのです。
彼女として、未来の妻として、彼が満足のしうる朝食を私の誇りにかけて作って見せましょう!!
っと、その前に目覚めのキスをしなくては。
どういう反応をするかな。
驚くかな?
喜ぶかな?
それとも・・・・
襲ってくるのかな?
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
きゃーーーーーー!!横島さんのエッチーーーー!!!
・・・・・・
はっ、いけないいけない。
やだわ、私としたことが。
良妻たることを自負する私が、妄想なんて・・・
と、ともかく横島さんを起こさなくちゃ。
私は寝ている横島さんに近づきました。
どうやら、熟睡のようです。
私に気づいていません。
私は彼の頬にキスをし、布団を剥がすべく、手をかけました。
そのとき、初めて気づいたのです。
彼、裸だったんです。
全裸だったんです。
私は思いました。
昨日の夜ってそんなに暑かったっけ?
答えは違いました。
いつの間にいたのでしょう。
私の横に全裸の女性が座っていたんです。
私には一瞬、何が起こったのか分かりませんでした。
いや、分かっていたのかもしれません・・・
横島さんが浮気したんだってことが・・・
でも、それが分かっていても感情がそれを全力で否定するのです。
もう、私の頭の中はパニック状態。
そんな私のこと等、はなから眼中に無いのか隣の女性は彼の頬にキスをします。
ああーーー!!それは、私の頬よーーー!!
私は絶叫しました。
しかし、それも無視されました。
しかも最悪なことに、彼女のキスで横島さんが起きたんです。
私のキスじゃ、起きなかったのに・・・・
横島さんは目を擦りながら彼女の姿を認めると笑い、そしてキスをしました。
頬じゃありません。
唇です。
ブッチュです!!
衝撃の連続でした。
余りの衝撃の強さに脳が弾き出した答えは・・・
『理解不能』
横島さんたちは二人仲良くいつの間にか服を着て台所に向かってしまいました。
最後の最後まで無視された私。
今の出来事はなんだったのでしょう。
やっぱり浮気だったのでしょうか?
私との関係は横島さんにとって遊びだったとそういうことでしょうか。
涙が溢れます。
挫けてしまいそうです。
でも、まだです。
横島さんに事の次第を聞くまでは終われません!!
もしかしたら、彼女に脅されて已む無く付き合ってるのかもしれません。
私は勇み足で台所へ向かいました。
そして、台所で横島さんと女性を認めるや否や意識を失いかけました。
二人は仲良くご飯を食べていました。
それは良くはありませんが、まあ無視します。
問題は女性でした。
今、ここで初めて彼女が誰なのか気づいたのです。
なんでここに!!という思いと共に、悲しくも合点がいきました。
彼女にはかないっこありません。
だって、彼女は横島さんの心を奪ったままこの世を去った人なのですから・・・・・・
それでも、かなわなくても、私は横島さんを・・・・
彼女はそんな私を嘲笑うかのように横島さんに何か合図します。
横島さんはしょうがないなといったように肩をすくめると、彼女の頬に手をのせ、余った手で彼女の髪をなでました。
そして・・・
やめて!私に見せないでっ!!お願い、横島さーん!!!
彼が私からその女性に乗り換えたのはもう決定的でした。
だって・・・・・
長い長いキスを私の目の前で交わしたのですから・・・・
それを見たとき、頭の何かが切れた感じがし、それと共にふっと、目の前が暗くなったんです。
そしてどれくらいの時間が経ったのでしょう。
私の髪から何かが垂れています。
それはどうにも不快なものでしたが、今の私には関係ありません。
だって、その不快さを超える幸せが私を包んでるんですもの。
でも、それは私が壊れているが故・・・・
あのキスを見せられ私は、壊れたんですよ。
横島さんを愛しているが故に壊れたんです。
でも、壊れるのも案外悪くありませんね。
だって、ほら・・・
血溜まりに沈む女性の上に座る私に、倒れるようにして身を預ける横島さんを優しく包む今の私は・・・
とっても幸せなんですから・・・・
「ふふっ、ずっと一緒にいましょうね。横島さん。」
パチッと目を覚ます。
自分の手を見る。
その手は普通の何の変わり映えの無い手だったが、今は何にもましておぞましい。
不意にあの血みどろの光景を思い出す。
「うっ、うおぇぇぇぇぇっ!!」
胃液が口から出る。
白い布団が私の胃液で穢れる。
それを見てると、ふと笑いの衝動がこみ上げる。
どうしてしまったのかしら、私は・・・・
あの光景。
今も鮮明に第三者のになったかのごとく思い出せる。
冷たくなる横島君。
それを、甘美な思いと共に抱きしめる私。
床で眠るのは・・・
「ルシオラさん・・・」
慌てて頭を振るう。
あれは夢よ!!
ルシオラさんがでてくることがその証明でしょ。
自棄になっちゃ駄目!!
あんなのは・・・
あんなのは・・・
「あんなのは私じゃない・・・」
呟くと同時に涙が出る。
うううっという嗚咽がもれる。
・・・・横島さん
・・・・横島さん
「会いたいです、横島さん。」
今までの
コメント:
- Iholiさん、指摘有難うございます。
「ふふっ、ずっと一緒にいましょうね。横島君。」
の横島君は誤字です。自分的に許せない誤字でしたので改めて投稿のし直しをします。
それと、少々文章を変えました。というのは少し伏線をいれたことです。最初から二行目の「あれ」とは、空白の四年と八ヶ月の中で起きたとある出来事です。
空白の四年と八ヶ月について今まで何も触れていないので触れておこうと思ったのです。
それで「あれ」ですが、明らかになるのはまだ後ですが必ず書きますので楽しみにしてください。 (DIVINITY)
- なるほど、微妙に違うわけですね。
とはいえほぼ同じ展開。
一度賛成を入れているので、こちらはコメントのみで入れますね。
血まみれおキヌは良い絵だなぁ・・・w
ではでは。 (KAZ23)
- なるほど・・・リニューアルというだけあって、ボリュームが出て心情描写とか丁寧になってますね。
ただ、胃液を吐きながら泣いてしまうおキヌちゃんはあまりにもかわいそうなので、中立です。
今後の展開で救われることを切に祈っています。
さてさて、関係ないですけど、ここで一つ、この展開予想ショーの昔話を勝手に始めたいと思います。
むかしむかし、と言ってもここ最近一年のことですが、長編連載を始めた投稿者さんが居ました。
その人はまるで、ここが『ご自分のHP』とでも思っているかのように、『自分勝手な』投稿を繰り返していました。
そして、いつしか、ここのトップページのお名前欄の半分がその人の名前で埋まってしまったのです。
その人はコメント欄でこう言ってました。「コメントください。お願いします」 (マリクラ)
- そこで、色々な方がコメントをしてくれました。内容についてはもちろん。その人の投稿姿勢にも指摘されていました。
でも、その投稿者さんはお願いしていたにもかかわらず、まともな感謝の言葉も返さず、あまつさえ、せっかくの指摘さえも無視するようになってしまいました。
そうなってしまっては、あとは火を見るより明らか。誰もコメントをしてくれなくなりました。
空のコメント欄には、その投稿者さんの「コメントください。寂しいです」という言葉しか残りませんでした。 (マリクラ)
- この時、ご自分の投稿を読んでももらえず、トップページからどんどん流されてしまった常連の方々はどうしたのでしょうか?
コメンテーターの方々はどういう反応をしたのでしょうか?
そして・・・その投稿者さんは一体どうなってしまったのでしょうか?
興味のある方がいらっしゃいましたら、展開予測ショーの過去ログで調べてみてください。 (マリクラ)
- マリクラさんへ
言いたいことがあるなら、はっきりと書かれたらどうですか。
DIVINITYさんへ
このように改訂版をのせるのはよくないと思います。
ここは管理人さんのサイトであって、あなたのサイトではないのですから。
最後まで続けたいのなら、細かい間違いなどは目を瞑って、
とにかく続きを書いた方がいいと思います。 (alpha)
- どうも〜ヒロです〜
え〜と、誤字脱字というのはどうしようもないことです。(いえ、今回のであるのならば変更修正点追加点も、ですが)
僕自身DIVINITYさんを応援していますし、他にも応援していらっしゃる方は多いと思います。ですが、マリクラ様の仰ったことを考えてくだされば、より素晴らしい投稿方針、指針が出来上がるかと思います。
ちなみに僕は『その投稿者さん』がどなたか知ってます。DIVINITYさんは素晴らしいお話を書いてくださる方なので、最初のうちはこつこつとですが、よい投稿生活を送れるように祈っています。(いえ、この『投稿者さん』は悪い物を書くというわけではありませんよ。むしろ僕はこの方の作品も好きでした)
ではでは〜ちょっと苦言かもしれませんが、これからも頑張って下さいませ〜 (ヒロ)
- ちなみに多分それって僕かも・・・
ぐ!
ではでは (ヒロ)
- 「自分的に許せない」拘りをお持ちになった事を、一批評者として嬉しく想っています。内容もぐんと充実してきましたし……その前向きな姿勢に賛成!
マリクラさんへ。
コメンテイタは解説者の事です。よってこの欄に意見を寄せる人の場合は「コメンタ」の方が適切かと想います。
みなさまへ。
長編なら、ほたりぃさん運営の「二次創作投稿」に発表した方がずっとと便利で良いのですが……余り活気が無いのは、やはり敷居が高いと想われているからかな?
でも長編に挑戦する人の大方は、自分の文章や他人の批評に対するそれなりの自信と覚悟は有るのでしょうから、特にこれから長編を書く方はあちらで勝負してみては? (Iholi)
- 個人的な意見では、私は反対です。
この投稿の『内容に』ではなく『動機に』です。
なぜなら私は、リメイクとは言え同じ内容・同じ意図を持つ『展開予想』を二度も投稿する意味を感じないからです。
もちろん文章的な未熟のために伝わりきらなかったものはあったかもしれません。描写が至らない部分もあったかもしれません。
しかし一度発表されて、それについて意見が交わされた後では、それはもう既出の展開であり、これ以上ここでの論議を必要としないものです。
向上心は大切ですし良い事だと思いますが、DIVINITYさんには後悔から得た反省をこのように過去にではなく、これからの執筆に向けて欲しいと思う所存です。 (斑駒)
- 実は正味のところ。
投稿した後にミスを発見して後悔するのは、みんな多かれ少なかれ経験していることです。
ここは投稿後の編集ができませんから、みんな恥をかかないように一生懸命推敲するわけですが、それでもやはり人間ミスはあるものですよね。
でも、みなさんそれを乗り越えて新しい投稿に情熱を注いでいます。
実は今回のようなリメイク投稿って、展開予想でも例を見ない事なんです(汗)
もしもどうしても自分で納得が行かないのであれば、自分のHPを立てるか他のページに頼んで載せてもらうかしてリメイクするのも良いでしょう。
マリクラさんが仰るように、投稿する際に過去ログはモラルの基準となったり反面教師となったりときっと参考になると思います。歴史を回顧してみるのもまた、未来に進むためには必要な作業と言えるかもしれませんね。 (斑駒)
- やはり、リメイク版はださない方がよろしかったみたいで(汗)
すいませんでした。
でも、それでも大目に見てくれた人有難うございます。
では短いですが、このへんで・・・・・ (DIVINITY)
- 厳密に謂えば「今回のようなリメイク投稿」には前例が全く無い訳ではありません。その題名を挙げるのはここでは止しておきます(単に探すのが面倒な訳ではありませんよ(笑))。
ただ近年、読み物としてのより高い完成度を作品に求める、と謂う傾向が増してきているのは事実です。
ここは一発で決めてやる気構えで、ただし、気負い過ぎないい挑みましょう。特に読み直しはじっくりと(そうまでして投稿後に直したい箇所が出ても(絶対出るんだ、これが)そこそこ諦めが着く位まで)行う事をお勧めします。特に一晩置いてから読み直すのが効果的です(マンガ喫茶等での執筆・投稿の場合にはフロッピ・ディスクなどを利用しましょう)。では。 (Iholi)
- ↑訂正。
「〜、気負い過ぎないい〜」⇒「〜、気負い過ぎない位で〜」 (Iholi)
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