ザ・グレート・展開予測ショー

最凶の文珠


投稿者名:誠
投稿日時:(03/11/ 7)






「勝負だ!横島くん!君に令子ちゃんを渡すわけにはいかない!」

「うるせー。おまえみたいな浮気者に言われたらお終いだ!」

「なっ!浮気者!君がそんなことを言うか!昨日君がおキヌちゃんとデートしていたのは知っているぞ!」

「なにっ!このストーカー野郎!おまえこそ夜中に魔鈴さんと二人で繁華街をあるいとっただろうが!」

「くっストーカーは君じゃないか!もう許さん正義の剣で真っ二つにしてやる。もう二度と太陽を拝めないようにしてやろう!」

「ふんっ!こっちのセリフだ!おまえが二度と太陽の下を歩けないようにしてやるよ!」

横島と西条はにらみ合い、間合いを詰める・・・。






なぜこんなことになったのか。話しは一週間前にさかのぼる。

「令子、いつまでこのままでいるつもりなの?」

美智恵が娘にたずねる。

「な、なんのことよ!」

令子はとぼけるがどうやらこころあたりがあるらしい。

「横島くんのことよ。」

「あの丁稚がどうかしたの!」

「あんたね〜、このままあんな安い給料で彼ほどの実力のあるGSを引き止めておけると思ってるの?実際最近GS協会の方もうるさく言ってきてるんでしょ?」

「うっ、そりゃそうだけど・・・。」

「それに彼は全て断ってるみたいだけどいろんな事務所から引き抜きがきてるのよ。」

「なっ!私に断りもなく・・・。どこっどこなのよっ許さないわ!」

令子は目を血走らせて怒りをあらわにする。

「ほらね、いやなんでしょ?彼がいなくなるのが。あなたがこのままじゃ彼を引き止めとくことなんかできっこないわよ。」

「じゃあどうすればいいのよ!お金は払わないわよ!」

「バカね・・・令子。あなたが彼と婚約すればいいのよ。」

「こっ婚約!?」

「そう、婚約してしまえばどこも手は出せないわよ!それに、いいかげんに素直になりなさい。横島くんに一緒にいてほしいんでしょ?」

令子は美智恵の言葉に赤くなりうつむいたが、

「・・・うん。」

といった。





そこからの美神親子の行動はすばやかった。誘導し、誘惑し、横島と令子の婚約を発表した。

そしてそれに対して最も激しく、危険なリアクションをおこしたのが西条だった・・・。







―ザッ―

西条は地面をけり、横島に肉薄した。
文珠を使わせないためにものすごいスピードで切りかかり、追い詰める。

横島の背中が壁に当たる。壁際に追い詰めたのだ。

いまだ!西条はこん身の力をこめ横島にとどめをさそうとする。

そのとき、西条の足元がひかり、穴があき、西条は落ちた。

「くっなにをしたんだ!」

「あらかじめ文殊をおいといてそこにおまえを誘い込んだんだよ。」

勝ち誇った顔で横島はいうと右手に文珠を精製する。

文殊に刻まれた文字を見た西条は愕然とする。冗談じゃない!こんな凶悪な文珠をくらったら・・・。
西条の額から冷や汗が流れる。

「地獄に・・・落ちるがいい!西条!」

横島が右手を上げて西条に文珠を投げた。

「うわーーーー!」

西条の叫びを聞きながら横島はその場を後にした。
























数日後・・・。

「もしもし、至急つくっていただきたい物が・・・。」



電話を終えた西条は椅子に座りなおすと天井を見上げた。

「この借りは必ず返してやる!」

怒りをあらわに西条は叫ぶ。








そう、彼がくらった文珠に書いてあった文字は『禿』。

西条は大事なものを失ったのだった・・・。

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