ザ・グレート・展開予測ショー

そしてかれはいいました


投稿者名:マサ
投稿日時:(03/10/18)

「ごめんなさい」
ひどく、場違いなその言葉に、俺は言葉が出なかった。
妙に押し潰すような感覚が込み上げてくる。
分かっていたような―いや、分かっていたと思う。
このコだから、俺は言ったし、別に断られたからといってどうこうといったことは考えていなかった。
ある意味、逃げていたと言えばそれまでかもしれない。
どうせ、俺の一方的な願いだから。
ダメなものはダメ…か。
「本当に、すいません」
「いや、謝ること無いよ」
こうやって深々と頭を下げられるとばつが悪いな…。
そっか……ダメか…。
「急にこんな事言って、俺こそゴメン」
「あ、いえ、そんな…」
こうやって両手を横に振ってくれる優しさが心地いい。
少なくとも、俺が孤独でないと思えて在り難い。
こんな話をしてもちゃんと相手してくれるだけで希少な存在だ。
「あんまし気にしなくていいから」
「でも…」
「ん?」
「横島さんて…何処か心配だから」
「ははっ、俺はこんな事で挫けるほど楽な人生送ってないよ」
この辺りは自分で言っていて悲しいものがあるな…。
空元気な笑いも好い加減見せるのは可哀相だし、行くか。
「本当に、私………」
「もういいから。じゃ」
おキヌちゃん、さようなら…。
 きらっ....




























































「で? やっぱり断ったわけ?」
「だって、流石に『ゴキブリとねずみが貴重な食料を食い荒らした上に大量に住み着いているから駆除を手伝ってもらえないか?』なんて言われたら私もちょっとぞくっと…」
「まあ、仕方ないわよね」
「美神さんは…やるわけないですよね」
「勿論」





―その後、アパートの一室で3日3晩機械音・炸裂音・銃声などが聞こえたのだが、問題が解決したかは謎のままである―


<おわり>

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